チャン・ヒョク「王になった男」カメオ出演は監督への義理とヨ・ジングへのエール?

2020年10月04日07時00分ドラマ
写真:tvNより
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ヨ・ジング主演の韓国ドラマ「王になった男」に冒頭、ほんの数分間の出演にもかかわらず強烈なインパクトを残した俳優チャン・ヒョク!カメオ出演(特別出演)でキム・ヒウォン監督への義理を誇ったとされているチャン・ヒョクだが、オファーを受けたもう一つの理由について考えてみた!予告動画は公式サイトで公開中だ。



「王になった男」は、暗殺に怯える王の影武者にさせられた、王にうり二つの道化師の数奇な人生と宮中に渦巻く陰謀、ロマンスを描く本格時代劇。【「王になった男」を2倍楽しむ】ではドラマの時代背景や韓国での評判、ヨ・ジングのインタビュー、各話のあらすじなどまとめて紹介している。

チャン・ヒョクがカメオ出演を果たしたのはヨ・ジング扮するイ・ホンの父親である王の役。第1話冒頭のほんの4分で崩御してしまう役だ。死の間際に、チャン・ヒョクがヨ・ジングを引き寄せ、恨みの言葉と殺伐とした眼差しを向けるシーンは、親子なのになぜ?と鳥肌が立つほどで、思わず物語の中に引き込まれてしまう。この親子関係については【エピソード0:】で詳しく解説している。

本作のオファーを受けたチャン・ヒョクはカメオ出演に快く応じ、自身の作品のように台本にはメモ書きがいっぱいになるほど、作品を分析したそうだ。ドラマ関係者は「チャン・ヒョクさんの義理と素晴らしい演技のおかげで、『王になった男』の初回が一層輝いた」と伝えている。

王になった写真:tvNもちろん、どんな役にも真摯に向き合うチャン・ヒョクだが、4分に込められた気迫は凄すぎる。なぜ、チャン・ヒョクはほんの数分の出演にも関わらずここまで尽力したのか?SNSには「王になった男」の演出はキム・ヒウォン監督で、チャン・ヒョクはキム監督とはドラマ「運命のように君を愛してる」を通じて初めて知り合い、「カネの花~愛を閉ざした男~」に到るまで、計3編で縁を結び、お互い深い信頼を固めてきた。そうしたことから今回のカメオ出演を決めた」というような記事があふれている。

しかし、筆者はもう一つ、「ヨ・ジング主演作だから一肌脱ごう!」という気持ちも大きかったのではないかと考える。ヨ・ジングは「チャン・ヒョクの子供時代を一番多く演じた俳優」を自認しており、“チャン・ヒョクの子役といえばヨ・ジング”と答えるドラマファンも多いはず。

ヨ・ジングがチャン・ヒョクの子役を初めて演じたのは、チャン・ヒョク主演作である韓国、アメリカ、シンガポール合作映画『ダンス・オブ・ザ・ドラゴン(Dance of the Dragon)』(2008)。その後、現代劇「いかさま師~タチャ」(2008)と時代劇「根深い木」(2011)などでも子役を務めた。特に「根の深い木」でチャン・ヒョクは、自身が演じるトルボク/カン・チェユンの少年役として、何も迷わずにヨ・ジングを推したそうだ。ところがヨ・ジングが思春期で声変わりしていて、急きょオーディションをすることになり、チェ・サンウが抜擢された。それでも子役から成人の前に一瞬ヨ・ジング扮するトルボクを登場させるというこだわりようを見せた(第4話詳細あらすじと見どころ)。このエピソードについては2012年にチャン・ヒョクが来日した際に、チャンヒョク自身がコメントしている。詳しくは【根の深い木」日本初放送記念~第1話特別試写会を丸ごとレポート】で紹介している。

王になった男チャン・ヒョクにとってヨ・ジングは、自身の子役を演じてくれた子役たちの中でも特別の存在だったのだろう。誰よりも義理人情に篤いチャン・ヒョクだけに、今回のカメオ出演は「大人の俳優になった男」ヨ・ジングへの最高のエールだったのではないだろうか。

本作で久々にチャン・ヒョクと再会したヨ・ジングもまた、「俳優としてチャン・ヒョク先輩の子役を演じてきて、今は一つの役を担ってご挨拶することができたので、僕自身も一生懸命やってきたなと感慨深かったです」とインタビューで答えている。いつか、この2人が本格的に共演する作品が見て観たいが、まずは4分間の親子共演を楽しもう。

「王になった男」はテレビ東京にて2020年10月13日(火)より、月~金曜あさ8時15分~9時11分枠で地上波初放送する。

「王になった男」予告動画
テレビ東京「王になった男」番組公式サイト
 2020.10.13スタート 月~金08:15-09:11 地上波初放送

kandoratop【作品詳細】【「王になった男」を2倍楽しむ】