【イベントレポート】『MR. LONG』チャン・チェン、SABU監督が相思相愛の濃厚トーク!予告動画

2017年10月31日10時19分映画

第67回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され、熱烈なスタンディングオベーションで迎えられた、話題作『MR. LONG/ミスター・ロン』が12月16日(土)より新宿武蔵野館ほかにて公開されるが、それに先駆け10月27日(金)にチャン・チェンとSABU監督、さらに特別ゲストとして三中元克による上映記念スペシャルトークイベントを実施!当日のオフィシャルレポートと写真が到着したのでご紹介、映画予告動画は公式サイトで公開中だ。

『MR. LONG/ミスター・ロン』は、台湾の腕利きの殺し屋“ロン”が日本での任務に失敗し、追われた先の村で少年ジュンと母リリー、そしてちょっと変わった村人たちと出会い、徐々に人間らしさを取り戻すハートウォーミングバイオレンスストーリー。『牯嶺街少年殺人事件』の主演で人気がブレイクし、『グリーン・デスティニー』『レッド・クリフ』などに出演しアート系からハリウッド大作まで幅広く活躍している、アジアを代表する俳優チャン・チェンが、主人公のロンを演じる。監督は『弾丸ランナー』(96)『アンラッキー・モンキー』(97)『MONDAY』(00)『蟹工船』(09)『天の茶助』(15)などを手掛け、ベルリン国際映画祭常連のSABUが務める。

【映画『MR.LONG/ミスター・ロン』上映記念スペシャルトーク】
・日程:10月27日(金)
・時間・場所:①六本木ヒルズアリーナ②TOHOシネマズ六本木スクリーン7
・登壇者:①チャン・チェン、SABU監督、三中元克②チャン・チェン、SABU監督

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【六本木ヒルズアリーナイベント】公式レポート全文
今年、記念すべき第30回目を迎えた東京国際映画祭、スクリーンには本作のプロモーション映像が流れる中、それを見た会場の観客達のテンションもヒートアップ!劇中チャン・チェン演じるMR.ロンはロンちゃんと呼ばれているためMCの「ロンちゃーん!!」という合図により、チャン・チェン登場!・・・と思いきや、登場したのは三ちゃんの愛称で親しまれている、三中元克がサプライズで登場!
思わぬ特別ゲスト登場に、MCは「あの、どう考えても、ロンちゃんでは無いですよね、肥え過ぎ!」とのツッコミに会場からは笑いがこみ上げる。本作を見た三ちゃんは「本当にめちゃくちゃ面白くて!是非応援に行かせて下さい!ってお願いしたんですよ!」と本作への強い想いを語った。会場が更に盛り上がった所で2度目のMCの呼びかけにより、チャン・チェン、SABU監督が今度こそ登場!会場からは三ちゃんには無かった黄色い歓声に包まれた。

主役を務めたチャン・チェンは「みなさん、こんにちはチャン・チェンです。今日は東京国際映画祭に来ることが出来てとても嬉しく思っています。『MR.LONG/ミスター・ロン』は特別招待作品としてやってくる事が出来ました。この後、スクリーンで上映がありますのでどうぞお楽しみ下さい。」と中国語で目がハートの観客に向けて丁寧に挨拶をした。

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SABU監督は「ハロー、大家好,这是SABU」と中国語で挨拶。「みなさんこんにちは、SABUです」と通訳が続ける。SABU監督に通訳が入るという予想外の展開に会場からは笑いが巻き起こった。続けて「今日は本当に中2のような衣装でチャン・チェンさんが来てびっくりしました。笑」とチャン・チェンの学ランに似たジャケットをいじり、ツッコミを入れた。対し照れくさそうに笑うチャン・チェンに二人の信頼関係を感じる挨拶となった。
チャン・チェンに扮して登場した三ちゃんは「本当に申し訳ありません!かこっよさが全然違う。ごめんなさい!」と謝罪。そんな三ちゃんを見て「とても可愛いですよ」とチャン・チェンは笑顔で述べた。

