【韓ドラコラム】「花郎<ファラン>」新羅24代王・真興王は善徳女王の曾祖父で愛人はミシル!予告動画

2017年12月24日22時00分ドラマ
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新羅を舞台にした青春ロマンス韓国時代劇「花郎<ファラン>」で、パク・ヒョンシクが演じた真興王は、新羅24代の実在の王!今回は、歴史に残る真興王についてご紹介!作品公式サイトで予告動画が公開されている。
「※」ではドラマのネタバレをしているので、未視聴の方はご注意ください。
また、新羅の国については【「花郎」を2倍楽しむ】「(2)時代背景・ドラマの魅力」を参照。

faran■パク・ヒョンシクが演じた真興王
劇中パク・ヒョンシクが演じた彡麦宗(サメクチョン)は、7歳で真興王として即位するが、母・只召(チソ)太后の命令で身を潜めて生きてきた。彼の顔を見たものは只召の命令で殺害された。そして、ジディといという偽名で、青年貴族たちのエリート集団“花郎”に志願。アロに興味を持ちひかれていく。

■実在の真興王(生534年 –没576年、在位540年-576年)
姓は金、名前は彡麦宗。父は先代の法興王の弟の立宗葛文王仇珍、母は法興王の娘の只召夫人。7歳で王位に就き、母である只召太后の摂政を受けた。18歳になった即位12(551)年ごろから親政を行う。
※「花郎」ではこのあたりはほぼ史実通りに描かれているが、ドラマのように身を潜めるということはない。
【ドラマの年表:神話~三国時代】参照

■羅済同盟
新羅と百済は高句麗に対抗すべく433年に羅済同盟を結んでいたが、真興王が親政を始めた2年後の553年、百済を急襲し、百済が握っていた漢江下流を奪った。真興王が羅済同盟を打ち壊した裏には高句麗との密約があった。
百済は80年ぶりに取り戻した漢江流域の領土をまた奪われてしまった。太子余昌を中心とした主戦派は報復戦をしようとしたが、第26代・聖王は既存の同盟を維持するために、娘を真興王に嫁がせるという屈辱的な融和策を執った。そして漢江流域からの新羅兵の撤廃を要求したが、真興王はこれを拒絶。
結局、聖王は貴族たちの反対を押し切り、太子を新羅征伐軍の司令官に任命して百済との戦争を始めた。そして554年、両国にとって重要な城をめぐる“管山城の戦い”が始まる。これは、古代国家間のもっとも熾烈な戦争となった。
百済の太子の活躍で、戦争は百済に有利に運んだが、油断した聖王が新羅軍に生け捕りにされ、首をはねられて1万人近くの貴重な命が奪われ、百済は惨敗。
ファラン※「花郎」第17話~18話前後で、叔明王女と花郎が羅済同盟の必要性を説くために南扶余(百済)に使臣団として行ったが、史実では同盟を破ったのは新羅の真興王の側。劇中でソヌに赤っ恥をかかされた昌太子は、実在の太子余昌をモデルとしている。

■国を弱体化させてしまった百済の名君
百済第26代の聖王は、『日本書記』にも「転地道理に到達し、その名は四方に広まった」と評価された王。人民からも聖王と称され、百済を第2の全盛期にしたほどの名君だったが、慎重さを欠いて結局、屈辱の死を迎えてしまった。
「薯童謠」第1話で「威徳王の甥プヨソンは、新羅から先代王の首の奪還」するシーンがあるが、この“首”こそが聖王の首。

■伽耶は滅亡するも新羅に大将軍を残す
“管山城の戦い”で大活躍したのは金武力(キム・ムリョク)という人物。彼は伽耶出身の人物ながらこの功により新羅での地位を確固たるものにし、孫の金庾信(キム・ユシン)までつながった。もともと百済と連合していた伽耶は新羅に服従したが、562年新羅に滅亡させられた。しかし、金庾信は三国統一の立役者となった。
※金庾信こそは、「善徳女王」に登場するあのキム・ユシン。同ドラマの第36話~38話でキム・ユシンがピンチに陥るが。これこそが伽耶出身という出自のため。このためにユシンは、愛するトンマンを諦めてミシルの孫と結婚した。

faran■三国統一の足掛かりを作った新羅の若き王
真興王は、年は若いがその情報分析と判断力で、この後も大々的な征服戦争で新羅の領土を大きく拡張させ、後に三国統一の足掛かりを作った。
真興王は他にも、地方統治や中国との交流、仏教保護や『国史』の編修、伽倻琴の製作、独自の年号 (開国,大昌,鴻済)の制定など文化面でも大きな功績を残している。“花郎”の成立も真興王の時代とされている。
王は愛人の美室(ミシル)を寵愛し、彼女に大きな力を与え、彼女に遺書を残して576年に死亡。『花郎世記』の文献によると、彼女は花郎の最高指揮官である源花と記されている。
※この美室こそが「善徳女王」に登場するあの悪女ミシル。同ドラマの第1話で真興王の愛人であり、頼もしい源花として登場する。

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