マツケンの正妻は深キョン、武井咲が常盤御前、大河「平清盛」女性キャスト陣発表―NHK

2011年05月28日21時10分ドラマ

2012年のNHK大河ドラマ「平清盛」に出演する女性メインキャスト陣の発表がこのほど行われ、その模様の動画がNHK「コレ見て!MOVIE」に公開された。松山ケンイチ演じる主役・清盛の正室・平時子には深田恭子、清盛の育ての母・藤原宗子には和久井映見、そのほか若手・中堅問わず大河初出演の顔ぶれが目立つフレッシュな陣容となった。

大河ドラマ「平清盛」は、平安末期に貴族に代わって初の武家一門として隆盛を極めた平清盛の生き様を、「平家物語」など従来に見られる悪役・清盛の固定観念を覆し、一時代のヒーローとして描いていく意欲作だ。

今回お披露目となった清盛を取り巻く女性たちは、貴族社会から武士のと移り変わっていく時代の狭間を、ある者は清盛を愛する立場から、ある者は時の最高権力者である法皇をも動かす陰の実力者として、華々しく駆け抜けていく。

まず、清盛の正妻として平家一門を陰で支える平時子を演じるのは深田恭子。大河出演は2009年の「天地人」淀君役以来となる。時子は清盛亡き後も一門のゴッドマザーとなり、最後は幼君・安徳帝を抱いて壇ノ浦の海にその身を沈めることとなる。深田は「力強い女性だと思う。一生懸命演じたい」と語るが、ドラマの設定資料には「王朝文学に憧れ、光源氏の出現を待つうちに婚姻が遅れる」という人物描写が書かれており、正史とは違う面白い一面が描かれることになりそうだ。

その時子の妹で後白河上皇の側室となる平滋子を演じるのは大河初出演の成海璃子。武家出身で初の上皇の后というシンデレラ的女性であるが、成海は「大酒飲みの人のようなのですが、まだ未成年なのでよく解らない」と、役作りに苦闘している様子だ。

清盛の最初の妻・高階明子には加藤あい、こちらも大河は初出演。清盛が初めて本気で愛した薄幸の女性を演じる。

そして、清盛最大ののライバル・源義朝の妾でありのちに清盛からも愛されることとなる美女・常盤御前役を射止めたのは武井咲。もちろん大河は初出演、弱冠17歳の大抜擢だ。対して、義朝の正妻で源頼朝の母となる由良御前を演じるのは田中麗奈。実力派女優の代表格だが意外にもこれが大河初出演。新旧のフレッシュな美女が義朝を演じる玉木宏を囲むこととなる。

一方、平安王朝を支配する院政を影で動かしたと言うべき女たちには、鳥羽上皇の后で後白河天皇の生母・藤原璋子役の檀れい、璋子に仕える歌人・堀河局役のりょう、保元の乱を起こすきっかけを作る“闇の女帝”藤原得子役に松雪泰子と、中堅女優が顔を揃える。彼女たちも大河は初出演だ。

「平清盛」では、「龍馬伝」の時に導入した人物デザイン監修を取り入れており、歴史教科書などではあまり見られない無名の人物も含めキャラクター像をより深く描いていくことになる。メイクや衣装、小道具など平安王朝の時代により忠実に、かつ大胆に演出していく事になりそう。戦国時代とは違い、女が政治そのものを動かし得た平安末期という時代、どのような映像が作られていくのか、早くも期待が高まる。

大河ドラマ「平清盛」