悲劇の「米びつ事件」の幕が上がる!「秘密の扉」第1話<貸本>あらすじと見どころ!予告動画

2018年09月02日00時00分ドラマ
(C)SBS

韓国ドラマ「秘密の扉」は、1762年、朝鮮第21代王の英祖は、実の息子である思悼世子を米びつに閉じ込めて餓死させた、朝鮮王朝史に残るこの悲劇に新たな解釈を施し、殺人事件というフィクションを織り交ぜた本格ミステリー時代劇「秘密の扉」の第1話のあらすじと見どころ、豆知識を紹介!商品サイトに予告動画が公開されている。

※朝鮮時代劇が始めての方や、もっと詳しく知りたい方は【「秘密の扉」を2倍楽しむ】の「(2)時代背景」 の①~③を呼んでおくことをお勧めします。
詳しいあらすじを知りたくない方は、視聴前に<見どころ>と<豆知識>を読んで、<あらすじ>は視聴後の確認にどうぞ。

【作品詳細】【「秘密の扉」を2倍楽しむ】

■キャスト相関図公式サイト
英祖役:ハン・ソッキュ【声・てらそままさき】
イ・ソン(世子)役:イ・ジェフン【声・川田紳司】
ソ・ジダム役:キム・ユジョン【声・小松未可子】
恵慶宮ホン氏役:パク・ウンビン【声・合田絵利】
ナ・チョルチュ役:キム・ミンジョン【声・山本兼平】
チェ・ジェゴン役:チェ・ウォニョン【声・中村章吾】

■第1話「貸本」あらすじ
景宗4年(1724年)東宮殿に暗殺者が侵入。世弟・グンは、命と引き換えに老論派のキム・テクによって連判状に署名させられる。グンは21代王・英祖となったものの20年間、連判状のために目指す政事が行えない。王権を強化するために英祖は連判状を始末することを考える。

10年後、連判状が現れ、政権独占をもくろむ老論のキム・テクは連判状を手に入れるよう命じる。ところが世子の親友で図画署のシン・フンボクが連判状を見つける。

英祖は“均役法”施行を勧め、これに反対するキム・テクと話をする。
その頃、世子イ・ソンは親友シン・フンボクを連れ、身分を隠して街に出かける。国法で禁じられた“貸本”の取引を試みた2人は武官に怪しまれるが、偶然出会ったソ・ジダムの機転に助けられ、その場を逃れる。だが、貸本取り締まりの厳しい現状を目の当たりにした世子ソンは騒ぎを起こし、王の拝謁に遅れてしまう。

世子は、代理聴政の権力を行使して民間の出版と流通を許可しようとするが、臣下たちは猛反対。ある方法で臣下たちを黙らせようとする。そんな世子を教育係のパク・ムンスが、王を敵に回すことになると、厳重注意。ムンスが心配した通り、世子の行動に不満を抱いた英祖は、譲位を宣言。世子は臣下たちと譲位撤回を訴えるために席藁待罪(ソッコテジェ)をする。

その頃、図画署の画員シン・フンボクが「竹波(チュクパ)」という号が誰か調べていると知ったキム・テクは、彼が“連判状”を持っていると察し、取り戻すように命じる。自分の部屋が家探しされたのを知ったフンボクは、隠しておいた連判状取りに行くが、画員のホ・ジョンウンに連判状を見つけられてしまう。すぐに燃やすか捕盗庁に持って行けというが、口止めしてフンボクは世子に渡そうとするが、世子は席藁待罪の最中で会うことができない。

一方、席藁待罪にキム・テクが参加していないことを知った英祖は、テクが連判状を持っているために強気に出ているのではないかと疑う。

その頃、世子との待ち合わせの橋に急ぐフンボクは…。

■見どころ
冒頭の“連判状”が悲劇の始まり。記憶にとどめておこう。キム・テクと話しながら養生体操をしている英祖は、朝鮮王朝でもっとも在位期間が長かった長寿の王(【朝鮮王朝系図】で確認)。党派については【党派の年表】を参考に。

世子を助けた少女ジダム。演じたのは「トンイ」のキム・ユジョン。市中を逃げ回る様子を見て、「トンイ」を思い出した方も多かったのでは?パク・ボゴムと共演した「雲が描いた月明かり」では恋愛相談の傍ら『誰も知らない朝鮮恋愛史』を執筆しており、何かと文筆稼業に縁がある女優だ。
秘密アジトで本を出版する様子が興味深い。

ちなみに小説『洪吉童伝』は実在の人物ホン・ギルドンを主人公にした小説。ハングルで書かれた最古の小説で、朝鮮王朝15代国王の光海君の治世下(1607年ごろ)に作家ホ・ギュン(許筠)が執筆したと伝わっている。詳しくは韓国ドラマ「逆賊」主人公は実在の三大義賊・洪吉童!「■小説『洪吉童』は?」参照。
また、ホン・ギルドンを主人公にしたドラマに「逆賊-民の英雄ホン・ギルドン-」(2017)、「快刀!ホンギルドン」(2008)(がある。

市中では世子(イ・ジェフン)とフンボク(ソ・ジュニョン)が見事な暴れっぷりを披露するのでお楽しみに。もっとも、「イ・サン」で、世子の息子サン役のイ・ソジンが見事な乗馬テクを見せているだけに、イ・ジェフンの乗馬が顔だけのアップとはちょっぴり残念。後の回に期待しよう。
世子ソンとフンボク。二人の身分を超えた友情に注目。

ところで、英祖は8回も譲位宣言している。世子はそのたびに幼少期から席藁待罪で撤回を申し出てきた。幼少期からこれまでの映像が流れるのでお見逃しなく。
英祖の譲位宣言の意味は【「秘密の扉」を2倍楽しむ】の「(2)時代背景」 ②で詳しく説明している。

■豆知識
・世○:後継候補の王族。“○”はそれぞれ現王との関係。
・代理聴政:世子や世弟が王の代わりに政務を執ること
・均役法:軍役や税を平等にする法で、これにより農民の租税負担を軽減される。
・席藁待罪(ソッコテジェ):王の許しを請うために蓆を敷いて正座で懇願すること。

kandoratop【作品詳細】【「秘密の扉」を2倍楽しむ】

DVD公式サイト

※この記事は2016.04.21~05.25 月~金 14:59-15:59にBSフジで放送したときに紹介したものをリライトしています。