【訃報】「必殺シリーズ」、「はぐれ刑事純情派」の俳優・藤田まことさんが逝く

2010年02月18日14時28分映画
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時代劇「必殺」シリーズの中村主水役や「てなもんや三度笠」のあんかけの時次郎役などで知られた俳優の藤田まことさんが2月17日、大動脈瘤破裂のため死去した。76歳だった。現在ネット上で配信されている藤田さん出演の作品は、映画「てなもんや三度笠」「続てなもんや三度笠」「影の軍団 服部半蔵」「野獣刑事」などがある。

藤田さんは京都出身。歌手として芸能界入りしたあと、関西を中心に漫談、司会業などの下積みを重ね、1962年、テレビのコメディ番組「てなもんや三度笠」で主人公・あんかけの時次郎として出演。「おれがこんなに強いのも、当たり前田のクラッカー」のフレーズが流行語となり全国的人気を獲得。同番組は映画にもなった。

その後「無責任シリーズ」で毎回欠かせない脇役などで活躍。そして1973年、時代劇「必殺仕置人」で中村主水役を初めて演じ、コミカルさとシリアスさの両面を使い分ける演技が高く評価された。その後2009年に至るまで無数のシリーズ・関連作品で主水役を演じ続け、生涯の当たり役となった。

一方、「必殺シリーズ」と同じ放送枠で1988年から開始された「はぐれ刑事純情派」では、温厚で人情味あふれる安浦刑事役を演じ、新たな境地を切り開いた。

2008年に食道がんが見つかり、大手術を受けたが、2009年にはテレビドラマ「必殺仕事人2009」で現場復帰を果たしたが、同年後半に出演が決まっていた「JIN-仁-」の新門辰五郎役は、ドクターストップがかかって降板していた。

なお、NHK大河ドラマでは「天と地と」(1969年)、「新・平家物語」(1972年)に出演している。

藤田まこと出演作品 Movie Circus