サンとソンヨン運命の再会!ドラマで見る清国との関係。「イ・サン」第6話あらすじ、見どころと予告動画-NHK

2011年05月21日13時29分ドラマ

サンは、刺客が残した毒(雄黄)から黒幕を突き止めようとしていたが、核心に迫った内官が死体となって発見された!白布1枚と一緒に残されたのは「靘衣避水」という暗号。第6話では、この暗号の解読とサンとソンヨンとの運命の再会を描いている。NHK番組サイトでは予告動画が公開されている。以下、王朝特有の用語やしきたりについては、朝鮮王朝豆知識を参考に!

イ・サン(c) 2007-8 MBC英祖(ヨンジョ)はサンの汚名返上の機会として清国使節団との会見をサンに一任する。刺客が1枚の白布と一緒に残した暗号は“清”を意味していることを探り当てたサンは、今回の陰謀が清の使節団との会見にワナが潜んでいることを直感する。

一方、ひと足違いで図画署(トファソ)に来たサンと会えなかったソンヨンは、サンが出した画題で絵を描いていたことで、画材の窃盗を疑われ納屋に閉じ込められていた。茶母が絵を描くとはもってのほか、ましてや画材窃盗の罪となれば、ムチ打ち30回の刑は免れない。刑台に縛られ万事休すとなったソンヨンは、図画署のパク署長に助けられ無罪放免となる。

さて、サンとソンヨンとの出会いは予想外の出来事から実現する。正体の見えない敵が仕掛けた陰謀が、清国使節団との会見にあると見抜いたサンは、急遽予定を変更して会見を延期した。しかし、サンは死亡した内官が残した暗号の本当の意味をこのとき初めて知ることになる。
一方、清国との会談を延期したことに重臣たちが不満を募らせている頃、清への貢物として用意していた“白布”が盗まれるという事件がおきる。こうなっては清国との会談決裂は必至!そこでサンが思いついたのが、宴を開くことだった。宴では、絵に造詣の深い清の大使のため、余興として図画署長の即興の絵を披露することにした。ソンヨンの実力を高く評価したパク署長は、彼女を助手に指名し宮廷への随行を命じた。「ヤッター!懐かしい世孫様に会える!!!」と目を輝かせるソンヨン。9年間夢見た出会いがついに実現する。宴を前に落ち着かないソンヨン。宴が始まり、いよいよ署長の即興の絵を披露する時間がやってきた。

イ・ビョンフン監督が女優を美しく撮るのに定評があるのは周知のことだが、このときのソンヨンの上気した頬ときらきらした瞳は、ことのほか美しかった。しかし、しかしである!どこの世にもスケベおやじはいるもので、何とソンヨンの可愛い姿が清国使節団長の目に止まってしまったのだ。さあ、ソンヨンはスケベおやじの慰み者になってしまうのか…。

朝鮮王朝が舞台のドラマを観ると、清国が悪玉にあげられることが多い。それには次のような事情があった。ドラマ「推奴-チュノ-」の舞台。16代仁祖王の時代まで、朝鮮王朝は明と友好関係にあった。いわゆる「崇明排清」だ(詳しくは、(以下、「推奴」を2倍楽しむの(②)-①で解説)。これを良しとしない清(当時は後金)は、明の征伐のため朝鮮王朝に軍兵を徴用したり、明の根拠地を討つと言う名目でたびたび襲ってきた。これで朝鮮王朝の清への感情は最悪になる。そして、1637年ついに仁祖は清のホンタイジに降伏する。そのときの約束が、①明との関係を絶つ ②明を討つときには軍兵を派遣する ③朝鮮王朝は清の皇帝に臣下の礼を尽くす ④清に朝貢を納める ⑤多額の賠償金を支払うだった。こうした関係は1895年、清が日清戦争で破れるまで続く。ずいぶんな扱いだが、清から大いに恩恵も被った。先進文明や制度、西欧文明などは全て清から伝わり、これにより、王朝は大いに発展していく。今回の白布の貢物もこうした約束の下、行われたのだった。
ドラマ視聴に役立ち知識はここまで。もっと深く半島の歴史を知りたい方は、下で紹介した歴史書などで勉強しよう。

ドラマ「イ・サン」は、2011年4月3日よりNHKにて毎週日曜日深夜11時から放送中。番組サイトには予告動画が公開されている。

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NHK総合「イ・サン」番組サイト

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