WOWOW「ポッサム~愛と運命を盗んだ男~」第7-8話あらすじ:燃え上がる復讐心~決死の脱出劇

2022年04月29日19時00分ドラマ
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ついにチョン・イルの正体が明らかに…ユリ(少女時代)は生きるために死ぬ?WOWOWプライムにて毎週金曜(午後7時から)2話連続で放送・オンデマンド配信する韓国時代劇「ポッサム~愛と運命を盗んだ男~」(全20話)、5月6日第7話~第8話のネタばれ(なし/あり)あらすじと見どころ、豆知識を紹介しよう。



「ポッサム‐運命を盗む」は17世紀、朝鮮王朝を舞台に、誘拐を装い寡婦を再婚させる風習“ポッサム”により、人違いでさらわれた王女とワケありの盗人との奇妙な出会いが歴史の歯車を大きく動かすロマンス時代劇。【「ポッサム‐運命を盗む」を2倍楽しむ】では4つの見どころやドラマの時代背景、ポッサムや寡婦について、メインキャストについて詳しく紹介しているので、視聴の参考にどうぞ。

■キャストメインキャスト紹介
バウ役:チョン・イル
ファイン翁主スギョン役:クォン・ユリ(少女時代)
イ・デヨプ役:シン・ヒョンス
朝鮮第15代国王・光海君役:キム・テウ
イ・イチョム役:イ・ジェヨン
ほか

■第7話「決死の脱出劇」あらすじ
屋敷でイチョムの顔を見たバウ。先王の妃の父だったバウの祖父、そしてバウの父を謀略により死に追いやった張本人こそイチョムだった。復讐の怒りに燃えるバウに対し、彼の事情を知る住職が説く。敵(かたき)を殺せばお前も死ぬ。ひとり残されたチャドルは無法者として生きるしかないと。敵の家門の嫁であるスギョンを坡州に残し天安(チョナン)へ向かうバウ。一方、王に免死鉄券を奏上し坡州に馬を走らせるデヨプ。その時、スギョンに危機が迫っていた。

▼以下、ネタバレあらすじ

スギョンにあえて厳しい言葉で別れを告げるバウ。突然のことに涙を流すスギョン。息子チャドルもスギョンと離れたくないと駄々をこねるが、バウは強引に坡州を離れる。
※【翁主慈駕(옹주자가=オンジュチャガ)】の“チャガ”とは、高麗の後半から王室で使われてきた呼称。“마마=ママ”が、王位継承と密接に関係する人物への正式な呼称に対して、“チャガ”は家族や親しい人たちが会話の中で使った。

イチョムの陰謀によって一家を滅亡させられた日のことを回想するバウは、世話になった和尚の寺に身を寄せる。母と妹が官奴にさせられ、一人生き残ったバウは、結婚して生まれたチャドルを孤児にできず復讐を断念していた。イチョムを見たことで再び復讐心が沸き上がり、仇の嫁のスギョンを見ることも辛かったのだ。和尚はスギョンを助けたバウの善意を誉めながらも、幼少期の記憶を鮮明に覚えているバウを憐み、復讐心を捨てなければチャドルもバウと同じ悲惨な人生を歩むことになると、復讐心を捨てるよう諭すが…。チュンベもバウの正体とスギョンが宿敵の嫁と知る。
※【イチョムの陰謀】として回想されるのが、1613年に実際に起きた「癸丑獄事(七庶獄事)」だ。推戴した王・光海君が王位に就いたことで巨大な権力を手にした大北派が対立する西人派に謀反の濡れ衣を着せて一掃した。

デヨプは「スギョンを生きて連れて帰る」という王との約束を果たすために坡州に向かうが、スギョンはこのままデヨプと会えば、彼にも迷惑がかかると、チョ尚宮と二人で坡州を発とうとする。そこに何者かが現れスギョンたちを拉致する。デヨプの到着と時を同じくして、イチョムの部下たちがスギョンを捜しにやってくる。だがスギョンの姿はなく、デヨプは必死に捜す。

