「麒麟がくる」第42話“大きな国”へ想いを馳せた光秀と信長に亀裂!第41話ネタバレあらすじと予告動画

2021年01月23日08時00分ドラマ
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長谷川博己主演、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(総合夜8時~ほか)ついて来ない者は成敗するのみ!信長(染谷将太)の傍若無人がさらにヒートアップする1月24日(日)放送の第42話「離れゆく心」あらすじと第41話「月にのぼる者」ネタバレあらすじ、予告動画は番組公式サイトで公開している。NHKプラスで1週間見逃し配信、NHKオンデマンドでも配信。

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1月17日放送の第41話では平蜘蛛を渡さなかったことを後悔し、信長に差し出した光秀(長谷川博己)。「名物を持つ者の覚悟」を説くもその思いは信長に届かなかった。無念の光秀に差し込んだ一縷の望み、月明かりのもと正親町親王(坂東玉三郎)から賜った「信長が道を踏み外さぬようしかと見届けよ」という言葉が光秀の心を照らした。「力ある者はみな月にのぼりたがる。しかし下界に戻ってきたものはなかった」と世の中を俯瞰する帝の心情がこぼれ、その立ち姿が美しかった。そして光秀もまた、帝という美しきものに近づきすぎた一人だと思わせる回となった。

1月24日放送第42話では、誰も寄せつけぬ態度で味方を遠ざけ、「鳴かぬなら、殺してしまえホトトギス」とうたわれた信長の冷酷キャラが炸裂。暴走する信長を止めようとする光秀だが2人の溝は深まっていくばかり!残すところあと3回となった「麒麟がくる」だが、2月7日放送の最終回で「本能寺の変」が描かれることが1月17日NHKから発表された。桔梗紋の入った旗をかかげ本能寺へと向かう光秀の姿を収めた場面写真も解禁され視聴者の緊張と期待が一気に高まった。事変は何を終わらせ、何を変えたのか?すべてのねじれが収束され決着を迎える最終回まで見守りたい!

■光秀、領主としての手腕
長きに渡る争いの末、天正7年(1579年)に丹波平定した明智光秀は、天正8年(1580年)に信長から丹波の領地を与えられた。「本能寺の変」を起こした謀反者と言われる光秀だが、今でも「福知山御霊大祭」や「亀山光秀まつり」などのイベントが催されるほど、丹波地方の人々に親しまれていた武将だった。その知られざる光秀の功績をご紹介したい。

丹波はもともと将軍家から土地を授かった国衆によって治められていた。光秀はこの鎌倉時代から続く古い体制を排除し、土地のことを良く知る国衆を家臣として取り立て、代官に任用した。無駄を省き、適材適所に人を配置した光秀の政治的手腕だった。幕府方が多くいた丹波地方において、旧幕臣衆を家臣に取り込み、信長軍の中でも最も大きな軍団へと成長させた光秀は、家柄に関係なく能力主義でポストを決めて行った。自らも信長家臣の中では中途採用組だったこともあり、そんな自分をサポートしてくれる家来に感謝し、裏切らなかったと言われるほど人心を掴む領主だったと言えるだろう。

領民思いの光秀は、地子銭(土地税・住宅税に相当)を免除したり、また本能寺の変の1年前に制定された「家中軍法」では、軍の規律や秩序からから軍役の基準を記すなど細かい管理システムを敷いた。他にも川の氾濫を防ぐために由良川の流れを変える大規模な治水工事を施した。この時に築かれた堤防は「明智藪」と呼ばれ、現在も残っている。若狭湾へつながる由良川は物流の拠点として栄え、楽市楽座を設けるなど経済発展に力を注いだとされている。丹波平定から本能寺の変まで、わずか3年ほどで戦で荒れた領地を整備した光秀。その手腕をもって光秀が天下を取っていたらどんな日本になっていたのかと想像するのも面白いかもしれない。

■前回(第41話)ネタバレあらすじ
天正5年(1577年)10月、松永久秀(吉田鋼太郎)が自害し、光秀の手元には久秀の置き土産である名器「平蜘蛛」が残った。信長から離反する者が出るなか、備後・鞆に追放された将軍・足利義昭(遠藤賢一)は諸大名へ信長を倒すべしと文を送り続けていた。

光秀は、反信長勢力が多い丹波の攻略に苦戦していた。捕らえた国衆を亀山城に集め、縄を解いた。彼らの命と引き換えに焼けた城の跡に二度と城を築かぬこと、また戦で打撃を受けた領地を急ぎ回復するよう命じた。そして、なぜここまで抵抗したのか国衆に問いかけると、丹波の土地は将軍家から与えられたものであり、義昭が助けを求めてくる今こそ恩顧に報いる時だと聞かされる。そして光秀は、この終わらない戦いは義昭との戦だということに気づくのだった。

