つくば発しなやかな産業革命全12話
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人型ロボットはなぜ開発されたのか。産業用ロボット生産世界一を誇る日本。産業界の発展の原動力、生産ラインは工場全体が一つのロボット。家電製品、自動車、新幹線もロボットと言えます。さらに技術が進歩し、人と同じような作業が出来るロボット、心の癒し・介護など、人と共存できるロボットの開発に乗り出しました。今回はロボット開発の最先端に迫り、ロボットと共存できる環境づくりにまで話を掘り下げます。
日本列島に住むわれわれにとって地震による災害は最も恐ろしいものの一つ。プレートの動きを止める、即ち、地震をなくすことは不可能ですが、予測の確率を高めて被害を最小限に止めることは可能です。日本に2,000箇所ある活断層、地下水位の変化、津波の痕跡などの調査から地震のクセ(周期)を見つけて予測につなげようと地道な研究が進んでいます。
私達の生活の中でモノを計るということは色々な場所でごく当たり前に行われている。計測器の目盛りがお互いに正確か否かをはっきりさせるのが標準の役割である。最終的によりどころとなる標準がないと誰も計測器を信用できなくなる。日本では、産総研が国家標準を整備・供給することで、お互いの信頼関係を守っている。基準となっている「よう素安定化レーザ」、「セシウム原子時計」、「シリコンの真球を使った将来のキログラム原器」、などを紹介していく。
人の骨髄にある間葉系幹細胞は骨、心臓、血管、神経などの細胞に分化することが判明。患者から採取した間葉系幹細胞をほぼ完全な無菌室で培養、増殖させ、その患者自身のからだに戻す。失われた組織や臓器を元通りに再生させる臨床研究が進められている。産総研で増殖させた細胞を奈良県立医科大学附属病院では骨に、国立循環器病センターでは心臓に注入して治療を行っている様子を紹介する。さらに、再生医療技術の進歩によって新しい医療産業の創出にまで話を進める。
電力をコントロールする半導体をパワーデバイス素子といいます。現在、この半導体は大部分がシリコンで占められていますが、大電力の場合には発熱などの問題が生じ限界があるといわれています。シリコンカーバイド、ガリウムナイトライドなどシリコンに代わる次世代半導体の開発が進められています。産総研が取り組んでいるパワーエレクトロニクス研究開発の現状をレポートします。
ダイヤモンドは宝石の王様、そして、最も硬い物質です。かつては天然のダイヤモンドが精製される状態と同じ、高温・高圧の下で人工ダイヤは作られました。その後、特殊なガスを使う作製方法(CVD法)が開発され、ダイヤモンドの薄膜が作られるようになりました。更に改良が進んで、現在では高純度のダイヤモンドが作製できるようになり半導体としての応用も視野に入ってきています。一方で、滑らかで硬いという性質を持つダイヤモンド状炭素(DLC)のコーティング技術も開発されています。このように、ダイヤモンドの優れた特性を活用するべく、基礎から応用まで幅広い研究が産総研で進められています。
グリッドは従来のWebに代表されるインターネットの延長線上にある技術です。インターネットを利用して我々の情報交換、情報収集の手法は大きく変化しました。グリッドは、あちこちに分散して存在する多数の計算機やセンサーなどネットワークに接続された様々なIT資源を連携させることができます。これにより、柔軟で制約のない情報サービスを提供します。プラグをコンセントに差し込むだけで電気が使えるように、計算機やデータの所在場所、ネットワークの環境、といったものを意識することなく、いつでもどこでも必要なときに必要なだけサービスを受けられるようにする技術を目指しています。番組では、産業界の新しいイノベーション技術として注目を浴びるグリッド技術についてご紹介します。
地球の情報を活用するためには、わかりやすく整備された地図が必要です。地図は、地表を表現している「地形図」と地下の構造を表現している「地質図」に大別されます。地質図は、地表に顔を出した岩石、火山の堆積物、化石、人工振動、重力、海底の音波探査など目的に応じた方法で調査が行われ、その結果をまとめて作成されます。また地質図は、国土の開発、地下資源の発見、防災にとって重要です。今回は、産総研で行なわれている地質図の整備の過程を紹介します。
糖鎖は、タンパク質の物理的安定化を始め、細胞間接着、シグナル伝達、免疫応答など幅広い機能をもっています。一方ウイルスや病原菌は糖鎖が受容体となり細胞の中に侵入することも分かり、がん細胞にも関係していることが解明されてました。また、血液型の決定にも重要な役割を果たしています。複雑な構造を持つ糖鎖の解析は難しいのですが、産総研は、糖鎖の合成に成功しました。これらの糖鎖を活用して、糖鎖の機能解明に取り組んでいきます。例えば、糖鎖が生体内でどのような働きをするかを解明することにより、病気との関連を明らかにし、新しい治療方法につなげようとする研究などを進めています。
石油資源を中心とした開発、その利用で私たちの社会は格段の進歩を遂げた反面、環境への悪影響という問題が大きくなってきてしまいました。そのため、地球環境を保全する立場から使った資源を地球に返す「資源循環システム」の研究が進められています。産総研では二酸化炭素の超臨界流体技術を応用し、環境にやさしい材料を開発しています。また、「クレースト」と名付けられた粘土を原料とする膜を開発しました。土に返る新しい素材として実用化が研究されています。
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