【韓ドラコラム】「トッケビ」が描き出したものは大いなる宇宙の真理!?序章はあの大ヒットドラマ!

2018年03月11日19時00分ドラマ
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オリンピックという世界的なイベントで世界中にお披露目された“トッケビ”!これは“トッケビ”という素晴らしい韓国ドラマが世界中で注目されるべき時が来たということをにわかに暗示させているのかもしれないと、オリンピックへの期待と共に、興奮に胸躍る瞬間でもあった!今回はドラマが描きたかったものについて考えてみたい!「トッケビ」は大好評リリース中で、公式サイトで予告動画が公開されている。

2月9日(金)韓国で開催された「平昌冬季オリンピック」の開会式で、トッケビのダンスが始まったときには、思わず息を飲んだ。選手入場の際に、「恋のスケッチ~応答せよ1988~」のドクソンの姿を思い出し、あれは本当に素晴らしいドラマだった…と感慨に耽ったりもしたが”トッケビ“というあまりにも聞き慣れた言葉が耳に入ったときは、思わず画面に釘付けになった。

トッケビ■視聴者の心の向きが問われる作品
「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」は、不滅の命を持つ男とその花嫁とのラブストーリーを軸に、大いなる宇宙の真理を見事に描いた作品で、日本でもすでに多くの注目を浴びている。

韓国において、トッケビは朝鮮時代の昔話に出てくる妖怪と解釈されるのが一般的なのに対し、本作中では、姿形は人間だが霊的な存在として登場する。(トッケビ紹介⇒コン・ユが演じた“トッケビ”は韓国昔話のラスボス?
韓国で制作されたドラマのため、韓国の文化や習慣を元に作られているが、もしもこの作品が他国でリメイクされたとしても、伝えることの本質さえ間違わなければ、世界中の人の心に届く名作になり得るのではないだろうか。

宇宙には、科学では証明できない不思議な現象が数々ある。このようなことをいうと、大方、おかしな人だと言われて終わってしまうので、それが真理だとわかっている人はたいていそれを口にしない。

筆者もこの世の人間なので、死後の世界や輪廻転生などを生々しく体験したことなぞ当然ないのだが、言葉にしたら一笑に付されそうな不思議な体験を何度も経験している。
なので、「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」を見終わったあとは、今後これ以上の作品に出会えるのだろうかという寂寥感に似たものを感じ、しばらくはその余韻から離れることができなかった。

おそらくこの作品は、視聴する人の心がどの方向を向いているかによって、賛否が大きく分かれるだろう。

■「トッケビ」の序章は「シークレット・ガーデン」?
脚本家のキム・ウンスクはこの作品を、2010年に放送された「シークレット・ガーデン」より前からずっと考えていたという。当時は、素材やそれに関連することにかなり制限があり、このような大きなスケールとファンタジーロマンスをどのように作品に込めたらよいか考えあぐね、途方に暮れていたそうだ。そのため、一旦は却下され、代わりに世に出した作品があの空前の大ヒット作“シークレット・ガーデン”だったと、インタビューで述べている。(2017.06.02、「日刊スポーツ (韓国)より)

トッケビ確かに「シークレット・ガーデン」の中には、「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」を彷彿させる世界観がある。(参:「シークレット・ガーデン」は、必然の奇跡を描いた傑作!
主人公男女の魂が入れ替わったのも、ヒロインの亡父が娘を愛するがゆえに天国から起こした必然的な奇跡であったし、魂が入れ替わったことで主人公たちが互いに愛すべき人物であるかを見極めるとともに、自分自身の生き方をも見直すことができたというストーリーだった。

「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」においても、「シークレット・ガーデン」においても、誰のもとにも奇跡が訪れる瞬間があることを描いてはいるが、ただ何もせず奇跡を待つだけではダメなのだということも、両ドラマの中から感じ取ることができる。

そして、キム・ウンスクが長い間熟考を重ね、多くの人々が気付き得ない死や輪廻転生の真理までをも奥深く描いた作品が「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」なのだ。

■サイドストーリーに隠されている真理
主演俳優らの名演技や名シーン、ラブストーリーに至るまで、胸キュンポイントや笑いを交えて視聴者を惹きつけていくあたりは、本当にシナリオの秀逸さが際立っているが、筆者が泣かされた多くのシーンは、主演俳優らが巻き起こす数々のエピソードより、ドラマのサイドストーリー的な部分だった。

トッケビや死神が死者を死後の世界へと引導するシーンや、今世で懸命に生きている人々や成仏できない霊に対して、トッケビやウンタクが加護するシーンなどは涙腺崩壊で、本作が伝えたいメッセージはここにあるのではないかとさえ思えてしまう。

前述したように、本作は視聴する人の心がどの方向を向いているかによって、大きく見方が変わってくる。

トッケビ今世での生き方が来世での自分の人生に大きく関わってくること、人の魂は何のために輪廻転生を繰り返すのか、本作が伝えたかった大いなる真理をドラマを楽しみながら知ることができたら、人生の目的や生き方も自ずと見つめ直すことができるのではないだろうか。

「第53回百想芸術大賞」で男性最優秀演技賞を受賞したときのコン・ユのスピーチは次のようなものだった。
「この場に立つのが怖かったのです。いろいろな人生を生きてきましたが、混乱しています。果たして自分は誰で、どこに向かっているのか…。重くて大きい賞は、弱い私に対して、『しっかりせよ』『もう躊躇せずさまような』と言っているかのようです」

まさに、わびしく憐憫な神トッケビが憑依したかのようなこの言葉から、本作品の偉大さが神々しく伝わってくる。

【「トッケビ」を2倍楽しむ】では、昔話に登場するトッケビの紹介をはじめ、時代背景やコン・ユが演じたトッケビ(キム・シン)のモデルとなった人物紹介、動画と共に作品の見どころ【ここが見どころ】5編(ロマンス~トッケビ×ウンタク、死神×サニー、トッケビの特性、高麗時代、ブロマンス)を紹介しているのでこちらのチェックもお忘れなく。

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「トッケビ」公式サイト

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