祖母のいる天安(チョンアン)に向かうために渡し船に乗ったバウは、拉致されたスギョンとチョ尚宮を目撃。顔を背けて無視するが、心配になって尾行し、漢陽(ハニャン)に。ところが遭遇したデヨプに邪魔され見失ってしまう。事情を知ったデヨプはスギョン拉致がイチョムの仕業でないことをバウに教え、手分けしてスギョンを捜すことに。

その頃キム・ジャジョムは王に謁見し、スギョンの拉致成功を報告。イチョムは王とジャジョムが何か企んでいると警戒し、王の側近キム・ゲシ尚宮の悪事の証拠をつかむよう命じる。一方、スギョンを利用してイチョムの失脚を狙う王だが、“免死鉄券”がある以上、下手に動けばイチョムの罪をとがめることができなくなる。そこで、改葬の際に棺に遺体がないことが発覚し、その後生きたスギョンが姿を見せればイチョムも言い訳できない。さすがに大北派も彼を見捨てるはず。そして免死鉄券で唯一の例外“逆謀罪”としてイチョム失脚を目論んだのだ。
※【慎言牌(シノンペ)】は、暴君と言われた朝鮮王朝第10代王・燕山君(ヨンサングン)が、自身への諫言をさせないために官吏たちの首に下げさせた札。「王と妃」184話で紹介。

合流したバウとデヨプは、スギョン拉致がキム・ジャジョムが推奴師に命じた犯行で、それがイチョム失脚を狙う王命で、ジャジョムの屋敷に監禁されているはずという考えを共有する。そしてデヨプは、スギョンが自分の元婚約者で、今も愛していると宣言する。
※【推奴(チュノ)師】“推奴”とは、逃げた奴婢を捕まえて元の持ち主に返すこと。実際にそんな職業があったかどうかはドラマ「推奴~チュノ~の時代背景で解説している。

■見どころ
スギョンとの別れの言葉が厳しければ厳しいほど、復讐心と彼女に傾く想いに揺れるバウの葛藤が見て取れる。「オンマ(母さん)」と泣いて縋るチャドルを涙で見送るスギョンの涙も、我が子と引き離された実の母親のようで切ない。そして、この回でバウが、第14代王・宣祖の継室・仁穆大妃の父キム・ジェナムの孫だったことが明確になる。どんなにみすぼらしい格好をしても気品がだだ漏れするバウ役に、チョン・イルがキャスティングされたのも納得だ。
今回終盤、スギョンがチョ尚宮相手に、ポッサムされたときの恐怖心と共に、バウへの感謝の想いも口にするのでお聞き逃しなく。



ポッサム(c)2021 MBN. All Rights Reserved■第8話「決死の脱出劇」あらすじ
ジャジョムの屋敷に監禁されたスギョン。王に会わせるよう訴えるが、ジャジョムは別命あるまで屋敷にいてくれと答えるばかり。一方、デヨプは父イチョムに、免死鉄券を王に渡したことを伝え、スギョンの居場所も告げて彼女の救出を嘆願する。自分の存在が国王、大北派、西人派の政争の具になっていることに気づくスギョン。ジャジョムの屋敷に忍び込んだバウが尋ねる。「生きたいか?」。はいと答えたスギョンは、バウとともに屋敷を抜け出す。

▼以下、ネタバレあらすじ

帰宅したデヨプは、父イチョムから「家門を裏切った」と激怒される。デヨプは王にスギョンが生きていること、免死鉄券を渡したと打ち明け、スギョン拉致が、自分との約束を破った王が、キム・ジャジョムに命じたことで、スギョンはジャジョムの屋敷に匿われているはずと話し、自分が全て解決すると固い決意を口にする。一方ジャジョムと対面したスギョンは、父が自分を利用してイチョムとその家門を破滅させようとしていることを察し、権力争いへと発展させないためにも逃げる決心をする。

私兵を連れてジャジョムの屋敷に向かう支度をするイチョム。ところが王が大北の前首長・瑞寧府院君(鄭仁弘)を伴って訪ねてきたために、計画は中止。私兵を率いて騒ぎを起こす隙にスギョンを救出する計画だったが、デヨプが戻らないため、バウは単独で屋敷に侵入し、スギョンたちを発見。スギョンに「生きたいか?」と尋ね、うなずく彼女に「生きるために死んだふりをする必要がある」と伝え、スギョンはバウと共に屋敷を抜け出す。

