NHK総合「グッド・ファイト2」第8話<457日目>あらすじと見どころ:マイクロ・ターゲティングとジェイの怒り!

2020年12月21日00時43分ドラマ
Photo: Patrick Harbron/CBS
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NHK総合で毎週日曜夜11時から放送の「グッド・ファイト2」はアメリカの「今」を映し出す本格的法律ドラマとして話題の「グッド・ファイト」のシーズン2!次週12月27日放送予定の第8話「457日目」あらすじと見どころを紹介、予告動画は番組公式サイトで視聴できる。



「グッド・ファイト」は、日・韓でもリメイクされた「グッド・ワイフ 彼女の評決」(2009~2016年、全7シーズン)のスピンオフ(【日本版】【韓国版】)。アメリカで2017年より放送され、2020年現在シーズン4まで制作されており、日本ではAmazonプライムでシーズン1~3を配信中だ(Amazonでチェック

12月20日に放送した第7話では、民主党がトランプ大統領を秘密裏に弾劾しようと画策する依頼で、みごとにリズが、その急先鋒として弾劾チームに選ばれた。
2020年現実世界では、トランプ(Donald Trump)大統領は、大統領選でバイデン氏に敗北したことを、今なお認めたおらず、「ホワイトハウスで「選挙不正」めぐる議論が過熱、怒号飛び交う」というニュースが20日報道されたが、劇中のトランプ弾劾はこの後描かれるのか気になる。
さて、2020年最後の放送となる12月27日の第8話では、レディック・ボーズマン腕利きの調査員ジェイの友情についても描かれる。

以下、詳しいあらすじを知りたくない方は「■見どころ」をチェックして、「■あらすじ」は見逃した時や視聴後の確認用にどうぞ。

■キャスト(声の出演)
ヒロイン3人紹介
ダイアン・ロックハート役:クリスティーン・バランスキー(小宮和枝)
マイア・リンデル役:ローズ・レスリー(鷄冠井美智子)
ルッカ・クイン役:クシュ・ジャンボ(鈴木美園)
エイドリアン・ボーズマン役:デルロイ・リンドー(辻 親八)
コリン・モレロ役:ジャスティン・バーサ(足立りょう太)
リズ・レディック=ローレンス役:オードラ・マクドナルド(近内仁子)

■第8話「457日目」あらすじ
今回のレディック・ボーズマン(L&B)のクライアントはラシード・クラークソンという黒人巡査。クラークソンは潜入捜査中に、シカゴ市警のダニエル・ホワイトヘッド刑事にブロック17で撃たれて下半身不随となったと、刑事とシカゴ市警を相手に訴訟を起こす。

白人刑事とシカゴ警察の代理人は狡猾(こうかつ)で有名な高齢弁護士のソロモン・ウォルツァー弁護士。弾道解析を担当するカートに、ダイアンとの関係や以前偽証罪で訴えられなかったかなど尋ね、カートはダイアンの夫であること、偽証罪に問われたこともなかったと証言する。

法廷。クラークソンは、自分が潜入捜査だと訴えても、黒人というだけで発砲されたと主張する。ホワイトヘッドの人種差別が問題になるが、ウォルツァーは、全く異議を唱えず、その姿に裁判長も呆れるほど。ウォルツァーは尋問でも、クラークソンが以前“闘犬”を行ったとして内務調査が入った話など、原告に的外れな質問を次々と投げかける。エイドリアンはすぐに異議を唱えるが、裁判長から調査報告書を提出するようウォルツァーに命じる。

クラークソンはエイドリアンたちにあくまでも犬の死は老衰だと言い張り、エイドリアンはジェイに調査報告の有無を、マリッサには報道の有無についての調査を指示する。
するとマリッサはSNSを駆使して見事に「シカゴ市警の警官が“闘犬”で調査された」という陪審員たちをターゲットにしたフェイクニュースを発見する。他にも弾道解析をする人物=カートが偽証したという架空の記事も見つける。ウォルツァーは、これを利用している。だが、記事はすべて匿名なため、ウォルツァーにつながる証拠はない。

エイドリアンたちは裁判長にこの事実を訴える。裁判長から“闘犬”などの情報の出どころを聞かれたウォルツァーは、パラリーガルが集め、そのパラリーガルは辞めたと言う。ジュリアスは、こんな戦術をとったウォルツァーを非難してくれと訴えるが、ウォルツァーはSNSはやらないと主張し、自身の戦術ではないととぼける。

