「客主」DVD版(全60回)あらすじ(第29-60回・最終回)

ドラマの舞台となった時代背景や詳しい各話のあらすじと見どころ、豆知識などは【「客主」を2倍楽しむ】でまとめて紹介。

■第29回 峠越えの秘策
雪花紙(ソルファジ)を担ぎ、プンドゥン峠のふもとに到着したボンサム一行は、峠越えの機会を窺っていた。ソゲはソクチュの甥でプンドゥン峠の山賊シン・ガプスにボンサムの命を奪うよう取り引きを持ちかける。そんな中、一寸先も見えないほどの濃い霧が山に立ちこめる。その時を待っていたボンサムは仲間たちを引き連れ、峠越えに挑む。一方、霧が出たと聞いたガプスもまたボンサムの狙いに勘づき、捜索を始める。

■第30回 プンドゥン峠の黒幕
雪花紙が元山(ウォンサン)に向かっていると聞いたソゲは急いで元山に向け出発する。そんな時、プンドゥン峠を封鎖していた黒幕がソクチュだと知ったボンサムは漢陽(ハニャン)に戻りソクチュを問い詰める。しかしソクチュは六矣廛(ユギジョン)を守り、王室の財政を支えるためだと開き直り、ボンサムに利権を与える代わりにプンドゥン峠の開通を諦めるよう迫る。同じ頃、元山の開市場(ケシジャン)で雪花紙を売るドリたちの前にソゲが現れる。

■第31回 大行首の逆襲
プンドゥン峠を自由に行き来することができるようになったが、六矣廛の買い占めのせいで物資を仕入れられず、不満を募らせる行商人たち。彼らに詰め寄られたボンサムは、なんとしても品物を仕入れると約束したものの、手立ては浮かばない。一方、妊娠中毒と診断されたソリンを診るケトンは、ソクチュの妻でありながらボンサムに想いを寄せ身ごもったソリンに対し、涙を流しながら憎しみをぶつける。

■第32回 接長選挙への道
ボンサムはソゲにひざまずき、物資を回すように懇願する。そんなボンサムにソゲは使いを送り、あることを伝える。途方に暮れていた行商人たちはボンサムのおかげで生糸を仕入れることに。京畿(キョンギ)道任房(イムバン)の接長(チョプチャン)選挙が行われることになると知ったソンドルは、ボンサムに選挙に出るよう勧め、馬房(マバン)の債権者たちも立候補するよう願い出る。ボンサムが選挙に出ると知ったソクチュは六矣廛で会議を開く。

■第33回 胸に秘めるべき想い
ボンサムが開市場で買った西洋の飴をケトンから受け取ったソリンは、自分の置かれた境遇を一人嘆いていた。ボンサムに飴を返し、自分の想いを胸に秘めるべきだと言うソリン。さらにソクチュと争うボンサムの身を案じるソリンはお腹の子のためにも接長選挙を辞退するようボンサムに懇願する。その言葉の真意を確かめようとするボンサムだが、そこへ2人の会話を聞いていたソクチュが割り込んでくる。

■第34回 選挙の行方
ソゲを当選させるため各地に大金をばらまくソクチュと、それに対抗すべく遊説に向かうボンサム。その先でソゲ陣営と出くわし、いざこざから乱闘騒ぎが起こる。ソゲ陣営の賄賂が見つかるが、ソンドルは後頭部を殴られ失明の危機に陥ってしまう。そんな中、演説が始まり、あるべき任房の姿と抱負を語って熱烈な支持を受けるボンサムに苛立ちを隠せないソクチュ。その後、ついに選挙結果が発表されるのだが…。

■第35回 救いの手
牛皮密売及び牛の闇処分の罪状で広州(クァンジュ)府の獄につながれたボンサム。無実を証明できぬまま拷問を受けるが、ボンサムの命を救いたいケトンは裏でボヒョンに手を回し、ボヒョンのどんな命令にも従うと頭を下げるようボンサムを説得する。一方、ソリンもまたソクチュに泣きつくようにボンサムを助けてほしいと願い出る。ボンサムを助けると約束したソクチュは、広州府長官ミン・ヨンモクに書信を送るのだが…。

