三国志全43話
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東漢末期、人々は重税に苦しみ生死の境にあった。そしてついに東漢末期の184年、農民による暴動「黄巾の乱（こうきんのらん）」が起こる。その折、漢王朝の末裔・劉備（りゅうび）は関羽（かんう）と張飛（ちょうひ）という豪傑と出会う。三人は兄弟の契りを結び「桃園の誓い（とうえんのちかい）」をする。三人は部隊を組織して黄巾党の鎮圧に加わり、天下を揺るがした黄巾の乱は朝廷と各地で興った群雄の力により鎮圧される。これを機に群雄たちの勢力は拡大した。しかし劉備は朝廷につてがなく、安喜（あんき）県の県尉に甘んじるしかなかった。
? 1996 CCTV 中国中央電視台
曹操（そうそう）は朝廷を牛耳っている董卓（とうたく）の殺害を試みるが失敗に終わる。そこで故郷へ帰り、袁紹（えんしょう）とともに董卓討伐を呼びかけた。西暦190年、袁紹を盟主にして血の会盟が結成され、平原県令だった劉備も関羽、張飛とともに討伐の部隊に加わった。一方の董卓は義理の息子である呂布（りょふ）に15万の兵を与え、虎牢関（ころうかん）で敵の進入を防ぐよう指示する。呂布は武術に優れていたが策略なく劉備軍に敗れてしまう。董卓は長安に遷都して難を逃れようとしたが、攻撃はなおも続くのだった…。
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洛陽に入った董卓は強大な軍事力を背景に新帝擁立を画策した。荊州（けいしゅう）の刺史（しし）丁原（ていげん）はそれに異を唱え、二者は対立する。二者の争いは丁原の養子である呂布の圧勝となった。呂布の強さに仰天した董卓は、名馬赤兎を餌にして呂布に裏切りをそそのかし、呂布は利にくらみ義を忘れて丁原を殺す。こうして呂布は董卓に降り、養子となった。一方朝廷における最高位の司徒（しと）・王允（おういん）は国の行く末に悩んでいた。そんなある夜、美しく成長した養女の貂蝉（ちょうせん）が目にとまる…。
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司徒の王允は董卓が天子の座を狙っているにもかかわらず、誰も手出しができずにいることを憂慮していた。そこで養女の貂蝉に「連環の計（れんかんのけい）」を打ち明ける。まず貂蝉に呂布と婚約させ、次に董卓に献上する。こうして二人を反目させ、最後は呂布に董卓を殺させるというものだった。貂蝉はその美貌と機知で二人の仲違いに成功。嫉妬に狂った呂布は王允の策略にのり、呂布の方天画戟（ほうてんがげき）は董卓に振り下ろされた。董卓の死を知って、長安の民は歓喜するのだった。
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曹操は董卓の死後天下への野心を露骨にし、徐州（じょしゅう）掃討戦を展開した。曹操との戦いに敗れて追い詰められた劉備は、関羽や張飛と離れ離れになり袁紹のもとに身を寄せた。張飛は敵の包囲を突破して芒湯山（ぼうとうさん）に逃れたが、関羽は劉備の家族を守っていたため、やむなく曹操に従うことになる。曹操の恩に報いるため、関羽は劉備が敵陣にいるとは知らず曹操軍の危機を救う。事情を知らない劉備は、関羽を責める手紙を送った。関羽はその手紙で劉備の居所を知ると、引き止めようとする曹操のもとを去り、二人の劉備夫人と共に劉備を訪ねる旅に出る…。
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関羽は二人の劉備夫人と共に、劉備のいる河北を目指していた。河北は袁紹の治める土地。関所を通るには、曹操の手形が必要だった。しかし関羽は手形を持っていなかったため、5つの関所で曹操の武将6人と戦うことになってしまう。孔秀（こうしゅう）、韓福（かんふく）、孟坦（もうたん）、卞喜（べんき）、王植（おうしょく）、秦琪（しんき）の6人を斬り倒し、さまざまな危険にあいながらもついに古城で劉備と張飛に再会する。
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西暦200年、袁紹は曹操と官渡（かんと）で対峙していた。双方一進一退のなか、曹操営の糧秣が次第に不足してきたため、曹操は袁紹の糧秣を奪うべく出陣する。袁紹は淳于瓊（じゅんうけい）を派遣するが、軍師・沮授（そじゅ）は酒にだらしのない淳于瓊を役目から外すよう袁紹を説得する。しかし袁紹は沮授の言葉に耳を貸さなかった。一方曹操は糧秣を求める密書を許昌（きょしょう）に送ったが、はからずも敵の軍師・許攸（きょゆう）の手に落ちてしまう。許攸は袁紹に曹操の密書を示し、曹操を急襲することを提案するが、袁紹は密書が誘兵の計であると見なしてとりあわない。許攸は失望のあまり曹操に身を寄せる。
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投降した許攸から袁紹軍の情報を得た曹操は、敵の兵糧を絶つべく烏巣（うそう）に夜襲をかける。奇襲は成功をおさめ、袁紹軍は大いに混乱した。おのれの権威を重んじて部下の人望を失った袁紹の完敗だった。官渡の戦いは曹操の圧勝に終わり、袁紹は敗走の途中大量の血を吐いてこの世を去ることになる。曹操はその後7年にも及ぶ掃討戦を経て、ついに袁氏一族を滅ぼし広大な河北を手に入れた。こうして曹操は北方を統一し、魏の基盤をつくった。官渡の戦いは『三国志』で最も重要な戦いの一つで、無勢が多勢に勝つ戦（いくさ）の典型の一つとなった。
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劉備は汝南（じょなん）で夏侯惇（かこうとん）に敗れ、荊州の劉表（りゅうひょう）のもとに身を寄せていた。ところが劉表の妻の弟・蔡瑁（さいぼう）は、劉備の荊州乗っ取りを恐れて殺害計画を企てる。落ちのびる途中で劉備は自称単福（ぜんふく）という男に出会い、風貌や語りが非凡なことから単福に軍師となるよう請う。曹操は劉備に攻撃を仕掛けたが、単福の計によって大敗を喫した。曹操は単福の母を人質にとって、単福に許昌に戻るよう要請する。別れの日、単福は劉備に臥龍（がりょう）を強く推薦して去った。単福の言に従い、劉備は臥龍こと諸葛孔明（しょかつこうめい）を訪ねることにする。
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劉備は関羽、張飛と共に諸葛孔明の家を訪ねた。しかし孔明は不在で、行き先も分からず何日後に戻って来るかも分からなかった。その後また足を運んだが、劉備は孔明に会うことはできなかった。三度訪れて、ようやく孔明に会うことができた。劉備は漢朝再興の志を抱きながら、今まで何も成し遂げることができず、負け戦の連続だったと自身の人生を振り返った。そしてそれは賢者がいなかったためだと孔明に説明した。涙ながらに語る劉備の赤心に心打たれた孔明は、劉備の王覇の業に参画することを決める。
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