京の館に戻った光秀のもとを羽柴秀吉(佐々木蔵之介)がたずねてきた。播磨攻めの総大将を任された秀吉に、光秀は平蜘蛛の話を切り出した。秀吉が平蜘蛛のことを告げ口をし、信長が不快に思うよう仕組んだと問い詰めた。光秀が平蜘蛛を持っていることを黙っていることもできたが、信長に取り入ることで自らの出世を選択した秀吉。出世して戦を終わらせ、自分のような貧乏人がいない世の中を作りたいという秀吉の思いを聞いた光秀は、その考えにも一理あるとして貸しをつくることにした。

秀吉は去り際、東庵の家にいる菊丸(岡村隆史)の正体が家康お抱えの忍びであることを知っていると臭わせた。菊丸の命が危ないと感じた光秀は菊丸のもとをたずね、京を離れるように諭した。菊丸は、本職を離れ、東庵や駒(門脇麦)たちとの普通の暮らしに未練があったが、京を離れることを決意するのだった。その時、2人の会話を偶然聞いてしまった駒は、たま(芦田愛菜)を連れて診療所を離れた。そこでたまが嫁入りについて悩んでいることを知った駒は、自分の信じる道を行くべきだと告げた。

近江の安土城に呼ばれた光秀は、広間で近衛前久(本郷奏多)と再会した。前久は京に戻ることを条件に、毛利の後ろ盾となる九州の諸大名を抑える任務を果たしたところだった。しかし、前久を嫌っている関白の二条晴良(小藪千豊)が上洛に反対していた。信長も晴良には強く言い出せず、前久の前では上洛のことはいつも口をにごしていた。前久が広間から立ち去ると、信長は晴良を退任させ、前久を関白に据えることを朝廷に進言するつもりだと光秀に告げた。

「政を行う者は世間の聞こえが大事だ」と語る信長に対し、光秀はなぜ松永久秀や足利義昭が離れて行ったのかと詰め寄った。そして、久秀から預かった平蜘蛛を見せ、この平蜘蛛を持つものには覚悟が必要だと説いた。信長にそのような覚悟があれば、背く人は消え失せ天下は穏やかにまとまり、大きな国となるだろうと言う光秀に対し、信長は厄介な平蜘蛛を今井宗久に申し付けて金に替えさせると言い出した。光秀の思いが通じるどころか、金で物の値打ちを計ろうとする信長に、光秀の不信感は募る一方だった。

三條西実澄(石橋蓮司)のもとを訪れていた光秀は、実澄から最近の信長は以前と変わってきて困っているのだろうと、心の内を言い当てられてしまう。さらに実澄は帝も同じ気持ちだと言い添えた。なんと、信長は春宮に譲位するよう帝に迫り、嫌がらせに右大将の職を辞したという。そのことを告げると、実澄は「月見じゃ」といって光秀を伴い帝の待つ宮中へと向かった。

月見に出てきた正親町親王(坂東玉三郎)は光秀に月に住んでいるという「桂男」のことを話し出した。不老不死を手に入れようとして月にのぼり、神の怒りをかった「桂男」はそのまま月に閉じ込められてしまった逸話を話す帝は、先帝から月は遠くから眺めている方が良い、美しいものを手に入れようとしてはいけないと教えを受けたと語った。帝は、自分はその教えを守ったが、これまでに多くの武士だちが月へのぼろるのを見て、誰一人下界へ還る者はいなかったと、これまでのことを振り返った。そして「信長はどうか?」と光秀に問いかける帝は、続けて「信長が道を間違えぬようしかと見届けよ」と告げるのだった。

そして、天正6年(1578年)秋、光秀の次女・たまは細川忠興のもとへ嫁いでいった。

■第42話「離れゆく心」あらすじ
信長の側近がまた一人反旗をひるがえした。毛利攻めの副将である荒木村重である。光秀は必死に説得する中で、この終わりの見えない全ての戦が、武士の棟梁たる将軍の復権につながっていると悟り、追放された足利義昭がいる鞆の浦へ出向いた。そこで光秀は、釣り竿を垂らす暮らしをしている義昭と再会する。共に京へ帰ろうと促す光秀に対し、義昭は「そなた一人の京なら考える」と告げるのだった。

一方、信長は戦が思うように進まないことに焦りを見せ始める。そしてついに「女、子供一人残らず殺せ。」と命じる。「それでは人はついて行かない」と反論する光秀に対し信長は「ついて参らねば成敗するまで」と怒りをあらわにする。そして光秀と信長の溝はますます深まっていく・・・。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」第42話は1月24日(日)総合夜8時より、BSプレミアム午後6時、BSK午後9時より放送。語り:市川海老蔵。出演:長谷川博己/染谷将太/門脇麦/芦田愛菜/佐々木蔵之介/石橋蓮司/坂東玉三郎ほか。番組公式Twitterアカウントは「@nhk_kirin」。第42話予告動画は番組公式サイトで公開されている。NHKオンデマンドにて見逃し配信中。

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