改革派と守旧派の緊迫化、急変する政治的情勢…ドラマ「蒼穹の昴」第21話予告動画と前回のあらすじ-NHK

2011年02月19日04時52分ドラマ

2月20日、NHK総合でドラマ「蒼穹の昴」第21話「裏切り」を放送、予告動画が公開されている。性急過ぎた改革による混乱で政治的基盤に危機を感じた皇帝派は軍の実力者・袁世凱を味方につけるために画策する。本人同士の意図から離れ、既に西太后と光緒帝の対立は抜き差しならないところまで来ている事が国外にまで伝わってしまう。政治的対立は、いつしか西太后と光緒帝個人の確執を悪化させる。

急すぎた改革が上手く運ばないことによって国民の支持も確かなものでないと焦る改革派は西太后の軟禁を計画、軍の実質的な実力者である袁世凱を抱きこむ為に梁文秀までが直々に袁を訪ね、栄禄抹殺と頤和園包囲の要請を行う。袁による皇帝への協力を取り付けた文秀だったが、日本の前首相・伊藤博文の清国訪問を巡る動きが更に両陣営の対立に拍車をかける結果となり、守旧派までもが袁との接触に出るのだった。

第20話「袁世凱」あらすじ
梁文秀の庭に投げ込まれた書は、明らかに西太后による筆であった。それが春児によるものと確信した文秀は、「廃したくば興すべし」と書かれた文言を見て、西太后が現在静観しているのはいずれ政治的権力の回復を狙うものだと受け止める。危機感をもって自分の意見をミセス・チャンに述べる文秀だったが、その場はやんわりと受け止めたミセス・チャンは西太后と光緒帝の対立を懸念した。西太后と光緒帝の親密さを対外的に広めるため、天津での閲兵式に西太后が皇帝と共に出席すべきであるとミセス・チャンは西太后に進言し、西太后もその意見を受け入れた。しかしこの行動を西太后の側近は皇帝派を駆逐するための動きだと解釈し、皇帝には西太后が皇帝を暗殺するのではという噂となって耳に入る。
改革派の動きを探っていたミセス・チャンは康有為の動きを偵察して、日本の前首相である伊藤博文の清国訪問をかぎつける。ミセス・チャンは日本公使館の柴五郎を訪問し、骨董好きの柴に入手した輪島塗の真贋を尋ねた。そして日本語が分からない振りをしながら周囲の動きを読み、伊藤博文の清国訪問の確定を探り出す。ミセス・チャンから伊藤博文と皇帝が接触すると知らされた西太后は、かつての敗戦もあって心象を悪くする。
一方の文秀は、光緒帝との面会を避けられて対面出来ずにいた。天津訪問に際して皇帝を暗殺するという噂について、意を決した文秀は光緒帝に決死の覚悟で面会を求め、光緒帝もそれを許す。光緒帝は康有為の策が急すぎて実体を伴わないものだった事を実感し、その誤りをどうすればよいか文秀に尋ねた。文秀は西太后へ謝罪し康有為の更迭という提案をしたが、それは皇帝にとっては受け入れる事が出来ないものであった。そこで文秀が第二の提案として述べたのは、栄禄の暗殺と西太后の軟禁だった。かつて康有為が同じ意見をした際には激しく反対した文秀だったが事態の急変で現在はこうするしかないと皇帝に進言し、その具体策として袁世凱を味方につける事も併せて提案した。ミセス・チャンは文秀と会った際に皇帝が西太后に助けを求めるべきだと意見するが、既に決意を固めた文秀を動かすことは出来なかった。
無事に天津での閲兵式臨席を終えた光緒帝は、袁世凱の練兵の腕を賞賛して昇進させた上に皇帝との自由な謁見も保障することで接触を印象付けた。実際に袁と対面した文秀は、その賢明さと同時に一筋縄では行かぬ袁の人となりを察するのだった。

第21話 みどころ
袁世凱という切り札を巡って改革派と守旧派の動きが活発化し、それに日本への接触が加わりいよいよ政治的な対立が頂点に達する。後の歴史的事件への経緯が描かれる部分でもある重要な回だ。維新改革を象徴する人物である伊藤博文の登場は両陣営にどんな影響を及ぼすのか、その動きにも注目したい。
ドラマ「蒼穹の昴」は2月日(日)よる11時から放送。予告動画は番組公式サイトの「あらすじ」で視聴出来る。


NHKドラマ 蒼穹の昴

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