清朝の命運と西太后、光緒帝のすれ違い…ドラマ「蒼穹の昴」第4話予告と前回のあらすじ-NHK

2010年10月15日23時10分ドラマ

10月17日NHK総合テレビで「蒼穹の昴」第4話を放送、予告動画が公開されている。国の将来をも左右する皇后選びという一大行事が、やがて西太后と光緒帝のほころびとなっていく様が描かれる。

富貴寺に預けられた春児(チュンル)は、西太后の寵愛を受けていた京劇役者の宦官・黒牡丹に弟子入りする事となる。春児の素養を見出した黒牡丹は、自分の全てを注いで春児を京劇役者として育てる。乾いた土に水が染み渡るように、春児は黒牡丹の教えを自分のものとしていく。
一方宮中では、光緒帝の皇后選びが本格的になっていった。最終的に5人の候補に選ばれた女性の中には、西太后の姪である喜子も当然加わっていた。自らの出身であり満州族の氏族の一つである葉赫那拉(エホナラ)の家系から皇后を出したい西太后と、自らの感性で妻を選びたい光緒帝の思惑は当然のように異なってしまう。果たして西太后は皇后選びにどう関わっていくのか。

<第3話あらすじ>
光緒12(1886)年、科挙の最終試験である殿試がいよいよ始まり梁文秀もその中に混じって紫禁城の保和殿で行われる試験に臨む。一方の春児は富貴寺の安徳海の下で宮中での振舞いを学厳しい修行に明け暮れるが、それはともすれば苛烈な体罰としか受け止められかねないものでもあった。しかし、安徳海は春児を「龍玉」を探し出せる者として期待を寄せていた。
文秀は殿試で見事状元(第一位)の成績を収め、榜眼(第二位)の順桂、探花(第三位)の王逸らと共に皇帝および皇太后に謁見する。状元としての生活の一歩を踏み出す文秀に、ミセス・チャンが何くれとなく世話を焼き、2人の間に親密さが増してくる。新しい生活の中でも春児を忘れる事のない文秀は富貴寺へ足を運ぶものの、会わせてはもらえない。それをミセス・チャンは怪訝に思うものの、安徳海が宦官と官僚は宮中では対立する立場にあるものとして春児と文秀の関わりを避けるよう進言する。
厳しい修行にあっても、春児はその素直な心から元宮廷料理人であった福来という味方も得るようになる。春児は富貴寺で暮らすうちに、「幽霊」と噂される京劇を舞う宦官を目撃し、その姿の虜になっていく。その宦官こそ、伝説の名役者「黒牡丹」であった。郷里で京劇を学んだ事もある春児は、安徳海に黒牡丹に弟子入りさせてもらうよう頼み込むが、かつて宮中で対立した事もある安徳海は快く思わない。
ある時、西太后の元に一人の婦人がご機嫌伺いに訪れる。「寿安」と呼ばれるその女性はなんとミセス・チャンであった。西太后の養女であった寿安は結婚と共に宮中を辞したものの夫と死別、その後も宮中に戻る事無く女独り身で世を渡っていたのだった。西太后が無垢な笑顔を見せる唯一の人物こそ、この寿安である。その頃海外の新聞は西太后と栄禄が男女の中であるといったデマを書き綴っており、それを臆する事無く西太后に翻訳し、その怒りすら収めてしまう稀有な人物であった。寿安が帰る道すがら西太后は安徳海の近況を尋ね、龍玉についての言づてを頼むのだった。
その頃、富貴寺では春児が必死に黒牡丹への弟子入りを安徳海に懇願していた。渋々春児を伴い安徳海が黒牡丹を訪れるものの、一向に取り合ってもらえない。そこで春児は京劇の歌を歌いだす。すると扉が開き黒牡丹がこう言い放つ、「デタラメもいいところだ、せっかくいい声をしているのに」。こうして春児は黒牡丹の弟子として迎えられる。

<第4話みどころ>
黒牡丹による京劇役者としての春児への指導が始まる。春児を演じる役者の余少群は演劇学校にて中国伝統劇を学んでおり、その経歴を買われて京劇随一の女形とされる梅蘭芳(メイ・ランファン)の映画化の際にその青年期を演じている。伝統舞踊の素養のある余が見せる京劇の動きは中々のものだ。
宮中では皇后選びが本格的に始まるが、西太后が喜子を皇后にしたいとこだわる理由や、若き光緒帝が西太后の権力の中にあっても自分らしさを貫こうとあがく姿をしっかりと見守りたい。

「蒼穹の昴」第4話「皇后選び」は10月17日(日)よる11時から放送。予告動画は、番組公式サイトの「あらすじ」で視聴出来る。


あらすじ|NHKドラマ「蒼穹の昴」

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