「ヘチ 王座への道」スタートの前に知っておきたい、ドラマ前史と複雑な党派(政党派閥)!

2021年02月06日20時00分ドラマ
©SBS

いよいよ2月14日からチョン・イル主演の「ヘチ 王座への道」がNHK総合にて地上波放送となるが、ドラマをもっと楽しむために、ドラマの前史と3つの党派について簡単に紹介!作品公式サイトに予告動画が公開されている。



「ヘチ 王座への道」は、民のための政治を行い名君と伝わる朝鮮王朝第21代王・英祖(ヨンジョ)の青年時代を仮想の人物として描いた作品。

※以下、【エピソード0】で詳しく解説してたものを、韓国時代劇初心者のために簡単にまとめたものです。詳しく知りたい方は、【エピソード0】をご覧ください。

ドラマの舞台となっている朝鮮王朝(1392~1910)は、前王朝の高麗の武将・李成桂(太祖)が建国した国家。朝鮮民族国家の最後の王朝で、現在までのところ半島における最後の統一国家である。太祖から純宗まで27人の国王がいる。ドラマの舞台となったのは第19代王・粛宗末期~第21代王・英祖青年期。【王朝系図】で確認しよう。

朝鮮王朝は、それまでの王朝と違って、儒教を国の理念として王と儒教の教育を受けた官僚が、法律と制度に基づいて政治を行う社会を目指していた。民たちも儒教に基づいた道徳の規範を守って身の丈に合った生活を送ることを理想としていた。だが、実際の政局は党派と呼ばれる政治派閥が覇権争意を繰り返していた。ドラマの舞台となった当時は、老論派と少論派の二大党派がしのぎを削り、ごく少数の南人派が残っていた。【党派の年表】で王朝全体の党派の歴史が確認できる。

ドラマスタートの時点で、優位に立っていたのは老論派。だが、王位継承者である世子(昀)の母は南人派で、老論派は世子の母処刑を支持したため、このまま世子が王位に就けば懲罰人事で劣勢になるかもしれない。一方の少論派は、世子の母処刑に反対したので、世子が王位に就けば形勢逆転も狙える。南人派は、世子の母が処刑された時点でほとんど追放され朝廷での力を失っていた。

さあ、ここから第1話が始まるが、この後の展開は、「脚本家が再解釈した部分も多く」史実とは大きく違う。韓国では一部の視聴者から、歴史的事実と異なる(実在する登場人物が多く出ているのにキャラクター設定やストーリーが異なる)ため「混乱する」といった声も聞かれ、否定的な意見もちらほらみられた(韓国での評判で詳しく解説)。

チョン・イルが演じる主人公のイ・グムをどの党派が擁立するのかで、日本の韓ドラ史劇上級者も戸惑うかもしれないが、フィクションと割り切って楽しんでほしい。ドラマと史実がどう違うのか?ドラマのその後はどうなったのか、気になる方は、最終回のその後で詳しく説明している。但し、ネタバレになる部分も多いので、気になる方は、全話視聴後にご確認されたい。

【「ヘチ」を2倍楽しむ】では、各話の詳しいあらすじと見どころ、時代背景や実在の人物の紹介、豆知識などまとめて紹介しているので視聴の参考にどうぞ。



NHK「ヘチ 王座への道」番組サイト
 2021.02.14スタート 毎・日23:00-24:00 NHK総合
 2019.11.10-2020.05.03 毎・日21:00~22:00 BSプレミアム
作品公式サイト

kandoratop【作品詳細】【「ヘチ」を2倍楽しむ】