サントリー、「レモンジーナ」を発売、リチャード・ギア主演「ムッシュはつらいよ」山田洋次監督絶賛の新作TVCMを公開

2015年03月27日18時00分商品・CM

サントリー食品インターナショナルは、「オランジーナ」ブランドの炭酸飲料「レモンジーナ」を3月31日から発売、リチャード・ギアが出演するTVCM「レモンジーナあらわる」篇を公開した。
同飲料は、同社のグループ会社Orangina Schweppes Group(オランジーナ社)と共同開発した、果実のおいしさが体感できる新感覚の果汁入り炭酸飲料。
レモンの皮に含まれている苦味成分を取り除き、香り豊かな成分のみを抽出したピールエキスを使うことで、レモン果実本来の香りを引き出した。
また、レモン以外にも、グレープフルーツやオレンジをブレンドすることで、果実をまるごと食べたような奥深い味わいを実現した。
TVCMは、国民的映画「男はつらいよ」シリーズの主人公であるフーテンの寅をモデルに、リチャード・ギアがフランス版TORA役を演じる「ムッシュはつらいよ」シリーズ。山田洋次監督が、同シリーズをモチーフに映像化することを許可し、企画内容や演出についても指導している。

TVCMは、慣れ親しんだ土地を離れ、ひとり放浪の旅に出ることを決意したTORAが、小さな駅舎で親友の少年GENに「ひとりで生きていくのが男なんだ」と別れを告げる衝撃的なツーショットから始まる。
TORAは、改札からホームに出ると、GENが窓越しに「TORA・・・」と悲しい声で呼びかけるのを横目に、哀愁ただよう表情で「男はつらいよ・・・」とつぶやく。
しかし、再び歩き出したTORAが前を向いた瞬間、視線の先に目の覚めるような絶世の美女を発見する。
彼女は、持っていたレモンジーナを飲みながら、TORAとすれ違いざまにチラッと視線を送るが、そのまま駅舎の方に立ち去る。
TORAは、あまりの美しさにたちまち心を奪われ呆然と立ち尽くす。ふと我に返り、あわてて駅舎に引き返して彼女を追いかけようとするが、そこへGENがすごい勢いで駆け寄ってくる。
TORAは、「TORA~!」とうれしそうに抱きつくGENの相手をしながらも、どんどん遠くへ行ってしまう彼女の方が気になって仕方ない。
場面が替わり、TORAとGENが橋の上でオランジーナを飲んでいると、その後ろをつい先ほど駅のホームで会った美女が、親しげな男性と仲良く通り過ぎていく。

撮影は、リチャード・ギアは、カメラが回っていないところでは、共演者やスタッフとも積極的に言葉を交わし、ときにはジョークで現場を笑いの渦に巻き込むなど、とても気さくな一面も見せる。
そんな中、今回の撮影に当たる日がある撮影スタッフの誕生日だと耳にすると、休憩中、その彼のもとへそっと近づき、「こんな美しい日に誕生日なんて素晴らしい。本当におめでとう!」とやさしく肩を抱きしめる場面もあった。
TORAが少年GENに別れを告げて駅舎を後にし、悲しみのあまり思わず「男はつらいよ」とつぶやくシーンがあるが、このセリフは彼がCMシリーズ中で初めて口にした日本語らしい日本語。
CMのモチーフとなっている映画でもおなじみの名セリフだけに、リチャード・ギアはいつも以上に気合十分といった感じで事前にスタッフと何度もセリフを練習する。
彼が言葉の意味やニュアンスをしっかりとくみとって演じた結果、本番ではほぼ一発OKを獲得し、現場を大いに盛り上げていた。

少年GENことバディムくん(10歳)は、シリーズ第1弾から登場し、現場ではマスコット的なキャラクターとして、リチャード・ギアやスタッフに愛されている。
撮影のたびに身長が少しだけ伸びて、毎回、衣装のサイズを微調整しているが、身長だけでなく演技も回を重ねるごとに上達している。
今回のCMでは、TORAと別れるシーンで見せる迫真の芝居がとても印象的だが、これはカメラが回っていないときからの徹底した役作りの成果によるもの。
撮影後、彼にどういう思いでこのシーンに臨んでいたのかたずねたところ、「今までで1番悲しかったことをずっと思い出していた」と話していた。
今回のCMをシリーズ第1弾から企画内容や演出について指導している山田洋次監督に披露したところ、「作品ごとに、どんどん良くなっているね」と語り、すっかりお気に入りの作品になった様子。
その場で繰り返し再生していただけでなく、周りの映画スタッフを次々と呼んでは一緒に見て、「いいだろう、このCM」とご満悦の表情を浮かべていた。

サントリー「オランジーナ」CM紹介