ひと足遅れて私兵を引き連れたイチョムたちがジャジョムの屋敷に現れる。屋敷に不審な人物が侵入したとの通報があったと伝え、屋敷の中を捜索。スギョンがいたと思われる部屋には自害した状況が見て取れた。スギョンの死の真偽は別に、とりあえず屋敷からスギョンが発見されなかったことに安堵するジャジョム。一方、イチョムは、遺体が見つからない限りスギョンの死を認めないというデヨプの言葉を尊重し、スギョン捜索を部下たちに命じる。

チャドルの待つ漢陽の家に戻り、互いの傷を不器用に気遣うバウとスギョン。バウはスギョンが死んだことを決定づけるために遺書を書かせることを思いつく。そしてジャジョムと密会し、自分がスギョンを連れ出したおかげで命拾いをしたと恩を売り、自らの正体を「延興府院君(キム・ジェナム)の孫だ」と明かして手を組もうと持ち掛ける。続いてバウは、チョ尚宮を伴ってデヨプに会う。スギョンが死んだと涙ながらに報告するチョ尚宮の言葉に加え、遺書を受け取っても彼女の死を受け入れることができないデヨプ。

一方、ジャジョムは王にスギョンが死亡したことを伝え、バウから渡されたスギョンの遺書を差し出す。激怒する王は死んでお詫びするというジャジョムに死ねと迫る。いったんは怒りを収めるが、手の内を知るジャジョムがイチョムに寝返ることのないようキム尚宮に見張らせる。

家族の前ではスギョンの死を受け入れたそぶりを見せるデヨプだが、夜に漢陽のバウの家を探し出す。仕方なく、姿を見せるスギョン。かつて相思相愛だった2人。気に染まない婚礼が決まったとき、スギョンはデヨプに駆け落ちを迫ったが、彼はそれを実行できなかった。「義姉となっても消せなかった」と、今になってスギョンへの恋慕を告白するデヨプに、過去の因縁に執着するなというスギョン。それがバウのせいかと訪ねるデヨプに、「今後はバウを生きていく」と引導を渡すスギョン。だが、家に戻ったスギョンは、これ以上バウたちを巻き込みたくないと、バウが望んだとおり、別の人生を歩くと告げる。バウは慌てて前言を取り消し、スギョンを強く抱き締める。
※【休書(スセ)】朝鮮時代、両班たちの離婚は難しかったが、庶民間では意外に離婚も多かった。スギョンは小刀でチョゴリ(上着)のコルム(ヒモ)を斬ったが、実際には前裾(まえすそ)を切って、それを相手に離婚の意思として与え、相手がそれを受け取れば離婚成立となった。(韓国『マーケティング新聞』より。

■見どころ
叔母イ氏のデヨプへの愛がすごい。まるで母のようだが…。病と偽って何とか改葬を伸ばそうと企むイチョム宅を訪ねる王。“免死鉄券”の約束を匂わせて腹の探り合いをする光海君とイチョムの神経戦が面白い。矛先を自分に向けられたデヨプが、約束を固く実行することの例えで「移木の信」という逸話を口にした時の王の表情に注目。

スギョンはチョ尚宮と逃げる作戦を立てるが、このためにバウがどんな目に遭うのか?今回は久々にバウとスギョンの夫婦(?)喧嘩もみられる。チャドルを呆れさせる2人の痴話喧嘩は、深刻な展開の中、くすりと笑える癒し。ところで、バウたちは屋敷からどのように脱出するのか?チュンベのお手柄をお見逃しなく。

デヨプが涙で読んだスギョンの遺書にはなんと綴られていたのか?近年、光海君を名君として描かれることも多いが、本作では我が娘を利用したり、計画に失敗したジャジョムに死を強要するなど、光海君の狂気が随所で見受けられる。



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kandoratop【作品詳細】【「ポッサム‐運命を盗む」を2倍楽しむ】