「秘密の扉」最終回考:悲しすぎる結末を救ってくれたラストシーンに満足!予告動画

2019年02月17日22時00分ドラマ
©SBS

「秘密の扉」最終回をまとめ!本作が「イ・サン」ファンにぜひお勧めしたい訳もご紹介しよう…本作はDVD-BOXも好評発売中で、商品サイトに予告動画が公開されている。
【「秘密の扉」を2倍楽しむ】には、ドラマの時代背景や各話の詳しいあらすじと見どころ、豆知識などをまとめて紹介している。

また、以降のまとめにはドラマの最終回のネタバレがたくさんあります。最終回を視聴された方、または結末を知っても構わないという方にお勧めします。

■キャスト
英祖役:ハン・ソッキュ【声・てらそままさき】
イ・ソン(思悼世子)役:イ・ジェフン【声・川田紳司】
ソ・ジダム役:ユン・ソヒ/キム・ユジョン【声・小松未可子】
恵慶宮ホン氏役:パク・ウンビン【声・合田絵利】
ナ・チョルチュ役:キム・ミンジョン【声・山本兼平】
チェ・ジェゴン役:チェ・ウォニョン【声・中村章吾】

■第24話(最終回)おさらい
▼逆賊の烙印を消すために。
英祖も世子妃ホン氏も、書斎を作った罪だけを認めて退位し、それ以外の罪はナ・チョルチュに押し付けて、逆賊の汚名と命だけは助かるように対処すべきと、ソンを説得しようとした。
▼英祖に引導を渡しのは、ソンの舅であるホン・ボンハン。
老論が世孫まで逆賊の烙印を押し、廃位しようとしている中で世子と世孫の両方を救うのは無理。世子を処刑してサンだけを救いたいと懇願した。悩んだ英祖は、サンを早世した長男・孝章世子の養子に入れることで世孫を守った。
▼ナ・チョルチュの武力蜂起計画に悩むソン。
チョルチュは英祖を殺害するか廃位後幽閉するかは、ソンに任せると。だが、英祖の深い愛と息子である自分との確執に悩む父の涙に、ソンは自らの命で息子サンを守ることを決心した。生きるために皆殺しをした父、武力制圧する非情な王になりたくなかったのだ。「間違った手段で大義は実現できない。蜂起の取りやめは敗北ではない、今は夢のための我慢だ…」という計画中止の文をジダムに託けたが、チョルチュはこれを無視した。
▼英祖暗殺。
髭を剃って内官に変装した鳴砂団は懐に刀を忍ばせ英祖の寝所へ。ジダムの言葉からこれに気づいたソンが駆けつけ、英祖に刀を向けた同志チョルチュを斬った。英祖は血塗られた刀を手に立ちすくむソンに「父を斬って、お前が残れ」と。優しく言い聞かせても怒声を轟かせてもソンは動かない。「敵を殺して王座を得る負の連鎖を断ちきる」と、ソンは決意した。涙で見つめあう父子に他の選択はなかった。ソンは米びつの中へ。
▼世孫サン
父が米びつに入るのを泣きながら止めようとしたサン。チェ尚宮からの連絡で事態を知ったチェ・ジェゴンに制されたサンは、成長して英祖を補佐していた。息子の命を奪ってまで国を守った英祖は宿題をもらったようだったと、長く続いた自らの治世をサンに託した。サンは即位し英祖からの「父の仇を討ってくれ」という宿題に取り掛かった。
王宮のもっとも美しい場所に書斎“奎章閣(キュジャンガグ)”を作って、身分の差なく人材を集め、夢を実現した。それが父の仇を討つ最善の方法だった。「私はサドセジャの息子だ」朝鮮王朝第22代王・正祖の言葉でドラマは終わった。

■「秘密の扉」から「イ・サン」へ
乱心して父王の怒りで米びつの中で処刑させられたという事件を、名君・正祖の父らしい新解釈で描いた「秘密の扉」。この最終回の後、スムーズにドラマ「イ・サン」につながる結末に、史劇ファンとしては大満足だったのでは?
チェ・ジェゴンが生涯をかけてサンを守った理由も、“奎章閣”という書斎の意味も分かった。「旧習にとらわれない新たな朝鮮王朝」を作るために、父(荘献世子)の眠る水源に「華城(ファソン)」を造ったことも納得できた。(参:正祖のやった偉業
そして、何よりかつてソンに「友を作るな」といった英祖が、サンに「共に食事ができる友を作れ」といった言葉が、サン、ソンヨン、テスの友情から始まるドラマ「イ・サン」につながった。
歴史上の正祖(サン)もこの後、老論派を敵に回したため、世孫に冊封されてから死の直前まで命を狙われた。華城の夢半ばで正祖は亡くなっているが、この死にも多くの謎が包まれており、貞純王后と僻派による暗殺説も強く語られている。(参:党派の年表

■「秘密の扉」考
全24話。宮中ミステリーで重要な役を担っていたソ・ジダム役が子役女優キム・ユジョンからユン・ソヒにバトンタッチし、序盤のミステリーがいつの間にか党争一色になった。そんなところがミステリーファンの食指を鈍らせたしまったのか、韓国では大ヒットというまでには至らなかった本作。だが、キム・チャンワン、イ・ウォンジョン、チョン・グクファン、オム・ヒョソプ…といった名優たちの演技が素晴らしかった。特に、前半は英祖の役のハン・ソッキュのカリスマ演技に引き込まれ、中盤以降は俳優イ・ジェフンの苦悩の表情に魅了された。ラストの米びつの中に自ら入るその姿に号泣させられた視聴者も多かったのでは?そんなファンもラストの正祖の清々しい表情に癒されたのでは?大人になった正祖を演じたのは誰か?なんとも素敵な演出でドラマは幕を閉じた。

kandoratop【作品詳細】【「秘密の扉」を2倍楽しむ】

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※この記事は2016.04.21~05.25 月~金 14:59-15:59にBSフジ(全24話版)で放送したときに紹介したものをリライトしています。