韓国ドラマ「緑豆の花」第22話あらすじと見どころ:国が亡びるときは必ず内から滅びる!

2022年08月15日21時00分ドラマ
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東匪掃討命令が出る中、生き残ったイガンは…チョ・ジョンソク×ユン・シユン主演の本格時代劇「緑豆の花」(全24話版)の第22話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識など紹介する。日本版予告動画はYoutubeにて視聴できる。

「緑豆の花」は1894年、世界の歴史をも揺るがした東学農民革命(甲午農民戦争)の歴史の中で農民軍と討伐隊に分かれて戦わなければならなかった異母兄弟の波乱万丈なヒューマンストーリー。【「緑豆の花」を2倍楽しむ】では時代背景や各話のネタバレあらすじと見どころ、豆知識などまとめて紹介していく。
※ここで紹介する内容は、あくまでもドラマを楽しむためものです。皆さんが知る歴史認識と異なる部分もあることをご理解の上お読みください。



■キャスト抑えておくべき13人と相関図
ペク・イガン役:チョ・ジョンソク
ペク・イヒョン役:ユン・シユン
ソン・ジャイン役:ハン・イェリ
チョン・ボンジュン役:チェ・ムソン
ペク・カ(マンドゥク)役:パク・ヒョックォン
ファン進士(ソクジュ):チェ・ウォニョン)
ファン・ミョンシム役:パク・ギュヨン
ボドゥリ役:ノ・ヘンハ

■第22話:東匪掃討と非情な裏切り ※豆知識
東学軍惨敗の知らせを受けた国王、高宗は首謀者だけを厳罰に処し、良民たちは生活に戻すようにと伝える。しかし話を聞いていた日本公使の井上馨は全員死刑にすべきだと主張する。

逃げ惑う東学軍を追う朝日連合軍は容赦なしに撃ち殺していく。ソン・ヒオク接主たちは民保軍に殺害され、負傷しながらも逃げ延びたイガンだが、死体の山を見て愕然とする。その中には幼い子供もいた。
※民保軍:両班たちによる軍隊。ファン進士の呼びかけで東匪と戦うはずだったが、国王が民をなだめる『曉諭文』を出したことで寝返った。

古阜の執綱所では危険を察したユウォルがみんなを逃がす。チェ氏はユウォルも逃げるように促すが、ペク・カがユウォルを殴打し民保軍に引き渡してしまう。チェ氏は非情な夫ペク・カに罵声を浴びせる、その時、パク郡守とミョンシムを捕らえた民保軍が執綱所にまで押しかけてきたことで、ユウォルを連行したのが偽物だと分かる。

全州旅閣では、チェ行首の葬儀が行われ、墓前のジャインはどんな時も守ってくれた故チェ・ドッキを好物のトックリイチゴ酒で見送る。そんなジャインを武田とイヒョンが訪ね、討伐隊用の軍糧米と引き換えに大きな利権を渡すという商談を持ち掛ける。武田が帰った後、ジャインはイガンの安否を尋ねるが、イヒョンはそっけない態度。牛禁峙(ウグムティ)を見ても良心の呵責はないのかと、重ねて問うジャインに、まったくないと答えるイヒョン。

吐血しながらも武田が持ち込んだ商談を喜ぶボンギル。そんな父にジャインは、朝鮮人の血で儲けた金で棺を満たしてやるから、まだ死ぬなと嫌みで責めることしかできない。

ユウォルを助けたのはゴロツキたち。どこに連れていかれるのかもわからないまま山中に逃げ込み、岩下に隠れるがホンガに見つかってしまう。ユウォルの顔を見たホンガは、親切にしてくれた恩返しにそのまま見過ごそうとするが、勘違いしたゴロツキがホンガを殺害する。死体になったホンガを見たイヒョンは、「私が死にたくなった時に誰に頼めばいいのか」と呟く。

