大分・別府温泉が地震後の宿泊33%減から奇跡のV字復興に恩返し事業開始!PR動画公開

2017年04月25日15時38分社会

大分県の別府市観光戦略部は、4月25日(火)から“ありがとう”をカタチに事業「別府温泉の恩返し」を開始し、全国の一般家庭や施設のお風呂へ温泉を無料で届け!本事業を周知するために事業開始日の4月25日(火)からPRムービー「別府温泉の恩返し」をWEB公開した。

「別府温泉の恩返し」事業は、平成28年熊本・大分地震による風評被害によって大打撃を受けた大分県別府市が観光復興したことに感謝し、被災支援の返礼事業として、全国の一般家庭や施設のお風呂へ温泉を無料で届ける「恩返し」。

4月25日(火)かWEB公開するPRムービー「別府温泉の恩返し」では、別府市内の旅館・ホテル関係者や飲食店員ら市民約110名が出演し、「一人ひとりができる恩返し」12パターンを全国にメッセージする。電車の観光客に手を振る女子高生、砂を20%増量する砂湯、キス顔を披露するスナックレディ、「恩返しの舞」を踊るホテル従業員。いま、別府温泉には感謝の気持ちがあふれている。

PR動画出演者からのコメントも到着したのでご紹介。

別府■別府市長・長野恭紘
「別府市は市民約12万人で、働いている方のほとんどが観光業に従事しています。そのため、昨年の地震でお客様が激減してから、市民のみなさんが真っ暗闇にいるような状況でした。この1年間、全国のみなさんから物心両面のご支援をいただいて観光復興できたことは本当に奇跡で、いくら感謝してもしきれません。その感謝を、私たちの一番の宝である『アツアツの温泉』を運ぶという“行動”で示したいという気持ちから、本事業をスタートさせました。PRムービーは、別府市民総出演で感謝を伝えたい、ただその1点で制作しています。全国のみなさんに気持ちが届くと嬉しいです。」

■別府市旅館ホテル組合連合会・西田陽一
「地震のあと、街全体が静まり返って、この状況が続くとどうなるかと不安で仕方ない日々でした。3か月後にお客様が戻ってきた時は、奇跡だと思いました。東日本大震災が起きた時、私は被災地の南三陸町に10回ほど別府のお湯を届けたのですが、仮設住宅の方々が『生きててよかった』と笑うのを見て、温泉の力を感じました。今回は、別府の感謝をお湯に乗せて運ぶ事業。多くの人が笑顔になるといいなと思います。」

■ゆわいの宿竹乃井・小川裕子
「私が旅館で働き始めた15年前以降で、昨年が別府最大の危機でした。お客様が何か月も戻らず、『旅館が何軒かなくなる』という噂もあった程です。従業員もずっと暇な状態で、みんな不安でした。ただ、ありがたいことに多くの応援のお電話や、『必ず泊まりに行くよ』という励みの声をいただき、従業員も涙していました。今回のPRムービーではなぜか私が歌うことになったのですが、練習していたら子供が覚えてしまいました(笑)」

別府温泉の恩返し