【新作韓ドラ】<トッケビ>超えて1位!受験戦争を描いた「SKYキャッスル」が一大ブーム!韓国での評判をレポート

2019年02月06日14時50分ドラマ
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韓国で2018年11月〜2019年2月に放送されたJTBC金土ドラマ「SKYキャッスル」が世間で一大ブームを巻き起こしている!今回は、本ドラマの韓国での評判や人気ぶりをご紹介、Youtubeにてハイライト映像が公開されている。

「SKYキャッスル」は、大学病院医者やロースクール教授など、韓国の0.1%の上流階級のみが住む石造邸宅団地“SKYキャッスル”にて、自身の子供を名門大学に入学させるために必死に奮闘する親たちの欲望渦巻く人間関係を描いたブラックコメディ。尚、“SKY”とは韓国の名門ソウル大学、高麗大学、延世大学の頭文字をとった名称である。
主人公ハン・ソジン(ヨム・ジョンア)はSKYキャッスル入居者たちを招待しパーティを開催した。キャッスル入居者のソウル大学医学部合格を祝うパーティだが、彼女の本当の目的は、長女をソウル大医学部に合格させるために必要な情報を聞き出すこと。出席したどの家族の親も気持ちは同じ、パーティでは親たちの心理戦が繰り広げられた。その後ソウル大医学部合格率100%と言われる入試コーディネーター、キム・ジュヨン(キム・ソヒョン)の存在を知り、彼女との出会いによって歯車が狂い始めていく。

出演者は実力派俳優たちが集結。主人公は「ロイヤルファミリー」「魔女宝鑑~ホジュン、若き日の恋~」等に出演したヨム・ジョンアが、子供のソウル大医学部合格に全てを懸けるハン・ソジン役を演じる。また同じスカイキャッスルに住む妻たちは「結婚の女神」「妻の資格」のイ・テラン、「紳士の品格」のユン・セア、「私のおじさん」のオ・ナラらが演じ、彼女たちの地位や名誉を巡ったバトルが繰り広げられる。
また彼女たちの夫役は「オクニョ 運命の女(ひと)」「逆転の女王」のチョン・ジュノ、「2度目の二十歳」「君を憶えてる」のチェ・ウォニョン、「仮面の王 イ・ソン(原題:君主~仮面の主人~)」「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」のキム・ビョンチョル、「被告人」のチョ・ジェユンが演じ、彼らもまたエリート医者、ロースクール教授として出世争いに必死だ。
そして物語のキーを握る入試コーディネーターのキム・ジュヨン役は「グッドワイフ~彼女の決断~」等に出演したキム・ソヒョンが演じる。こうして彼らの圧倒的な演技力、そして衝撃的なストーリーに韓国では空前の「SKYキャッスル」ブームとなった。

ただし放送当初から人気だった訳ではない。本作品と同時期に放送していた「ボーイフレンド」「アルハンブラ宮殿の思い出」のような華やかなキャスティングといった話題性はなく、初回視聴率は1.7%であった。しかし初回のストーリー展開から視聴者たちを騒然とさせ、翌日第2回の視聴率は4.4%と一気に注目を浴びた。その後も口コミで瞬く間に10%を超え、最終回は23.8%と、2017年の「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」の記録をcケーブルテレビ歴代1位最高記録となった。

なぜここまで視聴者を魅了したのか。それは一部実話を基にしたと言われる超富裕層の実情や韓国の教育実態に迫った内容を、今までにない程過激に描いているためではないだろうか。そして実力派俳優たちの演技力により更にリアリティが増し、更にコメディ要素も多く含まれているため視聴者に飽きる隙を与えない。よってフィクションでありながらも視聴者は内容に共感し、興味をそそられたのであろう。
こうして韓国では「SKYキャッスル」ブームが巻き起こり、テレビをつければ同ドラマのOSTが流れ、バラエティではパロディのネタとして使われた。多くのタレントや芸人だけでなく、アイドルまでもが音楽番組や自身のSNSにて登場人物のモノマネを披露した。またドラマの出演者はトーク番組のゲストで呼ばれたりCMオファーが殺到するなど、放送終了後も余波が広がっている。

ここまで激しいストーリー展開を見せた本作品。最後はどのように着地するのか注目の的であったが、最終回放送直後、一部の視聴者たちは結末に対して強い失望感を表し、再度撮影を望む国民請願が登場するハプニングまで発生した。刺激的な内容が続いていく中で、視聴者の期待値が高くなりすぎたため拍子抜けしてしまったのだろう。しかしながら本作品は、実際に韓国で起きている受験戦争の弊害、不正行為の横行等の問題を風刺しながらも、最後は親として、人としてのあり方を考えさせられたと評価もされている。

どの家族もそれぞれの魅力があり、各家族毎に繰り広げられるストーリーも見逃せない。そして親たちだけでなく、子供たちも一人一人悩みながら成長していく過程が描かれており、何のために大学に行くのか?世間体は重要なことか?果たして成功した人生とは何だろうか? と考えさせられる。重いテーマだが、笑いもある何とも不思議なドラマであり、視聴後には現在の韓国の人々のように“SKYキャッスルロス”になってしまうかもしれない。

脚本:ユ・ヒョンミ(「ゴールデンクロス」「カクシタル」)
演出:チョ・ヒョンタク(「イニョプの道」)



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