ペンネームは男名?NHK「アンという名の少女」第8回(最終回)あらすじと見どころ:あなたがいてこそ我が家!

2023年05月15日23時00分ドラマ
arvin Moore ©2017 Northwood Anne Inc.

グリーン・ゲイブルズが危機にあると分かった矢先、マシューが倒れてしまう!アンとマリラはできる限りのことをしようと誓う!NHKBSプレミアムで放送の「アンという名の少女」(全8回)次週5月22日(月)放送の第8回(最終回)のあらすじと見どころを紹介、Youtube「NHKエンタープライズ ファミリー倶楽部」チャンネルにてシーズン1のPR映像が公開中だ。
※2020年NHK総合で放送したときに紹介したあらすじです。

※5月29日からは、「アンという名の少女」シーズン2を放送する。



「アンという名の少女」は、カナダの小説家ルーシー・モード・モンゴメリによる小説『赤毛のアン』をカナダCBCとNetflixにより共同製作したテレビドラマシリーズ。全3シーズン制作され、NHKでは1シーズン(全7話)を8回で放送。
【「アンという名の少女」を2倍楽しむ】では、各話の詳しいあらすじと見どころ、豆知識などまとめて紹介している。

前回(7回)、父ジョンを亡くしたギルバートはアヴォンリーを出て行った。一方、船の沈没で収入が見込めないと知ったマシューが選んだのは、グリーン・ゲイブルズを抵当に入れて銀行から融資を受けることだった。最終回となる第8回は、借金返済にマリラとアンが奮闘する。2人は、グリーン・ゲイブルズを守ることができるのか?

※以下、詳しいあらすじを知りたくない方は、「■みどころ」をご覧になって、「あらすじ」は確認用にどうぞ。

■第8回:あなたがいてこそ我が家
学校でクリスマスの準備をするアンは、ジョシーが「カスバート家が生活困窮者」と学友たちに話しているのを聞いて憤慨するが、孤児院に戻されるかもしれないと心配になる。急ぎ家路に着いたアンはマリラとマシューが口論しているのを玄関先で聞く。自分に何の相談もなく農場を抵当に入れて銀行から融資を受けたと怒りをぶつけるマリラ。返済計画を話す途中、マシューが心臓発作で倒れてしまう。一命を取り留めるが数か月の療養が必要と診断される。

マリラとアンで農場の収支計算をするが、計画通りの返済は不可能。2人で銀行に出向き、融資条件の見直しや返済期限を延ばす交渉をするが、利益が見込めないなら今月末に全額返済か担保を没収すると迫られる。

リンド夫人は、村の人から寄付を募ることを提案するが、マリラは「カスバート家は施しを受けない」と断る。マリラは新聞に下宿人募集の広告を出し、牛を売ってジェリーを解雇し、売れるものを全て売ってお金を作ろうと考える。アンもパフスリーブの服を返品する事に。

翌朝、アンとジェリーは馬と売れそうな品一切合切を積んでシャーロットタウンへ。途中、服の返品で立ち寄った洋服店で、ジェニーから理由を聞かれたアンは泣きながら事情を話す。ジェニーはマシューが支払った金額よりも多くのお金をアンに持たせる。シャーロットタウンでアンは言葉巧みに想定以上の金額で品物をすべて売り払うことに成功する。店から出てギルバートと遭遇。ギルバートは広い世界を見るために船乗りになろうと港で働いているという。二人はお互いの近況を話し、アンは葬儀の日の無神経な言葉を謝る。

一方、馬を売ったジェリーは2人組の暴漢に襲われお金をすべて盗られてしまう。その夜、2人はダイアナの大叔母ジョセフィンの家で世話になる。事情を聞いた彼女は援助を申し出るが、カスバート家の一員としてアンは丁重に断るが…。翌朝、アンたちを見送るジョセフィンは、ジェリーにある提案をする。それはジョセフィンが賃金を払ってそのままグリーン・ゲイブルズで働くというもの。ジェリーはこの提案を受ける。

