ITパラリンピックにクイズダービーでお馴染み篠沢教授が参加!大会概要説明動画

2010年03月17日10時17分暮らしと文化
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3月22日(月・祝)に行われるITパラリンピックに篠沢秀夫(76)学習院大学名誉教授が出場する事になり、大会PR動画にも登場している。篠沢教授といえば、TBSのクイズ番組「クイズダービー」のレギュラー回答者として1977年から1988年まで出場し、そのユニークな回答で一躍人気者となった人物である。司会の大橋巨泉が「一人を除いてみんな同じ答え!」とコールする時は大抵篠沢教授以外の回答者が全員正解というパターンで、珍妙な回答の数々は番組の名物ともなっていた。
タレント性のある教授としての知名度が先行していたが、本業ではフランス文学の翻訳やフランス語の学習書籍の執筆なども多数行い、研究者としての業績も多く残している。学習院大学在学中は今上天皇の同級でもあり、俳優の児玉清を学生仏語劇の主役に抜擢するなどのエピソードもあり、興味深い逸話の多い人物だ。
そんな篠沢教授が2009年2月から筋萎縮性側索硬化症(ALS)という難病を発症し、闘病生活に入っている。週刊朝日の2010年1月15日号に告白手記を発表し、衝撃をもって注目された。篠沢教授は闘病生活を続けながらも手術やリハビリを行い、今回のITパラリンピックでは実際に会場にも足を運んで参加する事となっている。

ITパラリンピックとは、NECが進める難病患者のためのコミュニケーション支援の一環で、マウスやキーボードを使わなくても利用出来るパソコンやIT機器の宣伝や活用方法のPRを目的として開かれる大会である。様々な障害に応じて改良された「ワンキーマウス」や「視線入力」といったハイテク技術の他、言葉での会話が難しい人のための機器である「トーキングエイド」といった、福祉分野におけるIT技術の粋が一同に会する場所となる。
この大会に知名度の高い篠沢教授が特別参加する事によって、更に広く一般にも活動内容を紹介するきっかけとなった。福祉とITの関連をより多くの人が知る事で、障害者との新しいコミュニケーションツールの認知がより高まる事も狙いである。
動画では、筋肉の萎縮で体を動かす事が困難な状態の篠沢教授が、果敢にPCに向かってエッセイを執筆する様子が映し出されている。病の中でもなお執筆を続ける篠沢教授の姿は、不屈の精神を訴えるかのような一篇のドキュメンタリーでもある。
当日はインターネットでライブ中継を行う予定にもなっており、ITが福祉の支えになっている現状を発信する事になる。

篠沢教授が登場する「2010年 ITパラリンピック概要」の動画は、特設ページにて視聴出来る。

NEC難病コミュニケーション支援 ITパラリンピック