■第36回 成功への鍵
六矣廛による干しダラの買い占めが続く中、ボンサムは独自に干し場を作り、行商人に干しダラを供給することを提案する。そんな折、元山の開市場でソンジュンらと偶然再会したボンサムは、かつてタラ漁の大船主だった男を紹介してもらう。一方、ソリンが陣痛の兆候を見せる中、ソクチュはケトンに出産の介助を任せ、ある薬を託す。その頃、ソゲはソリンのお腹の子の父親がソクチュではなくボンサムであると知る。

■第37回 命懸けの出産
ソクチュに子供を奪われ、ソリンが殺されると伝えられたボンサムは、急いでソリンの元へ向かう。一方、辛家(シンガ)大客主では、お産の途中でソリンが力尽きて失神してしまう。その頃、ソンドルたちはソリンを辛家から連れ出そうとある計画を実行するが、ケトンに見つかってしまい窮地に陥る。そこに居合わせたソゲがケトンの行く手を阻み、ソリンを連れ出すことに成功したソンドルたちは急いで松坡(ソンパ)に向かう。

■第38回 息子の誕生
国師堂(ククサダン)で出産することになったソリン。ボンサムに頼まれお産の準備をするケトンは、ソクチュから受け取った薬を手に「出産直後の女人に使うな」と言った医官の言葉を思い起こしていた。一方でソクチュは、自分の手に息子を取り戻すことに執念を燃やしていた。そんな時、ついにソリンに息子が生まれる。息子が生まれたと伝え聞いたソクチュは国師堂へと急ぐが、その時ボヒョンが辛家を訪ねてくる。

■第39回 父親としての決心
松坡へ行ったソクチュは息子のユスを連れ帰ろうとするが失敗してしまう。ユスをソリンに託し、ヨンデ谷に向かったボンサム。そこには“千家(チョンガ)タラ干し場”と扁額が掲げられていた。しかし、ヨンデ谷は晴天続きで極寒の中でこそ上物になる干しダラは異臭を放ち始めていた。その頃、王妃ミン氏に謁見したケトンは、世子(セジャ)が病であることを言い当て、回復のために雪岳(ソラク)山で百日祈祷を行うことを約束する。

■第40回 商いの腕で戦おう
干しダラ作りに成功したボンサムは、干しダラを3両で売り出すことにする。そんな中、辛家大客主が高級品として名高い元山の干しダラを2両で売り始めたとの知らせがボンサムに入る。債務を巡りボンサムの身分証を取り上げ、商いをできないようにしようとするソゲに、ボンサムは正々堂々と商いの腕で勝負しようと告げる。窮地に立たされたボンサムは、千家の干しダラを売るための策を練る。

■第41回 客主の結婚
千家タラ干し場では、ボンサムとソリンの結婚式が執り行われることに。そこに居合わせたケトンは動揺を隠せない一方で、ソリンに対する憎しみを募らせる。そんな中、マンチとパングムが干し場にやって来て、ソンジュンと再会する。一方、干し場の場所を捜すソゲに、ケトンは場所を教える代わりにソリンを殺すよう頼む。そしてソゲは群山(クンサン)で年貢米を奪った海賊を捕らえる名目で討伐隊を干し場に送り込む。

■第42回 守るべきもの
干し場に討伐隊が押し入るが、ソンジュンは干し場を守るために自ら名乗り出る。苦労して作った干しダラを全て失ったボンサムは途方に暮れるが、連行されたソンジュンの後を追う。一方、討伐隊がソゲに成功を報告する様子を見て、すべてソゲの策略だと直感したソンジュンは、ボンサムを守るため、ソゲを道連れにして崖から飛び降りてしまう。それを見たボンサムはソンジュンを助けに向かうのだが…。

■第43回 返済期限
返済期限が迫る中、干しダラを失ってしまったボンサムはソンドルに松坡馬房やタラ干し場を託す。返済できなかった時の約束としてボンサムはソゲに身分証を差し出す。その時、干し場から姿を消していたマンチが現れる。一方、パングムが自分の身代わりに殺されたことに気づいたソリンはケトンが黒幕だと確信するが、ケトンはしらを切り通す。そんな中、全羅(チョルラ)道で千家の干しダラとして粗悪品が出回る事件が発生する。

■第44回 百日祝いの宴
ボンサムが干しダラの粗悪品の真相を確かめるため全羅道に発った後、松坡馬房に来ていたケトンはソリンが部屋を出た隙にユスを連れ去ってしまう。ユスを取り戻したソクチュは喜び勇み、ボヒョンやギョムホ、六矣廛の客主を招いてユスの百日祝いの宴を開くことにする。しかし、そこへソリンやマンチがユスを取り戻しに辛家に押しかけてくる。すべてはソクチュを陥れるためにソゲが仕組んだ罠だったのだ。

