「麒麟がくる」第34話比叡山が炎上!そして将軍・義昭、信長と決別!第33話ネタバレあらすじと予告動画

2020年11月28日08時00分ドラマ
©NHK

長谷川博己主演、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(総合夜8時~ほか)比叡山焼討ちを経て、信長(染谷将太)と義昭(滝藤賢一)の対立が決定的に!相思相愛だった両者が袂を分かつ11月29日(日)放送の第34話「焼討ちの代償」あらすじと第33話「比叡山に棲(す)む魔物」ネタバレあらすじ、予告動画は番組公式サイトで公開している。NHKプラスで1週間見逃し配信、NHKオンデマンドでも配信。

NHKプラスについて



11月22日放送の第33話では、敵に包囲され窮地に立たされた信長(染谷将太)が、いかにして比叡山焼討ちに至ったのかが丁寧に描かれた。信長の残忍さが注目されがちだが、そこには腐敗した幕府側と座主である覚恕(春風亭小朝)の思惑が隠されていた。信長を理解し巧みに説得する光秀(長谷川博己)の煽りスキルが上がる中、古き悪しき象徴として描かれた座主・覚恕。「帝の弟ということで少しだけ品格を意識してみた」と語る覚恕役の春風亭小朝は、高貴な生まれでありながら堕落した延暦寺の魔物を見事に演じた。また、覚恕の兄・正親町天皇演じる坂東玉三郎の美しい佇まいが話題になり「儚くも尊み溢れる帝の玉さまが美しい」と視聴者の注目を集めた。

11月29日放送の第34話では、比叡山焼討ちを実行した信長に、光秀が方向性の違いを感じ始める。比叡山の被害は甚大で、多くの負傷者が都に押し寄せ、将軍・足利義昭は二条城の庭を開放する。元僧侶の義昭にとって信長の仏を恐れぬ残虐行為は許されるものではなく、両者の対立は決定的となる。そしてそれは新たな火種を生むことになり、大和の国をめぐる松永久秀(吉田鋼太郎)と筒井順慶(駿河太郎)の代理戦争へと発展していく。一寸先は闇の戦国時代、終わらない戦いを終わらせる為に光秀が奔走する!

■一向一揆の脅威
一向宗とは浄土真宗の一派で、開祖は親鸞和尚だと言われている。親鸞はその教えの中で「一向専念無量寿仏」、つまり「ひたすら専念すれば阿弥陀仏が救ってくれる」ということを掲げていた為、頭をとって「一向宗」と呼ばれるようになった。一向一揆とは、この浄土真宗本願寺教団である一向宗の信徒たちが起こした権力に対する抵抗運動と言われている。

一揆衆は農民や僧侶、武士で構成されており、戦闘のスペシャリストではなかった上、装備も大名たちの軍勢に比べれば劣っていた。また、自ら兵を進めて正面から相手と戦うことを必ずしも得意としていなかった。しかし、鉄砲を多数保持し、ゲリラ戦や防御戦という武士の好まない戦法で無類の力を発揮し信長ら多くの大名を手こずらせた。「死んだら極楽浄土へ行ける」という信仰心は一揆衆を統制のとれた勇敢な兵士にしていったのだった。

第33話では信長は西と南を本願寺一向宗と長島一向宗に囲まれ、さらに弟も伊勢一向宗に討たれてしまう。方や、比叡山に逃げ込んだ朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)はその脅威を十分に理解していた。朝倉家は数十年に渡り越前で一向一揆と戦ってきた。それだけに「お経を唱える者との戦に勝ち目はない」「踏みつぶしても地の底からいくらでも湧いてくる虫のようなもの」という台詞には妙な説得力があった。史実では足利義昭の呼びかけで一向宗が再び挙兵するのだが、今後の展開がドラマでどう描かれるか楽しみに待ちたい。

■前回(第33話)ネタバレあらすじ
元亀元年(1570年)11月、朝倉・浅井両軍は延暦寺の助けを得て比叡山に陣を敷いた。さらに西から三好一党と本願寺一向宗の軍勢が押し寄せ、南からは六角承禎と長島一向宗に囲まれ、近江の宇佐山城にいる信長は孤立し窮地に追い込まれていた。叡山を攻めようとする信長に対し、柴田勝家や佐久間信盛など家臣たちは叡山の兵力や仏門の総本山を攻めることに反対した。光秀は比叡山から知らせを受け、朝倉家家臣、山崎吉家(榎木孝明)から面会を取り付け、急ぎ比叡山へ向かった。

京の二条城では将軍・足利義昭が織田と朝倉の長きに渡る戦に結末がつかないことに苛立っていた。摂津晴門(片岡鶴太郎)は対応が遅いと責められるが、自分は両者に和睦をするよう勧めていると反論した。

光秀は比叡山のお堂で朝倉義景と対面した。光秀は義景に、雪で越前に帰れなくなる前に和睦するよう話を進めようとした。そこへ、延暦寺の座主である覚恕の行列がお堂の近くを通った。光秀は義景から領地を奪われた覚恕が信長に対して怒っていると聞かされる。そして比叡山に陣を敷いた以上、覚恕をないがしろには出来ないと説明した。長年、越前で一向宗と戦ってきた義景にとってその脅威は身に染みていた。そこで光秀は覚恕に会わせて欲しいと義景に申し出た。

