熊本県菊池市、全国35万人の「きくちさん」を招待、菊池一族の歴史がよく分かるまんがムービー「風雲菊池一族」を公開

2016年09月30日11時00分暮らしと文化
菊池一族鎧武者が市街地を闊歩

熊本県菊池市は、10月13、15、16日に開催する「きくち秋まつり」に合わせて、全国の菊池(地)姓の人や菊池一族にゆかり・関心がある人を招待する「きくちさんいらっしゃい事業」を開始した。

同事業は、全国の菊池(地)姓の人や菊池一族にゆかり・関心のある人たちに、きくち秋まつりで菊池一族の歴史に触れてもらい、菊池市が第2のふるさとと感じるように愛着を育んでもらおうというもの。
これまで以上につながりを深めて「菊池ファン」となってもらい、震災復興や観光PR事業など、様々な場面で同市を応援してくれるサポーターになってほしいと考えているという。
参加者には、菊池旅行応援券2000円、菊池の新米2キロ、菊池一族くまモンオリジナルバッジがプレゼントされる。
「名字由来net」によると、菊池姓は16万3000人、菊地姓は18万4000人、きくち姓は合計で34万7000人となる。

ちなみに、菊池一族とは、中世平安時代から室町時代の後半まで約450年にわたって熊本県菊池地域を中心として活躍した豪族。源平合戦や元寇など日本史上の有名な戦いにも参加し、蒙古襲来絵詞にその勇姿が描かれている。
長い歴史の中で最も隆盛を誇ったのは、後醍醐天皇(南朝)と足利尊氏(北朝)が争った南北朝時代。15代武光が宿敵少弐頼尚を破り、南朝方の九州制圧に王手をかけた筑後川の戦い(大保原の戦い)は、北朝方6万余騎、南朝方4万余騎と伝わる九州史上最大の合戦だった。
これは、日本の歴史上で有名な関ヶ原、川中島と並ぶほどの大きな戦だったとされており、北朝方を破った武光は12年間にわたって九州を統治した。
後に菊池へ戻り貿易や文化の面に力を傾けていくが、戦国時代・下剋上の時代へと向かう中で、一族繁栄の歴史は幕を閉じる。
末裔は、全国に広がり、地域に根付いた。現在も、そのつながりは続いており、菊池一族を縁として、宮崎県西米良村と姉妹都市、岩手県遠野市、鹿児島県龍郷町と友好都市を結び交流を深めている。

特設ページ「菊池一族 夢爛漫」では、こうした菊池一族の人物伝、年表、菊池一族年代記、十大逸聞、散策マップ、史跡めぐり、などを紹介。
まんがムービー「風雲菊池一族」は、今から21年前に菊池一族の歴史を分かりやすく伝えるために発行された歴史漫画本「まんが 風雲菊池一族」に、セリフ・効果音・BGMを付けてデジタル映像化したもの。
躍動感あふれる菊池一族の物語を、じっくりと楽しむことができる。現在は予告編が公開されており、第1章から第5章までが順次公開される。

熊本県菊池市「菊池一族 夢爛漫」特設ページ