国内最高峰「フォーミュラ・ニッポン」がいよいよ開幕

2009年04月02日11時13分スポーツ

国内最高峰のフォーミュラカーレース「フォーミュラ・ニッポン」(FN)の2009年シーズンが今週末から開幕する。FNは、F1を頂点とするフォーミュラカーの中で、次点に位置するGP2(かつてのF2、F3000)の日本版で、1996年からFNとして独自の進化を遂げてきた。F1ドライバーの3分の1がFN(前身のF3000)経験者という時代もあり、そのレベルの高さは国際的に認知されている。
そんなFNは、現在はF1と違ってワンメイク(単一シャシー・エンジン・タイヤ)となっており、チームの開発能力とドライバーの腕だけが勝負の決め手となる。そのため、毎戦、予選順位も決勝順位も大きく入れ替わる激戦となっている。2009年は、車両を全面リニューアル。アメリカ・スウィフト製のシャシーは近未来的な美しいフォルムで、エンジンもV8・3.4リッターで600馬力以上を発生するため、シャシー性能もエンジン性能も昨年までの2006年型を凌駕する高性能を実現している。
また、2009年からは、オーバーテイク・システムを採用。これは、ステアリングに取り付けられたボタンを押すと、レブリミットが5秒後から20秒間にわたって通常の1万300回転から1万700回転まで引き上げられるというもの。このシステムの使用回数は5回までと限られているため、どこで使うかがレースの重要な鍵となる。ドライバーの頭上にあるロールオーバーバーには5つのLEDが埋め込まれており、その発光個数でオーバーテイク・システムの使用と残り回数を観客も知ることができる。
そんなFNの2009年シーズンは、折からの経済不況で昨年の20台から13台へとエントリー台数が減少してしまったが、有力チームは引き続きエントリーしており、今年もレベルの高い戦いが繰り広げられそうだ。シリーズは、3連覇を狙う松田次生(LAWSON TEAM IMPUL)を軸に、ブノワ・トレルイエ(同)、小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、ロイック・デュバル(同)、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)、平手晃平(TEAM IMPUL)らで争われると思われる。
開幕戦が行われる富士スピードウェイの公式サイトでは、フォーミュラ・ニッポンのことが分かる第1戦紹介ビデオが見られる。
なお、スポーツ専門放送局J SPORTSでは、全戦をライブ中継など同日に放送する。

【エントリーリスト】
1 松田 次生(日本/LAWSON TEAM IMPUL)
2 ブノワ・トレルイエ(フランス/LAWSON TEAM IMPUL)
7 国本 京佑(日本/Team LeMans)
8 石浦 宏明(日本/Team LeMans)
10塚越 広大(日本/HFDP RACING)
20平手 晃平(日本/TEAM IMPUL)
31ロイック・デュバル(フランス/NAKAJIMA RACING)
32小暮 卓史(日本/NAKAJIMA RACING)
36アンドレ・ロッテラー(ドイツ/PETRONAS TEAM TOM'S)
37大嶋 和也(日本/PETRONAS TEAM TOM'S)
40リチャード・ライアン(イギリス/DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
41伊沢 拓也(日本/DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
48立川 祐路(日本/CERUMO/INGING)

【スケジュール】※土曜日が予選の2日間開催
4月5日(日) 第1戦 富士スピードウェイ
5月17日(日) 第2戦 鈴鹿サーキット
5月31日(日) 第3戦 ツインリンクもてぎ
6月28日(日) 第4戦 富士スピードウェイ
7月12日(日) 第5戦 鈴鹿サーキット
8月9日(日) 第6戦 ツインリンクもてぎ
8月30日(日) 第7戦 オートポリス
9月27日(日) 第8戦 スポーツランドSUGO

Formula NIPPON official website
富士スピードウェイ公式サイトのフォーミュラ・ニッポン第1戦紹介ビデオ
J SPORTSのフォーミュラ・ニッポンのページ