そして話はチャン・チェンがSABU監督のファンであるという話に・・「監督の作品は全部ほぼ見ています。いくつかは僕のオールタイムベストの上位の作品もあります。監督と初めてお会いした時、監督の事をもっと知りたいと思い、話し掛け友人になりました。でも自分が思っていたよりも監督は寡黙な人で映画を撮影し終わった今でも聞きたいと思っている事がまだ聞けていません」対しMCは食い気味に「何を聞きたいんでしょうか?」と続く「監督のインスピレーションの強さ、創作の強さに興味があります」と質問を受けSABU監督は「僕は寡黙なんで・・あまり・・笑」と冗談を言い笑わせながら「降ってくる事も多くて、あと、色んな映画を見てもっとこうなったら面白いなと思う所からや、甲州街道の明大前から笹塚に向かう国道246を運転している時はよく降って来ましたね」と興味深い創作エピソードを語った。

自身の国際映画祭デビューが、15歳のときに『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』(1991年)で参加した東京国際映画祭であることから、「東京は僕にとってとても印象深い街」としみじみ話し、日本のスタッフとの撮影については「日本のスタッフの方々とのお仕事はとても良かったです。実は日本で撮影するのは初めてでは無いんです。なので慣れていて問題は無かったです。映画の撮影はみなさんプロフェッショナルな方々の分担作業ですし、スタッフのみなさんがとても入りやすい雰囲気を作って下さりすんなりと入れましたし、学ぶべき所も沢山ありました。映画というものはそういったスタッフの努力によって完成されるものなので、この場を借りてスタッフのみなさんに感謝をしたいと思います」と感謝の述べた。真剣に話を聞いていた観客から大きな拍手を巻き起こした。

三ちゃんからの初映画出演のお願いにチャン・チェンは「『MR.LONG/ミスターロン』パート2で」と、SABU監督も「あぁ、いいよ」と述べ会場はおぉー!と期待交じりの歓声が沸き立ち名残惜しい雰囲気の中、本イベントは幕を閉じた。

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【TOHOシネマズ六本木スクリーン7トークイベント】公式レポート全文
いち早く本作を鑑賞したいと沢山の観客が集まった会場。大きな拍手と共に、チャン・チェン、SABU監督が登壇した。「みなさん、こんにちは今日はみなさんにお会いできて嬉しいです」とチャン・チェンが挨拶。「今日は楽しんでいって下さい」と監督が続けた。

2人が初めて出会ったのは2005年のモントリオール国際映画祭。その後2015年に監督作『天の茶助』のキャンペーンで台湾へ行き、再会した際にSABU監督は出演を打診したという。「そこからとっとと脚本を書きました」と述べた。

元々SABU監督のファンだと話すチャン・チェンは打診を受けて興奮したと話す。完成した脚本を読んで「とても面白く特に主人公のロンが魅力的に感じました。自分の好きな監督と一緒に仕事をするという事は幸せな事です」との言葉を受け監督は「彼は本当に国際的なスターで凄いプロフェッショナル。兎に角カッコイイ。スタッフは圧倒されていました。僕のコメディ的な部分も好きだと言ってくれていて、こうやって高校生のコントをやってくれて・・影響を与えてしまったな・・と思っています」とチャン・チェンの学ランに似た衣装をいじり会場を沸かせた。

そんな相思相愛な二人は「この後ご覧頂いてこの映画を好きになってくれる事を祈ります。ここ数年の僕の仕事や人生経験を凝縮したようなキャラクターです。そういった面も含めてご覧下さい」とチャン・チェンは本作への思い入れを語った。
SABU監督は「この作品は本当に自信がある名作です」と言葉を締めくくった。
そんな、チャン・チェンの集大成と言われる本作。是非劇場のスクリーンでご覧頂きたい。

映画『MR.LONG/ミスター・ロン』公式サイト