【韓ドラコラム】「不滅の恋人」悲劇の幼王は復位できたのか?朝鮮王朝第6代王・端宗紹介!

2019年07月08日07時00分ドラマ
©2018 TV CHOSUN

「不滅の恋人(原題:大君-愛を描く-)」でイ・ミョン/スンピョン君として登場するのは、わずか11歳で王位に就いた悲劇の王として知られている朝鮮王朝第6代王・端宗がモデル!劇中、復位運動が描かれるが、実在した端宗は復位できたのか?端宗について詳しくご紹介、ドラマの予告動画は公式サイトなどで公開中だ。

【「不滅の恋人」を2倍楽しむ】には、時代背景や実在の人物紹介、取材会や直前番組の再現レポート、各話の詳しいあらすじと見どころなどまとめている。

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「不滅の恋人」より、
イ・ミョン/上王役(キム・ジュニ)
■文宗の唯一の世継ぎ・弘暐(生年1441~没年1457)
端宗(タンジョン)の本名は李弘暐(イ・ホンウィ)。父である第5代王・文宗は3人の夫人との間に一男二女をもうけたが、病弱だったうえに、世子時代の激務がたたって38歳の若さで死去。実母の顕徳王后・権氏(グォン氏)は世子嬪時代に端宗を産んで三日後に死去しており、唯一の世継ぎである端宗は世宗の側室・恵嬪楊氏(ヘビンヤン氏)に育てられた。



■孤独な幼王・端宗(在位1452~1455)
端宗はわずか11歳で王位に就いた。王が幼い場合は、母である大妃や祖母の大王大妃が垂簾聴政するのが通例だったが、母・権氏も祖母である沈氏(シム氏)も死去しており、婚礼もしていなかったために頼れるのは唯一の実姉で、まだ10代の敬惠公主(キョンへ)だけだった。
結局、王の遺言を受けた大臣(顧命大臣)の金宗端(キム・ジョンソ)らが政事を担当し、権力は王族から臣下に移った。ところが、端宗の叔父(文宗の弟)首陽大君(スヤンテグン)が癸酉靖難(ケユジョンナン)を起こして顧命大臣たちを粛清。王権強化を目指した首陽大君は権力を握り、幼い王・端宗は上王となり、首陽大君が自ら王位に就いて第7代王・世祖となった。
だが、相次ぐ端宗復位運動に危機感を募らせた世祖によって、端宗は魯山君(ノサングン)に降格、ついには流刑された後に自害を命じられ、16歳の早すぎる生涯を閉じさせられた。

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「王と妃」より端宗役(チャン・テウ)
■ドラマの端宗
「王と妃」「ハンミョンフェ」の両方の作品でチョン・テウが演じた端宗を、「インス大妃」では「チャン・オクチョン」で粛宗の少年時代を演じたチェ・サンウが演じた。「王女の男」では「傲慢と偏見」でチェ・ジニョクの少年時代を演じたノ・テヨプが端宗役で、たった一人の姉・敬惠公主を頼りにする幼い王を好演している。
王女の男「王女の男」より敬惠公主役(ホン・スヒョン)「王女の男」で敬惠公主役を演じたのは「チャン・オクチョン」で19代王・粛宗の正室・仁顯(イニョン)王后ミン氏役に扮したホン・スヒョン。チュ・サンウクがイ・ガン役(世祖)を演じた「不滅の恋人」では、姉の存在は描かれておらず、あどけないキム・ジュニがもう一人の叔父イ・フィ(安平大君、ユン・シユン扮)を頼りにする孤独な幼王をいじらしく演じている。

実在した端宗には実母も祖母もおらず、復位計画も失敗に終わったが、母や祖母、そして頼もしい叔父のイ・フィが味方の「不滅の恋人」では、果たして復位計画は成功するのか?最終回で確認しよう。



ちなみに「不滅の恋人」では、世祖(劇中ではイ・ガン)暗殺計画は墓参りの時だが、実際には明の使節に上王・端宗と共に会うために昌徳宮(チャンドックン)に行くことになっており、その時に殺害する計画だった。昌徳宮はソウルに5つある古宮のうち、景福宮(キョンボックン)に続いて2番目に創建された。王宮については別の機会に詳しくご紹介する。

NHKBS「不滅の恋人」番組サイト
 2019.03.03~07.14 毎・日21:00-22:00

kandoratop【作品詳細】【「不滅の恋人」を2倍楽しむ】