エイドリアンは、ジェイにこちらも負けずにこっそりフェイクニュースを流すよう命じる。ジェイが席を外した時に、マリッサがジェイの友人で2年間服役中のクレイグからの電話にでる。クレイグの弁護士が病気を理由に弁護を降りてしまったという。困り顔のジェイを見て、マリッサはルッカとマイアなら引き受けてくれると助言する。

クレイグは麻薬の取引と銃所持で15年の禁固刑を宣告されたが、実際には銃など所持しておらず、本来3年ほどの刑期のはず。だが、ホワイトヘッドに銃所持を仕組まれたのだ。クレイグは、でっち上げだと訴えたが、聞き入れてもらえなかったという。クレイグを救いたいジェイは、クラークソンの裁判でホワイトヘッドに証言をさせれば、他の不正も見つかるはずだと考えて、ホワイトヘッドが関わっているクラークソンの案件をL&Bに持ち込んだのだった。

一方、マリッサがカートに関するフェイクニュースを発見する。予想通りに、クラークソンの裁判ではカートがやり玉に挙げられる。ウォルツァーはカートの代わりにホリー・ウェストホールを出廷させる。彼女はカートの浮気相手だった教え子で、元後輩。ウェストホールはカートの解析は間違っていると断言し、カートとかつて男女の関係だったこと、今でも連絡を取り合っていることまで証言させる。

ダイアンはカートを呼び出し、ウェストホールへの逆襲を頼むが、カートはきっぱり断る。「もう嘘はたくさん」と、激怒するダイアン。バーに出向いたダイアンは再びクスリ(シロシビン)を手に入れ、トゥーリーと寝てしまう。

ダイアンを怒らせたカートはクラークソンの案件を降りることに。マイアからクレイグの件について意見を求められ、マイアを訪ねる途中、エレベーターでトゥーリーと乗り合わせる。ダイアンのオフィスに入っていく彼を見て、マイアに役立つ資料を渡す。その資料から驚くべき事実が判明する。

実はクラークソンとホワイトヘッドは銃を盗んで、必要とする警官に“ドロップガン”として売りさばいていたのだ。ドロップガンとは、警官が丸腰の相手を射殺した際などに正当防衛を主張するための銃のことで、それを射殺した相手の傍に置いて、あたかも相手が銃を持っていたようにするのだ。クレイグもその罠にはまったのだった。ちなみに、ホワイトヘッドはクラークソンが裏切ると思って銃を撃ったのだった。

ホワイトヘッドが“ドロップガン”を仕込んで重罪になった人物は20~30名にも上ったことが明らかになった。エイドリアンはこれを取引材料にしてウォルツァーを脅し、みごと和解金830万ドルを手に入れる。だが、その引き換えに、30件の再審を請求しなかった。秘匿特権を理由にルッカとマイアはクレイグの弁護をすることができない。

この和解が友人クレイグの再審の道を閉ざした。和解金のために、依頼人とはいえ汚職警官クラークソンを守ったエイドリアンに失望したジェイは怒りをぶつけ、2人は口論し、ジェイは事務所を去る。

■見どころ
大声で異議を唱えるエイドリアンたちに、「大声が勝つという討論の形にはなれていないので」と耄碌弁護士を装うウォルツァー弁護士。なかなかやり手だ。

今回は、「マイクロ・ターゲティング」について詳しく解説される。これは、選挙運動やマーケティング調査などで対象とする個人に関する情報を詳細に分析し、嗜好や行動パターンを把握することによって、より効果的な戦略を構築する手法。これをターゲットを陪審員に絞って、相手(クラークソン)に不利な情報を流して、陪審員に悪印象をもたらそうとしたのだ。これを逆手にとってエイドリアン側はどんなフェイkうニュースを流したのか?

ジェイは2年もの間、密かに服役中の友人ブレイブに再審請求のために動いていたのだ。弁護士たちのために重要な働きをしてきた自負もあるジェイ。そんなジェイに対するラストのエイドリアンの怒鳴り声が悲しい。今回もお手柄のマリッサ。今後ますます彼女の活躍が見られそうだ。

■スタッフ
製作総指揮:リドリー・スコット
企画・製作総指揮:ロバート・キング、ミシェル・キング、フィル・アルデン・ロビンソン
監督:ブルック・ケネディ

NHK総合「グッド・ファイト2」番組公式サイト
 2020.11.8スタート 日・23:00-23:45

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