「最愛の敵~王たる宿命~(原題:赤い丹心)」第9−10話ネタバレあらすじと見どころ、視聴率は?

2022年06月15日12時00分ドラマ
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イ・ジュン×カン・ハンナ×チャン・ヒョク主演の韓国ドラマ「最愛の敵~王たる宿命~」(全16話)の第9・10話のあらすじと見どころを紹介しよう。本作は「赤い丹心」というタイトルで韓国KBS(月・火曜夜9時30分)にて2022年5月2日(月)~6月21日放送(予定)、日本ではディズニープラス「スター」で独占配信している。

「最愛の敵~王たる宿命~」は、生き残るために愛する女性を排除しなくてはならない王のイ・テ(イ・ジュン)と、生き残るために皇太子妃にならなければならないユ・ジョン(カン・ハンナ)が、お互いの首に刀を突きつけながら繰り広げる政治ロマンスドラマだ。
【「最愛の敵」を2倍楽しむ】では、各話のネタバレあらすじや未公開映像、韓国での評判、イ・ジュン×カン・ハンナ×チャン・ヒョクのインタビューなどまとめて紹介している。
※タイトルの“丹心”とは“真心”という意味。以下、ネタバレあらすじ。



■キャスト
イ・テ役:イ・ジュン
ユ・ジョン役:カン・ハンナ
パク・ゲウォン役:チャン・ヒョク
チェ・ガヨン役:パク・ジヨン
チョ・ウォンピョ役:ホ・ソンテ
チョ・ヨニ役:チェ・リ
 ほか

■第9話
ヨニ(チェ・リ)ではなくユ・ジョンのもとを訪れ、花びらの舞う中口づけたイ・テ。しかし求められたユ・ジョンは、自分を助ければパク・ゲウォンと対抗する上で自分が弱点になると引き離す。そんな彼女を見たイ・テは必ず方法を探して助けると約束し、独りにするなと涙ぐむ。これを見たユ・ジョンも彼を受け入れ、二人は共に夜を明かす。

一方、初夜を台無しにされたヨニは悲しみに暮れ、知らせを聞いた父チョ・ウォンピョも険しい顔を浮かべる。

かつての政敵ユ・ハクスの幻を見たパク・ゲウォンはかつて、人々が飢えて人肉まで食べていた時代、暴君が朝鮮を治め、毎朝友のさらし首を見ながら王宮に通わなければならなかった頃の惨状を語り、自らの行動は国の為だったと語る一方で、命を投げ出して仲間を救おうとするユ・ジョンの姿から、彼女がいればイ・テは聖君になれるかも知れないと可能性を見出していた。

翌朝、まだ眠っているユ・ジョンを起こさないよう女官達に合図するイ・テ。そして王に内緒でユ・ジョンの計画に加担したチョン・ウィギュンを咎め、彼女と生きていくと宣言。また、「シウォル」に必ず別試(臨時の科挙試験)に受かるよう伝言を命じる。かつてユ・ジョンから受けた求婚に返事をするイ・テ。「必ず王妃になってくれ」と頼むイ・テに、まだ不安を拭い去る事が出来ないユ・ジョン。

裏切られたヨニはイ・テからの詫びの贈り物を乱暴に扱うが、ユ・ジョンは彩箱の絹の意味を説いてヨニをなだめる。これを聞いたヨニはかつて商人としてやって来たユ・ジョンを思い出すが、トングムは商人はとても醜くユ・ジョンとは似ても似つかないと誤魔化す。疑念が晴れないトングムは実家へ遣いを出す。

大妃は僧侶の言葉を思い出していた。王に世継ぎが生まれれば、大妃は剣を向けられる事になり、その剣がパク・ゲウォンだと告げた僧侶は大妃によって水も与えられず幽閉されていた。

イ・テはユ・ジョンを守りながらもパク・ゲウォンを排斥する方法を探り、手下のホ尚膳を処罰しようとするが、パク・ゲウォンはあっさりと彼を見捨て、ことごとくかわされてしまう。亡くなったイニョン王后を殺害した犯人として疑われていると明かして、ユ・ジョンの願い通り、竹林県の人々を解放して、ユ・ハクスの名誉を回復させる代わりに自らの汚名を晴らして欲しいと懇願するパク・ゲウォン。しかし、ユ・ジョンの手前、イニョン王后の毒殺は王后の自作自演だったとは言えないイ・テ。真実を知らないユ・ジョンはパク・ゲウォンの言動に戸惑う。パク・ゲウォンは彼女に当時の出来事の真犯人は誰だろうかと揺さぶりをかける。

ユ・ジョンに問い詰められたイ・テは、かつて母が自分を守る為に毒殺を偽装した事や、自分がユ・ジョンに恋をして世子嬪として招き入れた事で事件の引き金を引いた事を明かした。これを聞いたユ・ジョンは衝撃を受けて、真実を隠していたイ・テへの不信感をあらわにする。

