最終回前話「ヘチ 王座への道」第23話<長年の希望>ネタバレあらすじと見どころ、豆知識:五軍門とは

2021年08月21日09時40分ドラマ
©SBS

反乱軍の首謀者イ・インジャ(コ・ジュウォン)は捕えたが、ミルプン君(チョン・ムンソン)を取り逃がしてしまった!さらに朝廷内では新たな争いが…韓国本格時代劇、チョン・イル主演「ヘチ 王座への道」第23話あらすじと見どころ、豆知識を紹介、番組公式サイトにはチョン・イルからのコメントと予告動画が公開されている。
※オリジナル版を参考にしているために、カットされたシーンやあらすじが前後する場合もあります。

※この記事は、2019年11月10日~2020年5月3日までNHKBSプレミアムでの放送時に紹介したものです。

●第23話のネタバレなしあらすじはこちら
【「ヘチ」を2倍楽しむ】では、ドラマの時代背景や見どころや実在の人物紹介などをまとめて紹介。また、ドラマ紹介のために不適切な言葉を使用することもあることをご理解ください。



■第23話「長年の希望」(見どころ・豆知識)
王、イ・グムは反乱を阻止し、首謀者イ・インジャも捕らえた。罪のない民を巻き添えにし、この地を蹂躙した罪は厳罰に処すというイ・グムに、資格のない王と言い放つインジャは、南人であるだけで何もできない、腐り切ったこの世を変えようとしただけだと、挙兵は正しかったと言い張る。イ・グムは、賤民の血が流れている自分は、インジャの気持ちを誰よりも知るが、挙兵では何も変えられないことを別の方法で必ず証明してみせると告げる。
想定外のイ・グムの言葉をインジャはどんな気持ちで聞くのか?

イ・グムは、まだ逃亡中のミルプン君イ・タンの行方を追うよう命じる。その頃、ユニョンはいまだに王座への執着を口にするミルプン君に、本当は王になれる器ではなく、イ・インジャや周囲に利用されていただけなのだと諭す。とにかく生き延びるべきだと説得し、ミルプン君と一緒に逃げる手配をするが…。
悪の限りを尽くしたミルプン君も、ユニョンへの恋心だけは本物のようだ。しぶといミルプン君捜査のために動かした五軍門については豆知識で解説。

一方、イ・グムはパク・ムンスにまた別の争いが始まるから司憲府に戻るようにと命じる。朝廷では、変乱の痛みを乗り越えて新しい朝鮮を歩いていくために、新しい人事で朝廷を一新すると、南人派に官職を与えることを発表するイ・グムだが、老論派や少論派から猛反対される。イ・グァンジャとチョ・ヒョンミンも、ミルプン君をまだとらえていない混乱期に早急すぎると案じるが、イグムは人事ひとつで騒ぎ立てる重臣たちに民心の怒りが爆発するはず。そんな今こそ、世論や民心を味方に付ける好機だと告げる。
南人派が入宮したことに目をパチクリの重臣たち。人事発表で喧々ごうごう重臣たちの中で、もはやイ・グムに全幅の信頼を寄せる右相チョ・テグ、左相ミン・ジノンの涼しい表情に注目。

老論の重臣たちに詰め寄られてもそれが政治だとあしらうミン・ジノン。だがイ・グムに、彼らが司憲府を動かし、司諫院、弘文館が続くはずと伝える。困難な立場に立たせたことを謝罪するイ・グムに、困難なのはイ・グムの方だ、と労わり、かつて自分も党派を超えた登用を夢みたが不可能と悟ってしまった。少しの間はそれが保ててもまた元に戻る。それが政治だと告げ、それでも失望せずに進むべき。そうすれば世の中は少しずつ良くなると告げて退出する。その夜イ・グムはチョ・テグにも困難に巻き込んだことを謝罪し、重臣たちが朝廷に出て来ないことを予測して新たな発令を出すよう指示する。
イ・グムを休ませるためにチョ・テグはどんな作戦を講じるのか?チョ・テグのお陰で息抜きに出たイ・グムはヨジ手作りの菓子を味わうことができる。果たしてその味は?そして11話でのイ・グムの恋心を完全に誤解したヨジにいつもそばに置きたかったと、優しく口づけをする。