その夜、光秀は覚恕との面会が許された。覚恕は自分の生い立ちを語り出した。父の命で叡山に入った覚恕は、醜いから外に出されたのだと落ち込んだ。しかし、このまま美しい者に劣等感を抱くのではなく、金と権力を手にして頂点に立ちたいと考えた。実際、覚恕は座主として多額の金と広大な領地を手に入れた。しかし、信長が領地を奪い、金を奪ったとし信長に対する反感は募るばかりだった。そして「あの都はわしの都じゃ!返せ!」と叫ぶ覚恕の様子を光秀はをじっと見つめていた。

一方、駒(門脇麦)のところに芳仁丸を売って欲しいと子供が訪ねてきた。それは以前芳丸仁を破格の値段で売っていた子供、平吉だった。口減らしのために比叡山に売られてしまった妹を買い戻す為、芳仁丸で金を稼ぎたいから500粒売って欲しいと頼みに来たのだった。

信長軍と朝倉・浅井軍の膠着状態が続く中、伊勢長島の一向宗門徒が本願寺の命を受け、尾張の小木江城を攻め、信長の弟・信興を討った。比叡山では覚恕と摂津が密談していた。覚恕によると、義昭から和睦するよう文を受け取っており、朝倉もそれに同意したが自分は応じるつもりはないという。それを密かに家康の間者・菊丸(岡村隆史)が聞いていた。

近江、宇佐山城では家康から知らせを受けた光秀が信長にこの密談の内容を報告した。和睦が望めない今、美濃を守るのが先決と考える信長は京を離れようとするが、光秀がそれを説得し、比叡山の坊主に負けて帰れば帰蝶に笑われてしまうとと引き止めた。光秀は義昭に和睦を求めるよう勧めるが、信長は帝に助けを求めることを思いついた。

御所では、正親町親王(坂東玉三郎)は東庵(堺正章)と碁を打ちながら、信長から和睦の申し出を受けたと相談していた。覚恕の目的は己の力を誇示し、兄である自分に頭を下げさせたいという思いを見透かしていた帝は、山で博打と女に現を抜かしている覚恕を憐れんでいた。そして、信長を助けると決意するのだった。

この年の12月、正親町天皇は関白・二条晴良(小藪千豊)を近江に向かわせ、織田、朝倉、浅井、延暦寺に対し和睦するよう勅命を出した。信長が延暦寺の要求を呑むことを条件に双方は陣を引いた。都に束の間の平安が訪れ、二条城では能の宴が催された。しかしそこに筒井順慶(駿河太郎)が招かれていることに怒りを覚えた松永久秀(吉田鋼太郎)は幕府を離れることを決意した。光秀は摂津になぜ久秀と順慶を引き合わせたか詰め寄り、さらに覚恕との密談を知っていることを明らかにした。そして悪の根源を断ち切るために、信長の戦いは終わっていないと告げるのだった。

元亀2年(1571年)秋、信長は再び比叡山の麓に兵力を集めた。信長軍は比叡山へ切り込み、僧兵だけでなくそこに住む者たちを虐殺し山に火をつけた。そしてそこには駒から芳仁丸を買った平吉の姿もあり、平吉は兵士に殺されてしまった。信長の急襲を受けた延暦寺は修羅場と化した。信長からは皆殺しにするよう命令が下っていたが、光秀は女と子供は逃がすようまわりに命じ、自らも参戦するのだった。

■第34話「焼討ちの代償」あらすじ
信長による残虐極まりない比叡山の焼き討ちを目の当たりにした摂津晴門は、将軍・足利義昭に信長と手を切るべきと進言する。そして、大和の松永久秀と筒井順慶の内戦に介入し、筒井側につくことで信長の後ろ盾がある松永と対立し、その立場を明らかにするべきだと迫る。

光秀は娘の地用で訪れた東庵の診療所で、駒から義昭が筒井に味方し信長から離れることを聞かされる。もしこのことが事実ならば信長と幕府は対立することになる。光秀はこの恐ろしい代理戦争の計画を回避すべく、直に松永と筒井を引き合わせ和平工作を画策するのだが・・・。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第34話は11月29日(日)総合夜8時より、BSプレミアム午後6時、BSK午後9時より放送。語り:市川海老蔵。出演:長谷川博己/染谷将太/門脇麦/駿河太郎/ユースケ・サンタマリア/滝藤賢一/坂東玉三郎/片岡鶴太郎/吉田鋼太郎/佐々木蔵之介ほか。番組公式Twitterアカウントは「@nhk_kirin」。第34話予告動画は番組公式サイトで公開されている。NHKオンデマンドにて見逃し配信中。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」番組公式サイト
NHKプラスサービス詳細

【2020年冬ドラマ一覧】【関連記事・各話のあらすじ】【大河一覧】