その頃、乳母にユ・ジョンを見せ、彼女が商人だったと確信して怒り心頭のヨニはトングムを呼び寄せるが、これを見ていた父チョ・ウォンピョは、ユ・ジョンの素性を隠している張本人は王であり、下手に動くとイ・テとパク・ゲウォンが結託する可能性もあると言って止める。どうする事も出来ず涙するヨニに心を痛めるチョ・ウォンピョ。

大妃は兄が官位を上げる為に王に呼ばれたと聞いて、僧侶の予言が当たっていく事に不安を覚える。そこに現れたパク・ゲウォンは、大妃という重荷を背負わせた事を詫びていつか穏やかに暮らせる日が来ると告げる。内命婦の長にユ・ジョンを任命しようとするパク・ゲウォンに自分の地位が奪われると感じた大妃は複雑な表情を見せる。

書庫でイニョン王后に関する書物を探すユ・ジョンに直筆の文を渡すチェ尚宮。イニョン王后が情に厚い人物だと聞かされるユ・ジョン。その夜、ユ・ジョンの寝所を訪ねたイ・テだが、後ろめたさから戸を開ける事が出来ず、どうすべきか尋ねる。イニョン王后の人柄を知ったユ・ジョンは彼女の選択は理解できるが父の仕打ちに納得は出来ず、複雑な心境を打ち明ける。

かつて逢瀬を重ねていた頃のユ・ジョンとの会話を思い出したイ・テは農民を王宮に招き、これまで民の顔を見てこなかった事に気付かされ、共に農作業を楽しむ。遠くからそんな王の姿を眺めるユ・ジョン。

パク・ゲウォンを呼び出したユ・ジョンは、宮中の勢力全てが敵だと答える。そんな二人を弓を構えた男が密かに狙っていた。

■第9話見どころ
前回より約1%全国視聴率を落とし5.7%となった第9話だが、冒頭ではいきなり最大の見どころであるイ・テとユ・ジョンのキスシーンが登場する。花びらの舞う池のほとりでの二人のキスは美しいが、ユ・ジョンを求めるという事はパク・ゲウォンを排斥する最大の機会を捨てる事でもあった。これに対して、必ず方法を見つけるから死ぬなと涙ぐむイ・テ。これを聞いて涙ぐむユ・ジョンは、かつての悲劇で家族を失って絶望していた時に生きる希望を与えてくれた、昔のイ・テの姿を重ねていたのかも知れない。

翌朝のシーンでは、まだ寝ているユ・ジョンを起こさないように人差し指を立てて女官達に合図するシーンや、池のほとりでユ・ジョンを脅かすシーンでは、このドラマで恐らく初めて登場したイ・テのコミカルな表情を楽しめ、徐々にイ・テの表情に笑顔が増える様子が窺える。

また今回、生首が並び、血に濡れた道を歩く衝撃的なシーンと共にパク・ゲウォンがなぜここまで宮中の権力にこだわるのかが語られた。ここまでのあらすじからまとめると、暴君により国が荒廃していた頃から王宮に仕えていたパク・ゲウォンは、チョ・ウォンピョらと結託して政変を起こし、暴君を廃位に追いやった、という事だ。彼を動かす原動力は私利私欲ではなく、国への愛国心と、彼なりの正義感だという点を踏まえるとただの悪役ではなく、むしろもう一人の主人公と言えるのではないだろうか。

ここで気になるのはイ・テとチョン・ウィギュンの会話に出て来た「シウォル」だ。会話からチョン・ウィギュンの親戚のようだが、別試に受かって王宮に入るよう命じるくらいなので、イ・テにとっては何らかの切り札になる人物なのだろう。この先どのような役割を担っていくのか留意したい。

■第10話
真実を知って悩み抜いたユ・ジョンが出した結論は復讐ではなく、イ・テを支え聖君を生み出す事だった。資質の無い王が権力を握ると暴君になると警告するパク・ゲウォンだが、イ・テが聖君になる機会を奪っているのは功臣たちだという言葉に、王妃として推す決意をするパク・ゲウォン。

農民を招き入れた催事で初めて民について考えさせられたイ・テは、国を守る責任感を抱き始める。真実を隠しては聖君になれないと言うユ・ジョンに家族の無実を晴らすと約束、ユ・ジョンも待つと答える。こうして兵曹判書と交わした約束を破ってユ・ジョンを王妃としたイ・テ。これにヨニは激怒。兵曹判書チョ・ウォンピョ(ホ・ソンテ)も裏切られた事に不満を抱き、イ・テの隙を狙い始める。パク・ゲウォンは約束通り竹林県の人々を解放する。

同じ頃、大妃の叔父を地方の官僚に命じるイ・テ。大妃は頼れる親族が遠く離れる事を恐れてパク・ゲウォンに懇願するが聞き入れられず。いつか寺で聞かされた予言通りに進んでいく現況に不安を深めていく。

尚伝チョン・ウィギュンを呼び出したユ・ジョンは人知れずに祭祀(法事)を行える場所を探させる。これを聞いたイ・テは彼女の両親が処刑された時期が近づいている事に気づき、彼女と共に王宮から外出する計画を立てる。

