「麒麟がくる」第29話 光秀V.S摂津!義昭が願う幕府再興の行方は?第28話ネタバレあらすじと予告動画

2020年10月24日08時00分ドラマ
©NHK

長谷川博己主演、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(総合夜8時~ほか)真の敵は無能な味方?幕府に住む悪魔、摂津晴門(片岡鶴太郎)が幕臣となった光秀(長谷川博己)の前に立ちはだかる10月25日(日)放送の第29話「摂津晴門の計略」あらすじと第28話「新しき幕府」ネタバレあらすじ、予告動画は番組公式サイトで公開している。NHKプラスで1週間見逃し配信、NHKオンデマンドでも配信。

NHKプラスについて



京都を舞台に新章に突入した10月18日放送の第28話「新しき幕府」では片岡鶴太郎演じる摂津晴門の悪役っぷりに「摂津・・・なんとういう曲者感。」「この登場は絶対悪いやつ」などヒール役登場に視聴者も盛り上がった。その一方で、信長(染谷将太)と光秀のかみ合わない人間関係にも注目が集まった。「子供の頃に仏をひっくり返したが罰は当たらなかった」と石仏の頭をぺちぺちと叩く信長と、それに眉をひそめる光秀のやり取りに「このシーンが光秀が信長に違和感を感じる出来事として描かれるのがいいな」や「14年後に罰を与える人が横にいますけど」といった声が寄せられ、このワンシーンでこれからの2人のすれ違いや「本能寺の変」を連想させる脚本と演出の面白さを楽しんだ人も多かった様子だ。
 
そして、10月25日放送の第29話では反信長派の摂津晴門が密かに計略を立てて光秀たちを翻弄する。将軍が居ない間も賄賂に横領と私腹を肥やしてきた摂津。旧幕府体制を維持しようとする摂津に対し、幕府の膿を取り除き、再興を目指す信長と光秀。果たして、強敵摂津をどう攻略するか、光秀の活躍に乞うご期待!

また、新型コロナウィルスの感染拡大の影響により約2か月の放送中止を余儀なくされた「麒麟が来る」だが、放送回数は当初の予定通り全44回放送されることがNHKより発表された。最終回の放送予定日は2021年2月7日となり、最終回は15分拡大版とのこと。現在、新章である<京~伏魔殿編>に突入し盛り上がりを見せる中、本能寺の変までおよそ14年、遅咲きの武将・明智光秀が表舞台へ登場し躍動する「麒麟がくる」を今後もお見逃しなく!

■信長と義昭の確執
将軍となった足利義昭は、信長を「父」と慕うほど信頼していた。他の諸大名が上洛に協力的でない中、自分を擁立し共に上洛してくれた信長とは良き協力者として良好な関係が続いていた。義昭は、信長の勢力を後ろ盾とすることで将軍の権威が回復し、諸大名や幕府直轄領からの税収など経済的基盤を確立するなど、積極的に行動を起こしていった。信長はそれを止めることなく義昭の行動を見守っていたといわれている。

しかし、そんな2人の良好な関係は長く続かなかった。両者が衝突したとされる原因は、信長の行った北畠氏攻略にあるといわれている。信長が南伊勢の北畠氏攻略に苦戦しているところに、義昭が仲介役に入り、信長に有利な形で講和を取り付けることに成功した。これにより義昭は将軍としての自信を身につけたが、方や信長は不覚にも義昭に借りをつくることになってしまった。義昭からすると信長は幕府に仕える家臣の一人だが、信長にとっての義昭は自分の権力の為に都合の良い人材。それがうまく仕事をこなしてくるようになったので厄介に思ったのかもしれない。

これがきっかけとなり、2人の間に溝ができてくる。義昭が将軍としての存在感を発揮していく中、不利な命令や待遇が発生することを恐れた信長は義昭に対する「五カ条条書」(1570年)を作成した。政治のことは信長に任せ、勝手に大名に御内書で命令を下さないよう、義昭に釘をさす内容となっていた。さらにその後に作成された「十七カ条の意見書」(1572年)により両者の敵対関係が決定的に。この意見書は信長の許可なく御内書を遣わしている件や、私情が入った人事など義昭の行動を正すものだったが、義昭にとったら将軍としてプライドを傷つけらる一件となった。これらがきっかけで2人の仲は少しずつ悪くなり、最終的には敵対関係になってしまう。第28話でキラキラした目で信長の手を取り「岐阜へ帰ってくれるな」と訴える義昭だったが、今後2人の確執をどう描くのか楽しみに待ちたい。

■前回(第28話)ネタバレあらすじ
永禄11年(1568年)9月、足利義昭(滝藤賢一)は織田信長と共に上洛を果たした。京を支配していた三好軍は、織田軍の勢いに押され、大和などの国々に退却。同じころ第14代将軍・足利義栄(一ノ瀬颯)が摂津で病死した。信長は三好勢を一掃するため、その拠点となっていた摂津を攻めた。権力者として認められた信長のもとには多くの武将から献上品が贈られた。

幕府の奉公衆に加えられた光秀は芥川城にて松永久秀(吉田鋼太郎)と再会した。信長に会いに来た松永だったが、信長は家臣や三淵藤英(谷原章介)らと三好方についた者の処遇を決めるため、すぐには会えない様子。少し待たせることになると告げると光秀もその場を立ち去った。その頃、柴田勝家(安藤政信)と三淵により、まさに松永の処遇について激しく議論が交わされていた。織田方に味方する松永を擁護する柴田と、足利義輝暗殺に加担したと思われる松永を受け入れられない三淵の意見は平行線を辿っていた。