■第45回 真冬の毒蛇
ボンサムの留守中に松坡馬房(ソンパマバン)を訪ねたケトン。ソクチュの地位が失墜したのはソリンのせいだとケトンが責め立てていると、そこへボンサムが帰ってくる。ソリンへの憎悪が増したケトンは、ソリンを殺せば大行首(テヘンス)に就かせるとソゲに約束する。松坡馬房に取り引きを望む元山(ウォンサン)客主たちがやって来て、願ってもない話に喜ぶボンサム。一方、ソリンは客主たちに振る舞う食事の準備をしていたのだが…。

■第46回 別れの挨拶
ソリンが毒蛇に噛まれて意識が朦朧とする中、ボンサムに頼まれソリンを看病するケトン。そんな中、ソリンの容体が急変する。一方、辛家(シンガ)大客主ではソゲに裏切られ怒り心頭のボヒョンはソクチュと手を組み、ソゲを処罰しようとしていた。そこへ最愛の妻を殺したのはソクチュだと考えたボンサムが斧を手にして辛家に押し入ってくる。ボンサムは自分がソリンを殺したと言うソクチュに斧を振りかざす。

■第47回 開港の時代
ソリンの夢を見ていたボンサムは眠りから覚め、ユスを連れてソリンの墓の前で再起を誓う。元山客主が物を売らずに商売が滞っていると聞いたボンサムは急いで元山に向かうが、開港した元山に日本の商人が大挙して押し寄せている様を目の当たりにする。対策を立てられず頭を悩ますボンサムの前に、辛家大客主の書記ヤンボムが訪ねてくる。一方、ソクチュはソリンの侍女ウォルを辛家に呼び出す。

■第48回 手形の行方
ソクチュがウォルに全財産を預け、ボンサムに渡そうとしていることを知ったソゲやギョムホはウォルの捜索を始める。元山にいるボンサムはウォルが追われていることを知り、急いでウォルを捜しに向かう。ギョムホはソクチュの財産を没収すべきだと王妃に進言し、自らの手中に収める外堀を固める。そんな中、ウォルは馬房の仲間たちの助けを借り、厳重に警備された京畿(キョンギ)道からの脱出を試みる。

■第49回 燃えた全財産
ウォルを捜す途中、元山客主たちが日本の商人と米の闇取引をしているところを目撃したボンサムは、役人に届け出る。一方、ウォルは山中でソゲに追いつかれ、手形を奪われそうになる。そんな時、山賊に襲われ、手形を燃やされてしまう。それを見たソゲは愕然とする。翌日、ウォルが連れ去られたにもかかわらず、マンチと馬房の人々が酒盛りするのを見かけたソゲは、一杯食わされたことに気づく。

■第50回 沈む太陽
ソクチュの手形がボンサムの手に渡ったことをソゲから聞かされたギョムホはソクチュに財産の受け渡しを要求するが、ソクチュは頑として拒否をする。部屋にボンサムを招き入れたソクチュは、地球儀を見せ、どれほど世界が大きいものなのかを説く。そこへ血相を変えて入ってきたケトンは、ソクチュに秘密をバラさないように涙ながらに頼み込む。そして、最期を悟ったソクチュは過去を思い起こしていた。

■第51回 真実を知る時
父親を死に追い込んだ張本人がソゲだと知ったボンサムは、ソゲに殴りかかる。ボンサムはソリン殺しについて問い詰めようとした瞬間、後頭部に激痛が走り意識を失ってしまう。元山開港後、ギョムホは日本の商人との交易によって私腹を肥やそうとたくらむが、都承旨(トスンジ)のミン・ヨンイクは、自由交易は時期尚早だと反対する。それを見たソゲはギョムホに宣恵庁(ソネチョン)の倉庫にある年貢米を自分に回すよう頼む。

■第52回 血染めの殺生簿
ソゲの企みを知ったボンサムは事前に手を打つことに。年貢米を奪われたソゲは、ケトンが裏で手を引いていることを直感し、問い詰めに行く。その頃、接長(チョプチャン)の座が空いたことで再びボンサムを推す声が行商人の中で高まっていた。行商人たちに影響力を持つボンサムを注視していたヨンイクは、行商人を引き連れ自らの傘下に入るようボンサムに求める。そんな時、漢陽(ハニャン)で兵が反乱を起こし、大騒動となる。

