「客主」友情を壊した嫁vs舅バトル!明成皇后&興宣大院君紹介とドラマが描かなかった空白の15年間は?予告動画

2017年06月11日20時00分ドラマ
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※場面写真はすべて「客主」より

「客主」最終章となる第45話(DVD版52話)以降、ミン王妃と大院君との権力闘争にボンサム(チャン・ヒョク)たちが巻き込まれる!劇中では二人のバトルについては具体的に描かれていないが、今回はモデルとなった明成皇后・閔妃と興宣大院君の紹介と、どんなバトルが展開されたのか、最終回で描かれなかった15年間に何があったのかを紹介しよう!DVDも好評リリース中で、公式サイトで予告動画が公開されている。

※45話まで視聴されてない方はボンサムの友情など一部のネタバレがありますのでご注意を。それ以外、最終回の結末などのネタバレはありませんので安心してお読みください。

【作品詳細】【「客主」を2倍楽しむ】

【明成皇后】(全124話)ドラマ紹介(C)SAMHWA NETWORKS CO., Ltd All rights reserved.「客主」には明成皇后をモデルとしたミン王妃はチェ・ジナが演じているが、興宣大院君をモデルにした大院君は名前だけで当人は登場しない。
ちなみに、明成皇后・閔妃と興宣大院君のバトルを描いたドラマに「明成皇后」がある。明成皇后をイ・ミヨン、少女時代はムン・グニョン、晩年はチェ・ミョンギルが担当。一方、興宣大院君は史劇に欠かせない名優ユ・ドングンが演じた。

■ごろつきから最高権力者になった興宣大院君
本名は李昰応(イ・ハウン)、生1820年12月21日~没1898年2月22日。南延君の四男で母は郡夫人驪興閔氏。南延君が思悼世子(第22代王・正祖の父)の息子の恩信君の養子として入籍したので、族譜上では興宣君は第21代王・英祖の玄孫(やしゃご)に当たる。

11歳で母を、16歳で父を亡くしたため不遇な青年期を過ごした。当時は、安東金氏一族が政権を独占(勢道政治)し、自分たちの権利を守るために厳しく王族を監視していた。興宣君は生き残るために、ごろつき同然の生活を送り、物乞いのような真似までして後ろ指をさされる生き方をした。そのおかげで庶民の生活を体験し、民が何を望んでいるのかを知ることができた。

その裏では病弱な第25代王・哲宗が急死した時、誰が継ぐのか密かに計算もしていた。そして目をつけたのが、安東金氏の勢道に不満を持っていた趙大妃。趙大妃と興宣君は1863年12月興宣君の次男・命福(ミョンボク)を王位(第26代・高宗)に就け、自らも国王の実父の称号“大院君”を得て興宣大院君となった。【Dr.JIN<完全版>】(全24話)ドラマ紹介(C) MBC こうして約60年続いた安東金氏の勢道政治は幕を下ろし、興宣大院君が最高権力者にのし上がった。その後、腐敗した政治を強力に改革していく。
ドラマ「Dr.JIN」ではこの大院君役を名優キム・ボムスが演じている。

■明成皇后・閔氏
驪城府院君・閔致禄の娘。生1851年~没1895年。8歳で両親を亡くし兄弟もいない天涯孤独な少女。興宣大院君の夫人・閔(氏の推挙で王妃に選ばれ、15歳で1歳年下の高宗と結婚し入宮した。

明成皇后は、妻の推薦通り「容姿端麗、礼儀作法も十分身に着けており、学問にも秀でてどんな名門の娘と比べてもそん色ない娘」だった。何より、外戚が権力を握る勢道の弊害を知る興宣大院君は、天涯孤独の少女が条件ぴったりと大賛成。この時、大院君は、この嫁が自分の最大の敵になるとは思わなかった。

皇后となった彼女の暮らしは厳しいものだった。夫の高宗は皇后に関心示さず、すでにお気に入りの後宮・李氏がおり、二人の間に王子・完和君が誕生。大院君は完和君を溺愛し、皇后は危機感を募らせ大院君との仲もぎくしゃくし始める。そんな中でも1871年、皇后にもやっと王子が誕生したが、生後5日で死んでしまった。kyakushu 巫女ケトン、ミン王妃これが完和君をひいきする大院君から贈られた山参(野生の高麗人参)のせいだと信じた皇后は、舅の大院君に強い敵愾心を持つようになる。1874年に2番目の王子・チョク(後の純宗)が生まれたが病弱で、その後に生まれた子供たちももみんな早世してしまった。

