玉三郎、勘三郎、團十郎らが旧歌舞伎座をナビゲート!『わが心の歌舞伎座』DVD、Blu-ray情報と劇場予告動画

2015年05月26日17時50分芸能

2010年4月、建て替えのため惜しまれつつ解体された歌舞伎座!16カ月におよぶ「さよなら公演」を終え、その舞台に立った名優たち…坂東玉三郎、中村勘三郎、中村吉右衛門、松本幸四郎らが思いでの歌舞伎座について語るドキュメンタリー作品『わが心の歌舞伎座』予告動画は公式サイトまたはYouTubeにて公開。

東京都銀座四丁目にある歌舞伎座。現在の歌舞伎座は2013年2月26日竣工、同年4月2日より杮葺落公演が始まった。建築家・隈研吾氏による設計、施工は清水建設、高層ビルとなって生まれ変わった。地上階にある歌舞伎座はかつての趣をのこし、上層階はオフィスとなっている。空中庭園もあり、オフィスで働く人、歌舞伎座を訪れた人たちの憩いの場になっている。

実は歌舞伎座は、現在のものを含め5回立て直されているのをご存じだろうか。第1期は1889年竣工、第2期は1911年竣工(1921年焼失)、第3期は1924年竣工、第4期は1950年竣工、そして現在の第5期2013年竣工となる。

『わが心の歌舞伎座』は、数々の舞台に立った歌舞伎界の大御所たちが、思い出を語りながら、取り壊す前の歌舞伎座内部をくまなく紹介しているドキュメンタリー映画である。劇場入口、ロビー、客席、桟敷席、舞台、舞台裏、楽屋、大道具、小道具、裏口まで普段見ることのできない貴重な映像が納められている。さらに、同映画の中で紹介される歌舞伎は35演目。それぞれ懐かしの名場面を堪能することができる。

この映画が劇場で公開されたのは2011年1月、新しい歌舞伎座ができる2013年までに人間国宝・中村芝翫、中村富十郎が死去。さらに2012年には中村勘三郎、2013年には市川團十郎が此の世を去った。本来なら、新しい歌舞伎座の舞台に立つはずだった名優たちが、新劇場開演前に亡くなってしまったのは残念でならない。

歌舞伎役者は幼いころから歌舞伎座に出入りしている。言うなれば、歌舞伎座は彼らにとって学びの場であり、遊び場でもあった。生活の大半を歌舞伎座で過ごしていた歌舞伎役者たちにとって、慣れ親しんだ劇場との別れは、さぞ辛いものがあったのではないだろうか。 しかし現在の歌舞伎座は古き良き趣を残しつつ、バリアフリーに対応するなど利便性が高まり、ファンの間でも評判のよい劇場となっている。以前より、お土産売り場も広くなり、スヌーピーやハローキティとコラボした限定グッズなども販売しており、若い人で賑わっている。歌舞伎座の地下で地下鉄東銀座駅と直結しているお土産売り場は、劇場に入らずともいろいろな土産物やグッズが販売されているので、興味ある方はぜひ!

【わが心の歌舞伎座】(2011)
監督:十河壮吉
撮影:柏原聡
照明:藤井克則
音楽:土井惇
出演:七代目中村芝弱、二代目中村吉右衛門、十二代目市川團十郎、五代目坂東玉三郎、五代目中村富十郎、十八代目中村勘三郎、三代目市川猿之助、四代目中村雀右衛門、九代目松本幸四郎、四代目中村梅玉、十五代目片岡仁左衛門、四代目坂田藤十郎、七代目尾上菊五郎
ナレーター:倍賞千恵子
『わが心の歌舞伎座』DVD&Blu-rayは松竹より絶賛発売中。

歌舞伎座さよなら公演・記念ドキュメンタリー作品『わが心の歌舞伎座』出演は坂田藤十郎、中村勘三郎、中村吉右衛門、尾上菊五郎、片岡仁左衛門、松本幸四郎、市川團十郎、市川猿之助、中村梅玉、中村芝翫、中村富十郎。劇場予告動画は公式サイトおよびYouTubeにて視聴できる。

『わが心の歌舞伎座』公式サイト