NHK・BSプレミアムの時代劇「陽だまりの樹」は第11回「運命の分かれ道」を放送、出征する万二郎（市原隼人）の留守に、おとね（池上季実子）は憎しみから綾（大塚千弘）の看病を放棄するが良仙（成宮寛貴）に見透かされてしまう。その頃万二郎は坂本龍馬らと交流を持つが、それを理由に反幕府と見られて任を解かれてしまう。

■第10回「禁じられた愛」
万二郎は真忠組を討伐したことから歩兵組大隊長に命じられた上に100石の加増の褒賞を受けた。しかし部下たちを死なせた思いから、万二郎は加増を辞退する。出世の機会を棒に振った万二郎に良仙はあきれるばかり。そんな折、街中で万二郎は綾と出会う。しかし綾は兄の仇と急に万二郎に襲い掛かってきた。その際に綾は刃物を握って手を負傷、已む無くみぞおちを打って綾の意識を奪った万二郎は、綾を自宅に運び良仙を呼んで手当を頼む。綾について問い質すおとね（池上季実子）に万二郎は言葉を濁すが、綾が自ら楠音次郎の妹である事を告げ、万二郎を狙った過程で負傷したことも告白して去っていった。綾は万二郎が踏み込むのが一日遅ければ兄を故郷に連れて帰れたと恨み言を言い、去っていった。
その夜帰宅した良仙のところへ、種痘を受けたいという子連れの女がやって来た。お品というその女は、我が子に種痘を受けさせると夫が怒るので黙って受けさせたいと言うのだった。子供に種痘を施した後、突然1人の浪人が押しかけてきた。その男は丑久保陶兵衛、かつて蘭方医の過失で妻を失ったのをきっかけに攘夷に走った浪士である。良仙に斬りかかろうとした陶兵衛だったが、そこへ駆けつけた万二郎に見つかり逃走した。その後万二郎はお品を訪ねるが、かつて万二郎が震災の時に救った娘がお品である事に気付かなかった。商家の娘のお品は、その昔万二郎と夫婦になりたいばかりに武士の家系図を売り出している音次郎を訪ね、その際に襲われたことからやむを得ず音次郎と夫婦になった経緯があった。しかし万二郎はお品の事を思い出すことはなく、お品は涙にくれるのだった。
万二郎は遊女に身を落とした綾に客として会いに行った。綾は兄の残した借金を抱えたが、病の母と妹を想って自ら遊郭に売られていったのだった。思いつめた万二郎は綾を見受けするための100両を工面しようと良仙に80両の借金を申し出る。しかし良仙も街医者から軍医になったことで収入が減り台所は火の車。それとなくエゲレスの医学書が欲しいので100両あるかとおつね（大塚シノブ）に聞いてみると茶を吹き出される有様。一方、困窮するお品は子と共に自害しようかと思いつめるが、そんなお品のために音次郎はまたもや人斬りの仕事を請け負ってくる。その仕事とは異人殺害であった。街中でフランス人を襲った音次郎だったが、見廻りに出ていた万二郎に発見されて襲撃に失敗する。フランス人と商談中だった井筒屋の主人が万二郎を訪ねて謝礼を渡そうとしたが、仕事上の事だとして万二郎は受け取らない。その場に立ち会った良仙はその金があれば綾を身請けできると主張、融通が利かないから惚れた女を幸せに出来ないのだと批判される。謝礼を引き取って去る井筒屋を追いかけた良仙は、井筒屋の妻が長く持病を患っていることからその薬代を先払いしてもらう名目で80両を得、そのまま万二郎に貸し付けるのだった。
良仙に感謝しつつ、万二郎は早速綾を身請けした。自由の身になった綾だったが、今更郷里には戻れないので江戸で働くつもりである事を告げた。そこへ万二郎を狙う音次郎が現れ、斬りかかった。その最中、綾は転倒して頭部を岩に強く打ち付けてしまう。万二郎は音次郎を倒し、綾を自宅へ運んだ。綾は目を見開いたまま息こそするものの全く動かない状態だった。万二郎はお品を訪ね、音次郎を斬ってしまったことを告げた。そして音次郎が持っていた竹とんぼを形見として息子に渡すのだった。その時万二郎は昔お品が助けた礼にと反物を持って訪れた娘であると気付く。しかしお品は人違いだと否定する。二人の間にはどうする事も出来ない時の流れがあった。帰宅した万二郎はおとねに頭を下げて意識を失ったままの綾を置いて欲しいと頼み込む。父の仇の妹である綾を前におとねは複雑な思いを抱えるのだった。

＜第11回みどころ＞
父の仇の妹でありながらも綾に思いを寄せる万二郎に、母・おとねの苛立ちや苦悩は深い。万二郎に代わって仲立ちする良仙や周囲の思いが交錯する中、万二郎は時代の流れに否応なく巻き込まれていく。
BS時代劇「陽だまりの樹」第11回は15日（金）よる8時から放送。予告動画は番組公式サイトで視聴出来る。第10話「禁じられた愛」のオンデマンド配信は210円（税込・視聴期間：購入後1日）、購入期限は6月22日まで。NHKオンデマンドではお試し視聴も配信中、見逃し見放題パック（月額945円・税込）の対象となる。

陽だまりの樹｜BS時代劇

NHKオンデマンド　陽だまりの樹

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