韓国ドラマ「シュルプ」第10話:世子選びが最終審査に突入し宮中のパワーバランスが大変動!

2022年11月14日23時50分ドラマ
Netflixシリーズ『シュルプ』独占配信中
画像出典:tvN番組サイトより

キム・ヘス主演で、朝鮮時代の教育ママの奮闘を描いたコメディ時代劇、Netflixで独占配信の「シュルプ」(全16話)。前回は、王子達が世子の座を賭けて難題に苦戦する裏で、王宮内の勢力図が少しずつ変化していく様子が描かれた。気になる第10話のあらすじ(ネタバレ)と見どころを確認してみよう。
※視聴率は12.3%(ニールセンコリア、全国調べ)

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「シュルプ」は、トラブルメーカーの息子たちと、王座を狙うライバルの策略…さまざまな問題に振り回されながら、未来の朝鮮王を育て上げるために日々奮闘する王妃の姿を描く。【「シュルプ」を2倍楽しむ】で各話のネタバレあらすじ(ネタバレ)と見どころ、キャストなどまとめている。



■第10話あらすじと豆知識
ファン貴人(オク・チャヨン)を呼び出してクォン医官(キム・ジェボム)の居場所を突き止めようとするファリョン(キム・ヘス)。その頃、捕らわれたハムドク(テ・ウォンソク)と接触していたクォン医官は、謀反の計画が知られたと不安がるが、ハムドクはこれを機に王宮へ潜り込もうとウィソン君(カン・チャニ)と共に王宮へ向かう事に。ハムドクが逆賊だと警告するケソン大君だが、ウィソン君は聞く耳を持たず、ケソン大君はウィソン君より早く王宮に戻り警告しようと馬を走らせる。

一方、ムアン大君(ユン・サンヒョン)が競争もそっちのけで漢城にいると知ったファリョンは怒り心頭するが、本気でチョウォル(チョン・ヘウォン)を愛しているという息子と、チョウォルの言葉に考えさせられる。彼女が暮らす恵月閣はファリョンが創設した、女性と子供を守る施設だった。過去を振り返るファリョン。チョウォルは20年前に出産を控えていたファリョンの友が産んだ子だったのだ。

その頃、満月島でパク・ギョンウの説得に苦戦していたソンナム大君(ムン・サンミン)とポゴム君(キム・ミンギ)はソンナム大君を追ってきたチョンハ(オ・ウィジュ)の協力でギョンウが島民から不当にお金を巻き上げている事実を突き止めるが島民の生活基盤を固める為にお金を使っていたと見抜き、ギョンウも王命に従う事に同意する。王(チェ・ウォニョン)の友だったギョンウは密かに王から頼まれ、王子達を試していたのだった。道中でチョンハの直球の告白を受けたソンナム大君は徐々に彼女を意識し始める。

都では、大妃(キム・ヘスク)に利用されたテ昭容(キム・ガウン)によりソンナム大君が王の実子ではないという誹謗書が街に張り出され、それは王やファリョンの目にも止まる。妊娠時期が先王の喪中と重なり、不吉な王子として大妃にソンナム大君を取り上げられた過去を思い出したファリョン。

ウィソン君がハムドクの説得に成功したという知らせに喜ぶ領議政(キム・ウィソン)だが、ウィソン君が計画の為に人を殺したと知り衝撃を受ける。ファン貴人は自殺に見せかけてケソン大君を殺すよう命じ、彼が隠していたセクシャリティーについて王に打ち明けようとする。コ貴人(ウ・ジョンウォン)を伴い、王にケソン大君の秘密が描かれた絵を見せようとするが、そこにファリョンが現れる。ファリョンを陥れる一歩手前と自信を見せるファン貴人だったが、コ貴人が見せたのは全く関係のない動物が描かれた絵だった。

ファン貴人にファリョンを陥れるよう頼み、絵を見せたものの、シムソ君の一件で改心したコ貴人は、事前にその事実をファリョンに打ち明け、ケソン大君の危険を警告していた。お陰で殺されかけたケソン大君も無事に救出され、ファン貴人は大君を侮辱した罰を受けるだけでなく王の怒りを買う結果に。

