僕らはみんな宮崎駿のファン!『スパイダーマン:スパイダーバース』監督、プロデューサーインタビュー公開!

2019年05月14日12時00分アニメ

第91回アカデミー賞®長編アニメーション賞を受賞した、スパイダーマン映画史上最高傑作と評価も高い『スパイダーマン:スパイダーバース』のブルーレイ&DVDが、8月7日(水)にリリースとなる!これに先駆けて、本作の監督を務めたボブ・ペルシケッティ、ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマンと、製作(プロデューサー)を務めたクリストファー・ミラーのインタビューが到着!予告動画は公式サイトで公開中だ。なお、本作は6月26日(水)よりデジタル先行配信される。

本作は、スパイダーマン映画としては初のCG長編アニメ作品。数々の賞レースを総なめにし、日本をはじめ世界中で大絶賛の声が続出した。CGアニメーションと手描きの手法の融合により、革新的なビジュアルで誰も観たことのないスパイダーマンの世界では成長、仲間との絆の全く新しい物語が描かれる。⇒試写レポを読む

S日本語吹替版には、主人公マイルス・モラレス/スパイダーマンを『ハリー・ポッター』のハリー役の小野賢章、マイルスを見守る先輩スパイダーマン、ピーター・パーカーを演じるのは、「DEATH NOTE」など数多くの作品で主役を務めてきた宮野真守、そしてグウェン・ステイシー/スパイダー・グウェンは、「魔法少女まどか☆マギカ」の主人公鹿目まどか役の悠木碧が演じるなど、豪華声優陣が集結した。

インタビューでは日本のアニメから受けた影響や続編の展開について次のように語っている。

S本作はアメリカのアニメ、クレイアニメ、日本のアニメなど様々な要素が取り入れられた作品だが、ビジュアルの方向性を決めた要因、影響を受けた日本のアニメ作品について、ボブは「日本のたくさんの作品からインスピレーションを受けたよ。僕たちはみんな宮崎駿のファンだと思う。僕らの作品は彼(宮崎駿)にインスパイアされているんだ。彼の作品からは、全体的な映画のトーンとビジュアルが大きく反映されたね。彼は“詩人”なんだ。だから、たくさんの要素が詰まっている彼のストーリーテリングには、僕がこれまで手がけてきた作品は、影響を受けてきたと言えるね。だから、彼のDNAは本作にも継承されていると思うよ」と宮崎駿が本作と自身に与えた影響の大きさを語る。

ピーターも「多大な影響を受けた作品は、大友克洋監督の『AKIRA』だね。『AKIRA』の要素は絶対あるし、彼のスタイルは演出におけるまさにナチュラリズムだね」とコメントしており、日本アニメの要素が多く詰め込まれているのがうかがえる。

さらに監督たちは、アニメ映画『東京ゴッドファーザーズ』や『パプリカ』が代表作の今敏をはじめ、従来のアニメ製作の手法の枠を突き破り、斬新な映像を作り上げてきたクリエイター達から影響を受けという。ボブは「様々な手法で斬新な映像を作ることは日本ではずっと前からやってきたことだけど、僕たちは今、まさに追いつこうとしているんだ。僕たちが目指している楽しみなことの一つが、スパイダーマンの新しくて面白いストーリーを新しくて斬新な映像スタイルで見せていくことなんだ。そして、僕らが参考にしている芸術的なアプローチのほとんどが日本から来ているんだ」と、日本アニメの製作手法に多大な影響を受けたことを明かしている。

S続いて、登場キャラクターについて、日本のメディアやファンから注目を集めているペニー・パーカーの話題に。ペニーは日本の学生服を着た女の子でロボットを操縦して戦う姿が特徴的だが、「ペニーのアイデアは、『セーラームーン』をはじめ、本当に色々な漫画やアニメから影響を受けたよ」とピーターは語る。ロドニーも「ペニーの元のアイデアとなった色々なキャラクターから僕たちのスタイルで僕たちのバージョンのペニー・パーカーを作り上げようとしたんだ」と、ペニーの誕生秘話を明かしている。

Sまた、本作の見所の一つでもある『スパイダーマン』の生みの親“スタン・リー”の登場シーンについての話題も飛び出す。主人公マイルスが、スパイダーマンのマスクとスーツを買う店(Stan’s Merch Shop)のオーナーとしてスタンが登場するシーンは明らかだが、それだけでなく、数え切れないほどの回数、スタンが本編に登場していると監督たちは口を揃える。「スタンはあらゆるニューヨークのシーンに登場していて、突如現れたり、ほんの数秒だけだったり、映画全体を通してたくさんの場面に登場している。特に、電車のシーンに多く登場しているし、他にも、マイルスとピーター・パーカーが歩道を歩きながら、ピーターが“ありがとうニューヨーク”って言うときに横を通り過ぎるのもスタンなのさ!」と解説してくれた。実際に、スタンは目で確認できる数よりもかなり多く登場しているようで、監督たちもスタンを本編に何回登場させたのか正確には分からないという。

S最後に、続編やスピンオフの製作もささやかれている本作の今後の展開やアイデアついても語ってくれた。「この映画は、“Into the Spider-Verse”って内側にってサブタイトルが付いているけど、実際は外側の話だったよね(笑)。もし、もっとスパイダーマンの内面的な部分を描いていたら、クールだったかもしれない。まあ、今後どういう展開になるか期待していてよ。(スタン・リーがスパイダーマンになった)スパイダー・スタンが登場するかもしれないしね(笑)」とファンの期待を煽るコメントをしている。

S『スパイダーマン:スパイダーバース』のブルーレイ&DVDは、8月7日(水)発売、レンタル開始。6月26日(水)からデジタル先行配信となる。

■『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)
製作:アヴィ・アラド、エイミー・パスカル、フィル・ロード&クリストファー・ミラー、クリスティーナ・スタインバーグ
監督:ボブ・ペルシケッティ、ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマン
脚本:フィル・ロード、ロドニー・ロスマン
キャスト
・マイケル・モラレル/スパイダーマン:シャメイク・ムーア(小野賢章)
・ピーター・パーカー/スパイダーマン:ジェイク・ジョンソン(宮野真守)
・グウェン・ステイシー/スパイダー・グウェン:ヘイリー・スタインフェルド(悠木碧)
・スパイダーマン・ノワール:ニコラス・ケイジ(大塚明夫)
・ペニー・パーカー:キミコ・グレン(高橋李依)
・スパーダー・ハム:ジョン・ミュラー(吉野裕行)
・キングピン:リーヴ・シュレイバー(玄田哲章)
<<OPEDテーマ>>
日本語吹替版主題歌:「P.S. RED I」(歌:TK from 凛として時雨)
原題:SPIDER-MAN:INTO THE SPIDER-VERSE
2018年米国映画/上映時間:1時間57分/2D・3D/字幕・吹替/字幕翻訳:佐藤恵子

■あらすじ
ニューヨーク、ブルックリン。マイルス・モラレスは、頭脳明晰で名門私立校に通う中学生。彼はスパイダーマンだ。しかし、その力を未だ上手くコントロール出来ずにいた。そんなある日、何者かにより時空が歪められる大事故が起こる。その天地を揺るがす激しい衝撃により、歪められた時空から集められたのは、全く異なる次元=ユニバースで活躍する様々なスパイダーマンたちだった――。

◇映画公式Twitterアカウント「@SpiderVerseJP」
映画『スパイダーマン・スパイダーバース』公式サイト