古阜では、ユウォルを逃がしたという罪でペク・カが民保軍が暴行される。そこに天佑侠を引き連れた鬼ことイヒョンがやってくる。イヒョンは父ペク・カを暴行した両班をためらいもなく銃殺し、部下たちに残りの両班たちの皆殺しを命じる。

パク郡守連行のために官衙(役場)へ出向いたイヒョンは、郡守と共に捕縛されているミョンシムに驚く。朝鮮軍国機務処の命令として、『パク郡守の罷免と漢陽への押送』を言い渡した後、なぜここにミョンシムがいるのかと訊ねる。郡守の代わりに、なぜそんな姿でここにやってきたのかと、ミョンシムが問う。日本公使館を手伝っていると答えるイヒョン。両班たちが勒婚を口実にミョンシムに危害を加えようとしたこと、ファン進士が参戦の際にミョンシムを執綱所に預けさせた経緯を話したパク郡守は、日本兵に護送される。

イヒョンを迎えたペク家では家族そろって食事。日本の手先になったことを喜ぶ父ペク・カ。母チェ氏はナム・ソバンの安否を訊ね、牛禁峙で死んだと事もなげに話すイヒョンに驚く。東学軍の抵抗で日本軍の銃弾が底をつきそうになったこと、結局2万人の義兵が死んだが、日本兵の犠牲者はいなかったと教える。”イガン”も死んだのかと名前で聞く姉イファに、「はい」と答える。

その頃、ソン・ファジュン接主の足取りをたどるイガンは、イ・ギュテの隊に見つかってしまう。ギュテはイガンの顔をじっと見つめて、東匪でないと見逃してくれる。

その夜、息子イヒョン相手に酒を呑むペク・カは、執綱所を放り出して日本の手先となって戻ってきたことを大いに歓迎し、いつか丞相(首相)の父にしてくれと、一度は消えた夢を見る。宰相どころか、本当に国を奪われた後、売国奴呼ばわりされたらどうすると言うイヒョンに、「朝鮮という国はとうに滅んでいる。賢い奴が他国の味方になった時点で滅んでいる」と教え、国などどうでもいい、余計なことを考えず今のまま生きろと激励する。

イガンが捜していたソン接主は囚われの身となっていた。ボドゥリとヘスンとは再会を果たすことできるが、チョン・ボンジュンたちの足取りはつかめない。

「淳昌伝統コチュジャン民俗村」「淳昌伝統コチュジャン民俗村」 画像:konestより元別動隊のキム接長は全羅道の淳昌にいた。思いがけず遭遇したチェ・ギョンソンに、また脱営したのかと問われ、偵察しているとごまかす。一緒にいたチョン・ボンジュンと共に隠れ家に案内し、キム・ゲナムは清州で惨敗したが、南原で挙兵するつもりだと報告する。
※淳昌(スンチャン):全羅北道の南部にある郡で、南部を全羅南道と接している。韓国で名立たるコチュジャン(唐辛子味噌)の産地で「淳昌伝統コチュジャン民俗村」がある。

キム・ゲナムは友人である泰仁の接主キム・ビョンチャンに匿われていた。役場に自首を勧める友に、南原でチョン・ボンジュンを待って再起するから安心しろと話す。だが友の態度から裏切りに勘づいたゲナムは、大勢の掃討隊と果敢に戦うが、殺害されてしまう。

市中にはチョン・ボンジュンの所在を知らせた者には過去の罪を許し、褒美を与えるといお達しが出る。その頃、チョン・ボンジュンは牛禁峙でのイガンの演説(21話)で自分たちは間違っていなかった。彼のような人間がいれば我々はいつか勝つとギョンソンと決意を新たにしていた。だが、そこに掃討隊がやってきて暴行されたうえ捕縛される。