大妃のもとを訪れたパク・ゲウォンの妻・貞敬夫人は、ユ・ジョンを絶対に孤独な王妃にしないと誓いを立てるが、それはどこか夫が慕う大妃に向けた挑発のようでもあった。大妃は怒りに震え、更にユ・ジョンの命令で自分の庭園の一部が開墾され、肥料の臭いに怒った大妃は遂にヒステリーを起こして女官の前で取り乱す。これを知ったヨニはユ・ジョンが偽者だと告げて大妃と手を組もうと画策する。彼女が利用しようとしているのはユ・ジョンと内通する女官トングムだった。

宮の外を歩くイ・テとユ・ジョン。7年前に両親の遺体を密かに引き取って墓を立てていた事を明かしたイ・テ。墓も立てられなかったと後悔し続けてきたユ・ジョンは涙ぐむ。護衛を外した隙にチョン・ウィギュンに案内されて両親の墓を訪れたユ・ジョンは深くお辞儀をして、愛おしそうに墓碑に触れる。

ユ・ジョンの正体を密告する手紙をイ・テに見せるというヨニの話を聞いてしまったトングム。しかしそれはヨニが仕組んだ罠だった。トングムは慌ててユ・ジョンのもとに向かうが、二人を刺客が襲う。その頃、大妃はパク・ゲウォンが捨てたホ尚膳を味方に取り込んでいた。

娘の無謀な行動を知った兵曹判書チョ・ウォンピョは思い悩んだ末に、敵であるパク・ゲウォンに事の次第を告げ、イ・テの耳にも入る。手紙を受け取ったユ・ジョンはトングムを連れて逃げ出すが、葬列を装った刺客が二人を襲う。異変に気づいたイ・テとパク・ゲウォンによって二人は無事だったものの、タイミングよく現れたパク・ゲウォンと、ヨニの女官トングムが一緒に居る事に状況が飲み込めないイ・テ。

娘を守りたいチョ・ウォンピョはヨニの関与を否定しようと画策。ヨニに罪を着せてユ・ジョンを消そうとする大妃が仕組んだ罠だと気づいたパク・ゲウォンは、イ・テがその事実に気づく前に大妃を王宮から逃がそうとする。しかし、国の為にユ・ジョンが必要だというパク・ゲウォンの言葉に「あの時のように捨てるつもりか」と尋ねた大妃はパク・ゲウォンが用意した籠に火をつけ、宮中に残る決意を示す。

■第10話見どころ
全国視聴率6.3%と前回よりわずかに視聴率を上げた第10話では、これまでに描かれてきた勢力図が大きく変動した。事の発端はユ・ジョンが王妃として内定した事だ。パク・ゲウォンに対抗する為に娘を王妃候補に差し出したチョ・ウォンピョは不信感を募らせ、イ・テに心を弄ばれたヨニは大妃を利用してユ・ジョンを始末しようと動き出す。そして、大妃もまた僧侶の予言がことごとく当たっていく事に不安を覚え、慕い続けてきたパク・ゲウォンを疑い始める。

ユ・ジョンが命を狙われ、イ・テがそれを救うシーンでは息を呑む展開が続き、娘の関与をもみ消したいチョ・ウォンピョが大妃に罪を着せようとするなど、単純な正義と悪ではなく、それぞれの愛憎や誰かを守りたい気持ちが複雑に絡み合っているのがこのドラマの面白いところだ。

パク・ゲウォンは、ユ・ジョンを通じてイ・テを聖君にできるのではないかと感じ始め、これまで描かれてきたような悪役感は控えめになり、心の中で慕い続ける大妃への「丹心(真心)」が感じ取れる。これに変わるように暴走を始めたのが大妃だ。これまではパク・ゲウォンの言いなりのような印象だったが、僧侶の予言を聞いて以来、ユ・ジョンを恨み、慕い続けてきたパク・ゲウォンにも「利用されて捨てられるのではないか」と猜疑心を抱き始めた彼女。大妃を心配するパク・ゲウォンとの間で気持ちのすれ違いが生じ、用意された籠に火を付けてパク・ゲウォンを冷たく睨む最後のシーンでは、彼女の狂気に満ちた表情が何とも言えないラスボス感を醸し出している。

このまま大妃が物語の黒幕になり、パク・ゲウォンとの悲恋が強調して描かれる可能性もあるが、気になるのは大妃を予言で豹変させた僧侶だ。単に大妃の変貌に理由を与える為の役だった可能性もあるが、僧侶を通じて大妃の心を操ろうとする別の黒幕がいる可能性もありそうだ。回を増す毎にどんどん先が読めなくなる本作。ストーリーはやや難解だが引き込まれるファンが多そうなドラマだ。

■スタッフ
監督:ユ・ヨンウン「契約友情」「ただひとつの愛」
脚本:パク・ピルジュ「一緒に暮らしませんか?」「青い鳥の輪舞〈ロンド〉」

■ディズニープラスとは:
Disney+ (ディズニープラス)は、ディズニーがグローバルで展開する定額制公式動画配信サービス。ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナル ジオグラフィックの名作・話題作に加え、スターブランドとして大人が楽しめるドラマや映画も。ここでしか見られないオリジナル作品も見放題。

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