グリーン・ゲイブルズでは、意識が戻ったマシューが自分が死ぬことで手に入る生命保険で、アンとマリラが暮していけると、マリラに告げる。「アンが守りたいのは家ではなく兄さんよ」と言って思いとどまらせようとするマリラだが、納屋へ行ったすきにマシューは拳銃で自殺しようとする。ちょうど訪ねてきたジェニーが阻止し、「あなたが死んだらアンが苦しみます」と、説得して帰っていく。

帰宅したアンは、ジョセフィンが持たせてくれたお金をマリラに渡す。施しは受けないと言い張るマリラに、「施しではなくて愛情。時には素直に愛を受け取ってもいいのでは」と話し、マリラは自分の頑固な考えを変えて、お金を受け取る。そしてアンは、足りない分を働いて補おうと考える。

そんな中、募集していた下宿人が見つかる。これで借金返済の一部や定収入も見込める。そしてクリスマスの夜、リンド夫人やダイアナたちが寄付金を届けにやってきてくれる。

年が明け、グリーン・ゲイブルズに2人の下宿人がやって来るが…。

■見どころ
「私とアンの家でもあるのよ」…相談なしにマシューが家を抵当に入れたと知ったマリラのセリフだ。一方、アンとマリラのために自殺を考え、2人のために思いとどまるマシュー。ピンチの時に本性が出るというが、兄妹の言動は、アンを真の家族と考えるからこそ。また、マリラとアンが頭を突き合わせてやりくり算段する様子は悲壮感よりどこかほのぼのとしてしまう。そして、孤児院に戻ることを覚悟するアンに、マリラはなんというのか?この言葉がすべてを語っている。

口から出まかせ、いや、想像の翼でアンが品物を全て売り払ったのは、マシューがアンを連れ戻すために形見の懐中時計を手放した店(2回)。今回マリラのアメジストのブローチも手放したことで兄妹が大事にしていた形見の品が同じ店のショーウィンドウに並ぶことになる。いつかこの2つの宝物を買い戻せることができるのか?また、一人で寝たことがないといって、アンのベッドにもぐりこむジェリーが可愛い。

ところでジェリーを襲った2人組の暴漢。カフェでアンとギルバートの後ろに座って新聞広告を見ていたが、彼らが目に留めたのは?シーズン1はこれで終わるが、シーズン2はこの新聞広告が大きな事件を招くことになるとは…。

■豆知識:ペンネーム(筆名)は男名
ジョセフィンがアンにプレゼントした本の著者はジョージ・エリオット。本名はメアリー・アン・エヴァンスでイギリスの女性(1819年11月22日 - 1880年12月22日)。代表作に『アダム・ビード』『サイラス・マーナー』『ミドルマーチ』などがある。『サイラス・マーナー』は1967年から1968年にTBS系列で放送された『木下恵介アワー』第2作「もがり笛」の原作。
アンの愛読書『ジェーン・エア』の著者シャーロット・ブロンテ(1816年4月21日 - 1855年3月31日)も、カラー・ベルという男性の名前で同書を刊行したのは有名な話。19世紀はまだまだ女性への偏見も強かった時代。女性作家は男性のペンネームを使って本を出していたのだ。

ジョセフィンがアンに本を渡すとき「いつかあなたが本名で本を出せるように祈っている」という言葉で送りだす。いつかジョセフィンの祈りは実現するのか?

■キャスト(声のキャスト)
アン・シャーリー:エイミーベス・マクナルティ(上田真紗子)
マリラ・カスバート:ジェラルディン・ジェームズ(一柳みる)
マシュー・カスバート(R・H・トムソン(浦山迅)
ダイアナ・バリー:ダリラ・ベラ(米倉希代子)
ギルバート・ブライス:ルーカス・ジェイド・ズマン(金本涼輔)
レイチェル・リンド:コリーン・コスロ(堀越真己)
ジェリー・ベイナード:エイメリック・ジェット・モンタズ(霧生晃司)

■原作・制作
原題:Anne with an “E”
制作:2017年 カナダ

NHK番組サイト
 2023年4月3日-5月22日 月22:00-22:45 NHKBSプレミアム
 2020年9月6日-10月25日 日23:00-23:45 NHK総合
NHK|どーがレージ「アンという名の少女」予告動画

【シーズン1作品紹介】【「アンという名の少女」を2倍楽しむ】