チョン・ボンジュン逮捕の知らせはイガンたちにも届く。確かめに行こうとするイガンをボドゥリが止め。密告者がキム・ギョンソン(キム・ガ接長)だと教える。

チョン・ボンジュン護送に立ち会うためイヒョンが全羅道朝日連合軍の臨時軍営にやって来る。そこで捕虜となったファン進士と再会を果たす。2人きりになったイヒョンは、ファン進士が東匪と共に戦っていたことに驚いたと話す。ファン進士はイヒョンに会えたら謝るつもりだったが、今の姿をみて謝罪の気持ちが消えたと言い、まさにお前は鬼だと吐き捨てる。イヒョンは、「そうさせたのはお前だ!」とかつての師であり憎き敵に謝罪を求める。
緑豆の花©SBSファン進士は両班である前に朝鮮人だと言い、売国奴の声を聞くことすら恥だから早く殺せと目をつぶる。私が朝鮮をどう興すかしかり見届けろというイヒョンに、お前にはまだこの地が朝鮮に見えるかと睨みつける。イヒョンは、両班が滅ぼした国、生まれ変わろうともがく国、それが今の朝鮮だと叫ぶが、「国が亡びるときは必ず内から滅びる。確かに両班が朝鮮を滅ぼした。そして日本人に魂を売った輩が滅ぼした。お前と私が、亡国の元凶だ。お前への謝罪はあの世でする」と言うファン進士の頭を、イヒョンは撃ち抜く。

全州旅閣。物音を聞いたジャインが父の部屋に入ると、気絶させられた父の傍にイガンがいた。「ジャインは悪くないし、辛いのもわかる」と言いながらも、近づこうとするジャインを止める。そしてボンギルの命の代わりに、挙兵の為の軍資金をくれという。もう終わったというジャインに、これが始まりだと告げるイガン。ジャインは、ユウォルの為にも諦めてといって、離れに行くよう勧める。ゴロツキたちにユウォルを救出させたのはジャインだった。離れでイガンとユウォルは涙の再会を果たす。

全羅道朝日連合軍の臨時軍営。イヒョンは獄中のチョン・ボンジュンに、朝鮮や日本はもちろん、列強国に関心を持たれている人物だから品位を保たなくてはと、着替えの用意と医師の手配、漢陽で裁判を受けることを伝える。チョン・ボンジュンからも「イガンの安否」を尋ねられたイヒョンは、生きていたら必ず自分の目の前に現れるだろうと、答える。その頃、イガンもまた母に、必ず自分でイヒョンを手に掛けると、辛い決心を語る。



■見どころ
第22話は、惨敗の後の東学軍たちの様子が描かれた。都接長ソン・ボンギルの裏切りから始まった“革命”は仲間たちの裏切りで主導者たちが殺害、逮捕された。奇しくもペク・カとファン進士は表現は違うが、「国が亡びるときは必ず内から滅びる」という言葉で朝鮮の亡国を語ったのが印象的だった。頭脳明晰のイヒョンがなぜこれに気づけなかったのか?それは本人も語った師ファン・ソクジュの卑劣な裏切りのせいだろう。イヒョンがファン進士を撃ち殺した後、イヒョンの側だけがモノクロになっているのが、色=夢を失ったイヒョンの人生を描いているようで辛い。

やりきれない展開の中、チョン・ボンジュンとチェ・ギョンソンとの“イガン談議”のほのぼのとさせられる。生真面目すぎるギョンションをからかっても面白くないと、2人でイガンを懐かしがる。かつて“あれ”だったイガンが、革命の将であるチョン・ボンジュンに「奴が我々の証拠」とまで言わしめたのだから、すごい成長だ。さあ、あと2話!イガンはチョン・ボンジュンが20話で教えてくれた「愛を生み出す戦い=革命」をもう一度決行することができるのか?

SBS「녹두꽃」番組サイト
 2019年4月26日~7月13日(全24話(48部作×30分))
公式サイト
 DVD-BOX1~3 発売中
予告編

kandoratop【作品詳細】【「緑豆の花」を2倍楽しむ】