日本の映画史に残る傑作時代劇『十三人の刺客』。

エンタテインメント 邦画 歴史・時代劇
番組情報
剣客同士が対峙し、一瞬のうちに勝負が決まる…、そんな剣豪ものも面白いが、武士の集団対集団が入り乱れて闘うのも見応えがある。そんな形式が「集団抗争時代劇」として確立されたのは、この『十三人の刺客』からだろう。
脚本を担当した池上金男は、後の小説家、池宮彰一郎である。

江戸時代、明石藩の藩主、松平斉韶の暴君ぶりは幕府にまで聞こえていた。幕閣たちは将軍の弟であるため、厳しい処置もできず、頭を悩ますが、ついに暗殺することを決意する。御目付役島田新左衛門に命が下り、十一人の仲間を集めた。
暗殺の場は、参勤交代の途中である。綿密に練られた計画であったが、しかし、松平斉韶には切れ者の側用人が控えていた……。

ラストの十三人対五十三騎の死闘は、延々と三十分にも及ぶ。工藤栄一監督独自の映像美と相俟って、映画史に残るシーンと言える。
なお、池宮彰一郎原作による映画『四十七人の刺客』(こちらは赤穂浪士が題材)もまた、こうした集団抗争を扱っている。

Yahoo!映画オンラインシアターの『十三人の刺客』番組情報
  • 監督:工藤栄一/脚本:池上金男/音楽:伊福部昭/
  • 片岡千恵蔵/里見浩太朗/内田良平/丹波哲郎/嵐寛寿郎/西村晃/山城新伍/藤純子(富司純子)/月形龍之介/三島ゆり子

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