2月27日、NHK総合でドラマ「蒼穹の昴」第22話「中秋節の宴」を放送、予告動画が公開されている。袁世凱を陣営に引き入れることで軍事力を掌握し、西太后の軟禁で一気に勢力を巻き返したい改革派だったが、栄禄との面会で西太后に恐れをなした袁が動かなかったことで改革派の計画は頓挫した。失敗により皇帝失脚の危機感を抱いた梁文秀は光緒帝に西太后排斥を訴える。

中秋節を間近に控えて月見の宴席が頤和園で設けられており、機会はその時しかないと文秀は光緒帝を説得する。幾多の衝突を経てもなお西太后を母として捨てきれない光緒帝は葛藤、苦悩する。そしてまた西太后も光緒帝との決定的な対立を感じつつ、中秋節を迎える。宴席では文秀が突撃のための兵を揃えて決死の準備をする一方、光緒帝は宴の料理にも箸が付かない様子であった。西太后は穏やかに光緒帝を気遣い、思い出話などを皇妃たちに聞かせ、一見すると和やかなものであったが…

第21話「裏切り」あらすじ
ミセス・チャンの命を受けて燕子が袁世凱を張り込んでいると、皇帝の側近の一人である譚嗣同が袁の下を訪れた事がわかる。西太后軟禁のための頤和園包囲に向けて協力を得るためだったが、一向に手応えが無い様子にとうとう文秀自らが動き出した。文秀は率直に皇帝への協力を求め、西太后を包囲する計画を明かした。最初はとぼける袁だったが、強気の文秀の言質に感服した袁はとうとう協力する事を承諾する。袁の協力が得られたことを、皇帝付きの宦官・蘭琴に伝えて計画実行を勧めるのだった。
改革派の密かな動きを受けて光緒帝と西太后の亀裂を案じたミセス・チャンは栄禄に接近し、清国を訪れる伊藤博文と袁世凱に接見するように意見した。密かに清国を訪れた伊藤だが、その日程をミセス・チャンは掴んでいた。その場へ港まで駆けつけたのは栄禄だった。総督府での宴席へ招待する栄禄に対し、伊藤は健康上の理由で出席できないとして断ってその場を収めた。改革派に協力するために訪れた伊藤は、守旧派の栄禄が接近したことで西太后一派が強い意思で改革を阻止しようとしていると察し、宮廷の対立激化を知るのだった。
一方で康有為が光緒帝に伊藤に接見するように意見したと蘭琴からの報告で知った文秀は、皇帝が伊藤に接見する事で西太后の心象を悪くして事を荒立てるのを懸念して阻止しようとしたが、その日が既に謁見の日で阻止することは出来なかった。伊藤から明治維新の経験を学んで清国改革に役立てるように康有為に意見され、光緒帝は伊藤を宮廷に参内させた。しかしその場には伊藤の参内をききつけた西太后も訪れ、謁見への同席を要請するのだった。光緒帝はそれを拒むことが出来ないまま、西太后臨席のまま伊藤との謁見が行われた。先の敗戦から反日感情の高い中で伊藤を呼ぶことの危機を珍妃もさりげなく進言したが、光緒帝には積極的に改革を進める事しか念頭になかった。
西太后もいる中での伊藤との謁見は緊迫した雰囲気の中で行われた。明治維新について意見を聞いて参考にしたい光緒帝だったが、西太后の目があっては自由な意見交換には程遠かった。あまつさえ西太后からの無言の圧迫と監視に屈し、得るものもないまま伊藤を帰す羽目になってしまった。この様子に伊藤は宮廷内の対立を察知し、改革派に力を貸すことへの危険を感じてしまった。
その頃、栄禄は部下である袁世凱の下を訪れていた。突然の栄禄の来訪にその裏を探る袁だったが、栄禄は皇帝からの昇進を祝う言葉を述べたが、改革派への協力が漏れていると察した袁は、改革派との密談について栄禄に報告してしまう。
早速栄禄は西太后に譚と文秀の密談の内容を伝えた。栄禄殺害と西太后軟禁の計画がとうとう西太后自身に伝わったが、皇帝が万が一の時には西太后を殺すように言ったと嘘の証言を栄禄がしてしまう。事の真意を問いただす西太后に、後には引けない栄禄は皇帝が西太后殺害を命じたと言い張ってしまう。ミセス・チャンに皇帝との対立を避けるように言われていた西太后だったが、この事が決定的な亀裂となって西太后の意志を変えさせてしまうこととなった。
栄禄が袁世凱と接したことで不安に思ったミセス・チャンは、文秀と会って譚と袁の会見の内容を教えるように求めた。栄禄と袁の密会を知った文秀は、すぐさま袁が寝返ったことを察し、光緒帝に顛末を伝えるのだった。

第22話みどころ
中秋節の宴席では、西太后が光緒帝と久々に語らう場面が出てくる。改革の為に西太后排斥を部下に訴えられても、最後まで残る母子の情に葛藤する光緒帝の演技が冴える。双方に心中に抱えるものがありながらも、それを出さずに続けられる会話の緊迫感とすれ違う思いの切なさ、物語もいよいよ佳境へ入る。

ドラマ「蒼穹の昴」は2月27日（日）よる11時から放送。予告動画は番組公式サイトの「あらすじ」で視聴出来る。


NHKドラマ　蒼穹の昴

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