「客主」の中でミン王妃が巫女のケトン(メウォル)に健康祈願を願ったのはこの次男王子の健康祈願。実際の皇后も巫女(ムーダン)に祈祷させている。巫女への寄付に数万両を使い、王室の財産を乱費したという非難を呼んだ。

客主■嫁vs舅の壮絶バトル勃発
才女の王妃、明成皇后閔氏はなかなかの手腕家でもあった。王妃教育にも熱心で取り組み、数年もたたずに王室政治を理解。伝統的な学問はもちろん、急変する国際情勢を読むのにも秀でていた。そんな彼女には、大院君の鎖国政策は時代遅れと見えた。さらに、それまで政治に関心のなかった高宗も20歳を超えて親政を執ろうとしたこともあって、皇后は大院君に反対する閔氏勢力を集めて大院君を権力の座から追い出した。その後は、高宗を動かして日本と江華島条約(日朝修好条規)を結ぶなどの開化政策を打ち出した。

ところが、1882年開化政策に不満を抱く派と大院君派が、閔氏の殺害を目論む。これは「客主」の第46話(DVD版53話)でも描かれていたが、ドラマと同じように王妃は宮女の服に着替えて宮殿から逃げた。そしてこれがきっかけでボンサム(チャン・ヒョク)とソンドル(チョン・テウ)の友情にひびが入ってしまった。

ドラマ同様、明成皇后閔氏は高宗と連絡を取りながら清(中国)に軍兵の支援を要請し、大院君は清国軍に拉致され、清へ連行された。しかし、この支援で閔氏は政局の主導権を清に奪われる。

客主Licensed by KBS Media Ltd. (C)2015 KBS All rights reserved■「客主」最終回で描かれなかった空白の15年間
「客主」最終回では、「15年後…」として1900年に完成した日本資本の入った「京仁鉄道」での土地買収が描かれるので、空白の15年間とは、ちょうどミン王妃が非業の死を遂げ、朝鮮は劇的な変貌を遂げた時期と考えていいだろう。では、その15年間に何があったのか?

政局の主導権を清に奪われた明成皇后は持ち前の外交センスで諸外国の勢力構図を読み、親露政策を執って、清をけん制しようとした。しかし、大院君の帰国や1894年に勃発した東学党の乱(甲午農民戦争)の鎮圧に再び清の支援を頼んだことで、清のけん制は失敗。それどころか、乱の鎮圧に日本も介入してきた。これがきっかけで、朝鮮半島を戦場とした「日清戦争」が勃発!日本が勝利し、朝鮮は「下関条約」により、中国、清王朝を中心とした冊封体制から離脱。近代国家として独立した。

しかし、日本が朝鮮を保護国家化しようと、大院君を正面に立てて明成皇后を除去を狙ったために、皇后はロシア軍の力を借りて対抗しようとした。しかし、親日派と日本軍が、1895年10月8日早朝、宮殿を襲撃し、明成皇后は殺害される。これが「乙未事変」。
日本の影響下に置かれた朝鮮は、1897年に国号を大韓帝国として君主の号を皇帝と改めた。朝鮮王朝は、1910年8月「韓国併合ニ関スル条約」調印で日本に併合され消滅した。

【名家の娘ソヒ】(全52話)ドラマ紹介(C)SBS■朝鮮半島の近代化の歴史を描いたドラマ
1894~1945年まで東学革命から近代史における韓民族の歴史は、ドラマ「名家の娘ソヒ」などの作品で描かれている。この作品は、朴景利(パク・キョンリ)の大河小説「土地」を全52話で描いた長編スペクタクル。
【「名家の娘ソヒ」を2倍楽しむ】では、各話の詳しいあらすじや見どころ、時代背景や豆知識などをまとめて紹介している。
「1894年、東学農民運動」~「1945年、朝鮮解放」までの日韓近代史はこちらにまとめているので参考にどうぞ。

テレビ東京「客主」番組公式サイト
 2017.04.04スタート 月~金8:15-9:11 地上波初放送
「客主」DVD公式サイト

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