そこへ義昭が、上洛できたのは信長の助けがあってこそであり、信長が松永を容認するのであればそれに合意したいと発言したことで決着がついた。そして義昭は幕府の政所頭人である摂津晴門を呼び寄せた。義昭の提案で摂津は引き続き政所に就任することになった。光秀は義輝を助けられなかった幕府の実務を取り仕切っていた摂津に一抹の不安を覚えるのだった。

会議の後、山城の城主となった細川藤孝(眞島秀和)に出会った光秀。藤孝も光秀と同様、摂津の幕府の実務を任せる話には疑問を持っていた。藤孝と別れた光秀は、信長と面会できた松永に出くわす。松永は朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)と六角が手を結び、信長を攻めようとしていると光秀に耳打ちすると、自分は大和に戻り三好方の筒井順慶と戦が待っていると言い残し帰っていった。そして、義昭は朝廷から正式に第15代将軍に任命され、信長は義昭将軍就任を見届けると岐阜へ戻って行ったのだった。

永禄12年(1569年)正月、将軍の御座所である本国寺が三好方に攻め入れられる事件が起きた。銃声が響き渡る中、義昭を連れて一時避難する光秀。戦により荒れてしまっているが京都は自分にとって大事な場所だと話す義昭に、光秀は京都を以前のように美しい都に戻すと誓う。「自信はあるのか」と問う義昭に光秀は力強く頷き、その為に家臣にしてもらい、いずれ家族を都に呼び寄せたいと話す。すると義昭は摂津晴門に任せて住む家を手配すると約束するのだった。守備の固い幕府軍に攻めあぐねる三好軍だったが、近隣で戦をしていた足利方の大軍が京に向かっていると聞きつけると、形勢不利と見て退却していった。

本国寺では光秀が崩壊した建物修繕の指示を出していた。そこへ戦が終わったと聞いた東庵(堺正章)と駒(門脇麦)が複数の医者を連れて、けが人の手当てをしにやってくる。偶然、廊下で義昭と再会した駒は、騒ぎが治まったら遊びに来ると良いと言われる。それを聞いた伊呂波太夫(尾野真千子)は関白の近衛前久(本郷奏多)のことでお願いしたいことがあるから義昭に会わせて欲しいと頼んでくるのだった。

三好軍の襲撃に際し、彼らが易々と関所をかい潜って攻めてきたことに疑問を持つ藤孝。光秀は手に入れた文書から幕府の中に三好に通じている者がいることを推察するのだった。本国寺の事変から数日後、岐阜から信長が駆けつけた。知らせを怠った摂津に怒りをぶつける信長は、幕府の役人だけでは将軍を守れないこと、本国寺は将軍の御座所に相応しいと思っていた自分が愚かだったと告げる。以後、自分が信頼する者を名代として置き、新たな城を作ることを決定する。そして摂津に2か月でその築城を任せるのだった。

将軍の新しい御座所として二条城の築城が始まった。幕府と信長の呼びかけに応じた近隣諸国の大工や鍛冶職人らが集められた。工事現場では光秀も職人たちと共に作業に徹していた。そこへ信長がやって来て、自分だけでは集まらなかった資材や人材が、将軍の名前を使ったことで集まったと笑みを浮かべる。そして将軍は大きな国を作るためには欠かせない人材だと語るのだった。さらに、三好と同盟を結んだとされる朝倉義景を討つと光秀に告げた。

そこへ義昭がやって来て、信長の手を取り感謝を述べ「岐阜に帰ってくれるな」と親しみを込めて笑いかけるのだった。一方、摂津のもとにも三好と朝倉が手を組んだことが伝えられる。摂津は成り上がりの信長に恥をかかされたことを根に持っており、何か企む様子を見せるのだった。

■第29話「摂津晴門の計略」あらすじ
将軍の御座所襲撃に怒った信長は、京に将軍を守る城が必要だとして、独断で二条城の建設を始める。各地から資材が集められ、急ピッチで進む強引な工事に、幕府の摂津のもとには信長に対する苦情が殺到する。信長に対する悪評を耳にした光秀は、幕府は今まで将軍を守るために城を作って来なかったのに、非難するのはもってのほかだと憤慨する。

ある日、伊呂波太夫から呼び出された光秀は、幕府を追われ身を隠している近衛前久と出会う。前久は、義輝暗殺に加担したとして都を追われていたが、京に戻って来ていた。前久は今の幕府は己の私利私欲を満たすことを考える者ばかりで、特に摂津晴門が幕府を腐らせている張本人であると光秀に忠告し、幕府を変えられるのは織田信長しかいないと告げるのだった。そして本来帝を守るべき幕府の本分を忘れているとほのめかすのだった。そこで帝の存在が気になった光秀は、ボロボロになった御所へ向かうのだった。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第29話は10月25日(日)総合夜8時より、BSプレミアム午後6時、BSK午後9時より放送。語り:市川海老蔵。出演:長谷川博己/染谷将太/谷原章介/眞島秀和/安藤政信/滝藤賢一/尾野真千子/陣内孝則/佐々木蔵之介ほか。番組公式Twitterアカウントは「@nhk_kirin」。第29話予告動画は番組公式サイトで公開されている。NHKオンデマンドにて見逃し配信中。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」番組公式サイト
NHKプラスサービス詳細

【2020年冬ドラマ一覧】【関連記事・各話のあらすじ】【大河一覧】