翌朝、連座をしないというイ・グムの王命を無視した司憲府が、イ・インジャの義父を連行する。さらに老論派は朝廷をボイコットする。パク・ムンスは、監察として王命に逆らう裏切り者を罰すると、司憲府の上官たちを非難する。一方、イ・グムは、イ・グァンジャを領議政に、チョ・ヒョンミョンを司憲府の大司憲に任命する。その頃、獄中のウィ・ビョンジュはイ・グムが南人派を登用したと聞きつけ驚く。
領議政は現在の首相、大司憲は長官職。あまりの無茶な大抜擢に辞退する二人をイ・グムは「私を一人に見捨てるのか?」と恥と外聞を捨てた願いだと、2人に「一緒の道を歩いてほしい」と頼む。イ・インジャに続いて予想外のイ・グムの行動にウィ・ビョンジュも早まったと後悔しきりだろう。

ユニョンの護衛を任せた男が戻って来ないことを心配するタルムンは、グンテと男の家に向かい、そこにミルプン君がいたという痕跡を見つける。その頃、男は清行きの船を見つけたと、ミルプン君たちをだまして金を要求し、ミルプン君ともみ合った弾みにユニョンを小刀で刺してしまう。俺が悪かったと嗚咽するミルプン君の腕の中でユニョンは息を引き取る。
本作は、主人公カップル以上にユニョンとミルプン君、そしてタルムンの切ない恋に泣かされてきたが、主役カップルのロマンスは最終回で。

ユニョンの死の報告を受け、タルムンの辛い心中を察するイ・グムのもとに、重臣たちがチョ・ヒョンミョンの大司憲就任を認められないと“作不納”を掲げて出勤を拒んでいるとの知らせを受ける。ミン・ジノンの言葉を反芻(すう)したイ・グムは、司憲府へと向かい自ら長官たちを集めて最高会議(齊坐)を開く。そして「新しい朝鮮は、ここから始まる」と宣言し、長きにわたって三司(司憲府、司諌府、弘文館)の人事権を乱用してきた吏曹正郞の罷免と、制度自体の改革を明言する。
吏曹正郞を罷免するだけでなく、制度自体を失くすとはイ・グムの本気度が伝わる。

そんな中、血まみれのミルプン君は、鍛冶屋の包丁を盗んで王宮に乱入し…。

■豆知識:五軍門(オグンムン)
朝鮮王朝第14代壬、宣祖の治世に起きた辰倭乱(イムジンウェラン、文禄・慶長の役)以降、都の内外を守るために中央軍であった五衛(オウィ)を以下の5つの軍に改編した。
訓錬都監(훈련도감=フンリョンドカム):都の防衛・警備、兵士の育成。
摠戎廳(총융청=チョンユチョン):都の郊外(京畿地域)の防衛・警備。
守禦庁(수어청=スオチョン):南漢山城(ナマンサンソン)の防衛。
御営庁( 어영청=オヨンチョン):都の防衛・警備。
禁衛営(금위영=クミヨン):兵曹判曹(ピョンジョパンソ)の直属の軍として都の防衛・警備。

■キャスト相関図(NHK)
延礽君ことイ・グム役:チョン・イル
茶母ヨジ役:Ara(コ・アラ)
熱血漢パク・ムンス役:クォン・ユル
町のごろつきダルムン/タルムン役:パク・フン
密豊君ことイ・タン役:チョン・ムンソン
ほか

NHK「ヘチ 王座への道」番組サイト
 2021.02.14-08.29 毎・日23:00-24:00 NHK総合
 2019.11.10-2020.05.03 毎・日21:00~22:00 BSプレミアム
作品公式サイト

kandoratop【作品詳細】【「ヘチ」を2倍楽しむ】