■第53回 反乱の末に
反乱を起こした兵たちがソゲや高官たちを殺そうと宮殿に押し入り、ソゲたちは必死に逃げ惑う。なんとか国師堂(ククサダン)に逃げ込んだソゲだが、先に中にいたヨンイクに閉め出されてしまう。反乱に参加していた馬房の仲間たちを捜し回っていたボンサムは、兵たちに殴り殺されそうになっているソゲを見つける。そしてソゲの身柄を引き取りたいと申し出たボンサムは、ソゲを行商人の裁きにかけることを約束する。

■第54回 裁きのあとで
行商人の裁きにかけられることになっても抵抗を続けるソゲ。ボンサムはソゲの罪状を読み上げ、死刑を宣告する。国師堂に出向いたソンドルは、直接ボンサムにソリン殺しの真実を告白するようケトンを諭す。そこで身を潜めて2人のやり取りを聞いていたヨンイクは、ソンドルが両班(ヤンバン)出身だと確信する。そんな中、ミン氏と大院君(テウォングン)との争いが起こり、任房(イムバン)ではボンサムとソンドルの意見が対立する。

■第55回 親友の裏切り
ヨンイクに宜寧(ウィリョン)ナム氏の系譜を見せられ、大義を守るよう言われたソンドル。ヨンイクの指示を受けたソンドルは、ボンサムに黙って行商人を動員してミン氏を守る行動に出る。翌朝、それを知ったボンサムは規律を破ったソンドルを責め、任房の役員証を返納させる。そして親友の離反行為に胸を痛めつつもソンドルに罰を与えることを決める。そんな中、ボンサムはソンドルが両班出身であることを知る。

■第56回 受け入れの覚悟
騒乱が沈静化し、ケトンは身を隠していた王妃を迎えに行く。功を上げたケトンは王妃から“真霊君(チルリョングン)”に報じられる。一方、ヨンイクの屋敷で療養していたソンドルは、ナム・ソニュとして生きることを決意する。真霊君となったケトンは両親と再会するも巫女であることを疎まれ、見捨てられてしまう。そんなケトンを哀れに思ったボンサムは、どんなことがあろうとも自分のそばにいたいのかとケトンに問う。

■第57回 妻の死の真相
大行首となったソンドルと対立することになったボンサム。一方、ケトンはボンサムと結婚したいと王妃に申し出るが、一蹴されてしまう。それでも諦めきれず、許しを請おうと雨の降る中、宮殿の前に座り込む。松坡馬房を訪ねたソンドルは、ウォルを通して約束の時間にボンサムをソリンの墓の前に誘い出す。その夜、ボンサムがウォルに連れられていくと、そこでソンドルとケトンが何やら話をしいてて…。

■第58回 店開きの当日
朝鮮流水(ユス)組合商会の店開きをするボンサム。一方、ソンドルはケトンとの結婚によって人参の売買独占権を認める黄帖(ファンチョプ)がボンサムの手に渡ることを防ごうと画策する。開店式が始まって間もなく日本の商人との間にいざこざが起こり、客主が殺されてしまう。乱闘騒ぎの中、日本の商人に死者が出たことで外交問題に発展し、追われる身となったボンサム。そんなボンサムはケトンの屋敷に身を潜めるのだが…。

■第59回 任房の危機
ソンドルは自分の企みでボンサムが死刑の危機に直面していることに動揺するが、なす術がない。巷では任房が閉鎖されそうだとの噂が流れ、行商人たちは団結してこれに対抗しようとする。一方、銃で撃たれ重傷を負ったドリが義禁部(ウィグムブ)の獄中にいることを知ったボンサムは、危機を脱するために自ら出頭することを決意する。そんなボンサムは決起した行商人たちを止めるようソンドルとヨンイクに頼まれる。

■最終回 行商人の精神
ボンサムが絞首刑を言い渡されたことを知ったケトンは王妃に哀願するが、聞き入れてもらえない。自分の過ちでボンサムを死に追いやることになり苦しむソンドルは、獄中のドリを呼び出す。一方、ドリが釈放されることになり、ボンサムは喜んで送り出す。そんな時、ボンサムの元をケトンが訪ねてくる。15年後、近代化が進む朝鮮ではソンドルが鉄道事業を進めるために土地を買い進めようとするのだが…。

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