死ぬほど辛くても図書館に行けない子をどうする?NPO谷口仁史の攻めの支援=アウトリーチって?「仕事の流儀」予告動画

2015年08月31日09時38分社会

夏休みは今日までのところが多くまた明日から学校が始まるが、内閣府調査によると、18歳以下の自殺者数は9月1日が突出して多いとのこと!今夜8月31日(月)放送のNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」では、ひきこもり、ニート、虐待、家庭内暴力、リストカット…さまざまな問題を抱える若者たちに寄り添い、生きる力を取り戻させ、社会参加へと導くNPOのリーダー、谷口仁史さんに密着!番組公式サイトで予告動画が視聴できる。

谷口仁史、39歳。子ども・若者支援分野をリードする訪問支援のパイオニア的存在「NPOスチューデント・サポート・フェイス(佐賀)」の代表だ。
谷口は、教育学を専攻していた大学生時代、不登校生徒の家庭教師をしていた。その中で、先生や周りと「つながっていない」孤立した子どもが増えている、と感じた。担当した生徒には、勉強を教えるという家庭教師本来の枠を越えて、本人へのケアや家族とのやりとり、学校との橋渡しなどに奔走した。そうした中で、「学校からでは見えない問題、家庭の中に入っていかないと解決できない問題がある」ことを実感。
一方、不登校やひきこもりの問題については行政や各種の支援団体も学校とは別の形で取り組み始めていたが、結果が伴っていないことにジレンマを感じた。谷口は、本当に支援が必要な人たちは、施設に来ることができないのでは?そうであれば、別の方法が必要だと考え、教員採用試験の受験を見送り大学卒業後数か月で「スチューデント・サポート・フェイス(S.S.F.)」を立ち上げた。

先日、鎌倉の図書館が「死ぬほどつらい子は図書館へいらっしゃい」とつぶやいた優しいメッセージが話題になり、1万回以上リツイートされるほどになった。だが、自分から図書館に出向くという行動を起こせない子供も多いのでは?

谷口は、自分から相談窓口になかなか来られず、SOSを出せない若者に対し、 “アウトリーチ(=訪問支援)”と呼ばれる「攻めの支援」を実践している。学校や行政などと連携しながら、こちらから当事者に積極的にアプローチするのだ。

だが、この手法は決して簡単ではない。会話や接し方のわずかなミスが、取り返しのつかない失敗につながる場合もある。そこで谷口は、面会の前に本人の興味や関心、苦手な存在などを周辺に徹底取材し、本人の性格や状態などを綿密に分析するという。その結果導き出された、“本人の受け入れ易い存在”として寄り添いながら信頼関係を築き、自立を支えていく。
番組では、「どんな境遇にある子どもも若者も見捨てない」という信念を貫く、谷口の奮闘の日々に迫る。

放送は、8月31日(月)、夜10時から10時48分まで。再放送は土曜日午前1時10分~1時58分(金曜深夜)。

NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」