NHK「アンという名の少女3」第3話あらすじと見どころ:何事にも屈しない強い思い

2023年08月15日02時10分ドラマ
©2019 Northwood Anne Trois Inc.

NHKBSプレミアムにて放送中の「アンという名の少女」シーズン3(全10回)8月21日の第3話では、大切な人の死と向き合うとき、すべきこととはなにかが、切なくそして丁寧に描かれていく。余命宣告を受けたメアリーが娘・デルフィーヌのために残したものとは?第3話の詳しいあらすじと見どころを紹介、番組サイトで予告動画が公開中だ。
●シーズン1、2未視聴の方はコチラ⇒最終章からでも間に合う!S1、S2簡単あらすじとS3見どころ



「アンという名の少女」は、世界中で愛されるカナダの小説家ルーシー・モード・モンゴメリによる不朽の名作『赤毛のアン』をNetflixとカナダCBCが共同でドラマ化。2017年~2019年にかけてシーズン3までCBC放送、配信され、2021年現在、Netflixにて全シーズン独占配信中だ。

※シーズン1~3作品紹介は【作品紹介】で、シーズン1~シーズン2(場面写真付き)の各話のネタバレあらすじと見どころは【「アンという名の少女」を2倍楽しむ】でまとめて紹介している。

■第3話「何事にも屈しない強い思い」
息子イライジャに負わされた傷が元で病に倒れたメアリーは、敗血症と診断され余命宣告を受けることに…。生まれたばかりのデルフィーヌの未来を案じるメアリーに、アンが“ある提案”をする。

※以下ネタバレ。詳しいあらすじを知りたくない方は、先に「■見どころ」「※豆知識」をご覧になり、あらすじは視聴後の確認用にご利用ください。

イースター(復活祭)※が近づく中、なかなか怪我が治らなかったメアリーが、熱を出して寝込んでしまう。肌の色が違うという偏見から往診してくれる医者がアヴォンリーにはおらず、心配したバッシュとギルバートがシャーロットタウンからワード医師を呼び寄せ診てもらうと、メアリーは敗血症にかかり、余命僅かだと診断される。

そんな中、先住民対策部の役員たちが、リンド夫人の元を訪れ、政府が先住民の子供たちにカナダ人としての語学や文化、宗教などを教育する寄宿学校を創設することを知らせる。リンド夫人は協力を約束し、面識のあったカクウェット一家を紹介する。

ギルバートはメアリーの病状を伝えるために、ボグ地区を訪れてイライジャを探すが見つからず、イライジャはアメリカに渡ったと聴かされる。しかし、イライジャはギルバートの訪問を自分が盗んだものを取り返しに来たと勘違いし、ボグ地区に隠れ潜んでいた。ギルバートはメアリーの友人で洗濯屋の同僚だったジョスリンとコンスタンスをアヴォンリーに連れ帰り、メアリーと再会させる。

メアリーは娘を残して死んでしまう辛い胸の内をアンに語る。アンは、自分が愛されていた証拠が欲しかったと語り、同じ思いをさせないようデルフィーヌに手紙を残すよう提案する。メアリーは残された時間で、生まれたばかりの娘デルフィーヌに手紙を書き、アンはデルフィーヌのためにメアリーの得意料理のレシピを一冊にまとめる。

ジョスリンとコンスタンスがメアリーのためにサプライズを思いつく。マリラやリンド夫人も交え、沢山の料理が用意されると、バリー家の美しい庭でメアリーのためのイースターパーティーが開かれた。これまでバッシュ夫婦と距離をおいていたバリー夫婦もパーティーに参加。メアリーは自分が死んだあとも、この町でバッシュとデルフィーヌが幸せに暮らせるのだと安堵し、息をひきとる。

■見どころ
ギルバートがメアリーの余命宣告を受け入れられないバッシュに「腹をたてるのは後でいい。今はメアリーとの最後の時間を大事に。そうしないと、必ず後悔する」と助言する。最後まで父を看取ったギルバートならでは重い言葉だ。

そんなギルバートも、医者としてメアリーに余命宣告をする重圧に思い悩む。そこでアンがギルバートを勇気づける言葉も深く心に響く。

大事な人との最期の時をどう過ごすかという、とても難しいテーマを扱った第3話は、登場人物たちのセリフひとつひとつが意味深く、前向きで、勇気づけられるものばかり。是非、じっくりと味わってもらいたい。

そんな中、ブライス家のキッチンで、リンド夫人とマリラ、ジョスリンとコンスタンスの4人が料理の裏技話で盛り上がるシーンだけは、ほのぼのとしていて楽しく、ほっこりさせてくれる。そして、ラストのメアリーのためのサプライズパーティーは、夢のように美しく、皆の悲しみを和らげてくれた。

※豆知識「イースター(復活祭)」
復活祭は、イエスキリストが十字架にかけられたのち墓に葬られ、三日目に復活したことを記念、記憶するためのキリスト教において最も重要で最古となる祝日。“春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日”に祝われるため、その年によって日付が変わる移動祝日。死を目前にしたメアリーのためにのパーティーが、復活祭と重なっていたのが、なにより感慨深い。

2021年は2021年は4月4日、2022年は4月17日が復活祭当日にあたり、現在のカナダ・プリンス・エドワード島では、イースター前後の4日間がイースターホリデーと呼ばれる連休になっている。


原題:Anne with an “E”
制作:2019年 カナダ

■キャスト
アン・シャーリー:エイミーベス・マクナルティ(上田真紗子)
マリラ・カスバート:ジェラルディン・ジェームズ(一柳みる)
マシュー・カスバート(R・H・トムソン(浦山迅)
ダイアナ・バリー:ダリラ・ベラ(米倉希代子)
ギルバート・ブライス:ルーカス・ジェイド・ズマン(金本涼輔)
レイチェル・リンド:コリーン・コスロ(堀越真己)
ジェリー・ベイナード:エイメリック・ジェット・モンタズ(霧生晃司)
 ほか

全10回
[ステレオ2か国語(主:日本語吹き替え/副:英語)| 字幕放送有り]

NHK「アンという名の少女3」番組公式サイト
 2023年8月7日スタート 月 22:00-22:48 NHKBSプレミアム
 2021年11月28日-2022年3月6日 日 23:00-23:48
番組紹介ムービー|5分でわかる!シーズン3見どころ

【作品紹介】【「アンという名の少女」を2倍楽しむ】【「シーズン3」各話あらすじ】