ドラマも佳境に入り「狩り」の意味が少しずつ見えてきた。凄惨な一家心中は本当に他殺なのか？それは誰の手によるものなのか？游子（松雪）、馬見原（遠藤）、巣藤（伊藤）にとって家族とは…「家族再生」ためのシロアリ駆除！？物語はますます混沌を極める…22日（金）「家族狩り」第8話、予告動画は番組公式サイトで公開。

「トルネ」をご存知だろうか？　ソニー・コンピュータエンタテインメントのレコーダー用アプリの名前で、TV番組を録画する「トル機能」を使って録画された番組のランキングを発表している（「トル」は録画数の単位）。6月30日から8月3日までのトルネランキング…1位はSMAP木村拓哉主演月9「HERO」週平均約9500トル、2位は金曜深夜のグルメ番組、松重豊主演「孤独のグルメSeason4」週平均約5500トル、3位がTBS今夏イチオシのサスペンス「家族狩り」で週平均約4300トルだった。リアルタイム視聴率ではあまり高い数字を出せない「家族狩り」だが、録画して見ている人が多いようだ。
昨今、テレビドラマはリアルタイムで見るより、録画して自分の好きな時間にゆっくり見る、という人が増えているという。リアルタイム視聴率はあまり高くないが、録画再生率やオンデマンドでは高い数字を出している番組が増えていて、とくにドラマにその傾向があるようだ。
先日、視聴率調査会社ビデオリサーチ社も「タイムシフト視聴率（録画再生率）」を初めて発表した。今後のテレビ業界も、録画再生率を重視する傾向になっていくと思われる。

8月19日の朝日新聞朝刊に興味深い記事が出ていた。視聴者から「『家族狩り』の主人公・游子が持ち歩いているバッグの中身はなんですか？」という質問。劇中、いつも游子は大きなショルダーバッグを2つ、斜めがけしてかけずり回っている。バッグの中身が気になっていた視聴者も多かったと思う。朝日の記事によると、児童ケアセンターで働く游子は、仕事柄、虐待児童を現場で保護することがよくあり、その時に必要なものを持ち歩いている」と、番組プロデューサーが答えている。なるほど…で、その中身とは、片方のバッグには食べ物、飲物、ミルク、着替え、生活用品、児童図書、毛布など。もう片方のバッグには書類や手帳、私物などが入っているらしい。一体どれだけの重さなのだろう…肩がこって大変なんじゃないか、と余計な心配をしてしまう…。

■前回のあらすじ
明け方、実森宅へ駆けつけた巣藤（伊藤淳史）が見たのは、変わり果てた一家の姿と血まみれの游子（松雪泰子）。現場に駆けつけた刑事の馬見原（遠藤憲一）は巣藤の事情聴取をする。そこで馬見原は「実森家は一家心中ではない。誰かに狩られた」と自分の考えを話し、「犯人は氷崎游子だ」と断言した。
そんな中、巣藤の学校では実森勇治の事件に対し、いっさい関わらないという方針を決めた、葬儀参加も自粛するよう指示がでた。納得いかない巣藤だが…。
実森家の前には献花台が設置されていた。せめてもと花を手向けに行った巣藤はそこで游子の姿を見た。しかし馬見原が言ったことが気になり、游子に近づけない巣藤…。さらに献花台に高校の制服を着た吉沢亜衣（中村ゆりか）もやってきた。多くの報道陣が実森宅前に集まるなか、勇治と同じ高校に通う生徒が現れたため、一気に亜衣は報道陣に囲まれてしまった。何とかして救いだそうと巣藤はもがいたのだが亜衣は「バカヤロー！お前らいつか皆殺しにしてやる！」と痛烈な言葉を吐き出した。
一方、綾女（水野美紀）が目を離した隙に息子の研司が油井（谷田歩）に連れ去られてしまった。綾女は馬見原に電話をし、助けを求めた。馬見原は、油井が属していた暴力団組員から油井がどこへ行ったかを聞き出すと、生まれ故郷に帰った…という返事が…。
そんな中、報道陣の前で亜衣が暴言を吐いたことが学校に伝わり、その場にいた巣藤は自宅待機を命じられた。事実上のクビだ。馬見原が言ったことがずっと頭から離れない…游子から電話やメールが来ても返信することができなかった。ウジウジしている巣藤を見て、ケイトク（北山宏光）は、本人と直接向きあうべきだと促された。そして、自分の疑いを打ち消したい思いで、巣藤の方から游子に連絡し、会うことになった。

あの日、游子が実森宅へ駆けつけたとき、母親はまだ生きていた。すぐ救急車を呼ぼうとした游子に母親は「いいのよ、これでよかったのよ。これで楽になれる。もう悩むこともない…今までありがとう…」と言って息を引き取ったという。そして7年前、游子は同じようにカウンセリングを担当していた一家が心中事件を起こし、彼らを救えなかった過去があることを巣藤に話した。一時はカウンセラーを辞めていたが、苦しくても生きていかなければならない…と思いを新たに仕事を再開した。しかし、7年前と同じように実森一家を救うことができなかった。游子は「自分が殺したも同じだ…」と言った。

■第8話あらすじ
游子の家に不法侵入した駒田（岡田浩暉）は、母・民子（浅田美代子）らを殺そうとしたのだが未遂で逃亡。游子は児童ケアセンターで父を待つ娘・玲子のためにも大事にしたくなかったのだが、警察は殺人未遂事件として駒田を指名手配した。事件のことをニュースで知った巣藤は、游子のもとへ。すると游子は警察よりも先に駒田を見つけ出し、玲子のためにも力になってあげたいと言い、巣藤と一緒に駒田を探すことに…。
研司を連れ出した油井は、研司に暴力をふり頭に大けがをさせてしまった。病院から連絡が入り、駆けつける綾女と馬見原。動揺する綾女を落ち着かせる一方、馬見原は油井への憎悪を膨らませていた。そんな中、油井の方から馬見原に連絡が入り、一対一でケリを着けようと…。
駒田を探している巣藤のケータイに亜衣からメールが届く。「私も実森勇治みたいになるかも…」游子の助言もあり、すぐ亜衣の家へかけつけるのだが、母・希久子（相築あきこ）から門前払いをされてしまう。すると希久子から相談を受けている山賀葉子（財前直見）が現れ、今日のところは帰るよう巣藤を促した。

TBS金曜ドラマ「家族狩り」第8話は8月22日（金）夜10時より放送。予告動画は番組公式サイトで視聴できる。また、TBSオンデマンドで見逃し配信中。「家族狩り」公式ツイッターアカウントは「@Kazokugari_tbs」

◇TBS金曜ドラマ「家族狩り」番組公式サイト