それぞれ新たな官僚候補を連れて王宮に戻る王子達。ウィソン君は王の前でハムドクが逆賊だと明かし手柄を立てようとするが、王は逆賊を王の前に連れてきた事を咎める。ハムドクが逆賊として捕らえられた事でクォン医官達も陰で動き始めた。

ウィソン君、ポゴム君、そしてソンナム大君3人の合格が発表され、沸き立つ側室達を集めたファリョンは、ファン貴人への罰として彼女の品階を側室の中で最も高い「貴人」から最下位の「淑媛」へと格下げすると宣言。これまで目下の存在だったテ昭容にまで見下されプライドを傷つけられたファン貴人は取り乱し、ファリョンへの恨みを募らせる。
※側室は全部で8つの品階に分けられ、上から嬪(ピン)、貴人(クィイン)、昭儀(ソウィ)、淑儀(スグィ)、昭容(ソヨン)、淑容(スギョン)、昭媛(ソウォン)、淑媛(スグォン)詳しくは【朝鮮王朝豆知識】「◆宮女の身分(内命婦)」で。

ナム尚宮(イ・ジョンウン)を呼び出したファリョンは、ケソン大君のそばに置かれていた遺書が彼女の筆跡だったと責めるが、これはファリョンが大妃の戦法を真似た偽装工作だった。ウィソン大君狙撃の罪を領議政に着せた大妃のやり方で、領議政の罪を大妃になすりつける事で大妃に揺さぶりをかけ始める。

また、世子選びの最終審査を成均館の儒生達に委ねるという異例の方法に大臣達が動揺する中、儒生が王宮に集まり、いよいよ世子選びの最終審査が始まった…。
※成均館(ソンギュングァン)と儒生(ユセン):朝鮮時代の最高学府である成均館で儒教を学ぶ者を儒生と呼んだ。国政についても関心が深く、時に王宮で嘆願をする様子が描かれる。

■見どころ
ソンナム大君に続きケソン大君のピンチが描かれた今回のエピソードでは、長く敵対し、今回のケソン大君襲撃の火種を作ったコ貴人がファリョンの味方になった事で、ファン貴人に大打撃を与えるという痛快な展開となった。

また、ムアン大君とチョウォルの逢瀬を通じて、少しだけ明らかになったファリョンの過去にも注目したい。産まれてくる我が子にチョウォルと名付けた女性はファリョンと親しい仲だったと窺え、作中でもチョウォルが恵月閣(女性や子供を保護する施設)創設のきっかけになったとある事から、チョウォルとその母親がファリョンの過去に関連している可能性が高い。

更にソンナム大君がファリョンから引き離されたのは先王の喪中に命を宿した「不吉な子供」だからだという理由も明かされた。王妃や側室のみならず宮中で働く女官までも、王以外の男と関係を持つ事は死罪とされた背景から、ソンナム大君が王の実子ではないという噂は単なる噂だと考えられるものの、ファリョンの過去やソンナム大君の幼少期にはまだ明かされていないエピソードがありそうだ。そしてソンナム大君と、彼の素性を知らないチョンハのラブラインもどうなるのか気になるところ。

これまで大妃とファリョン、そして領議政の三つ巴で描かれてきた王宮での戦いは、ソンナム大君を世子にしなければならないファリョンと、何としてもソンナム大君を世子にさせたくない大妃、そして今回大きな屈辱を受けファリョンへの憎悪を膨らませたファン貴人の三つ巴の戦いになり、次週以降ますます熾烈を極めそうだ。

子供の将来や社会的ステータスを巡ったママ同士のドロドロとした競争といった現代のトピックを朝鮮時代に移植し、王位を賭けた教育奮闘記を描いたユニークなtvN土日ドラマ「シュルプ」はNetflixで独占配信中だ。

■スタッフ
演出:キム・ヒョンシク
脚本家 :パク・バラ
原題:슈룹(シュルプ)

■キャスト
イム・ファリョン役:キム・ヘス
大妃役:キム・ヘスク
朝鮮王イ・ホ役:チェ・ウォニョン
ソンナム大君役:ムン・サンミン
世子役:ペ・イニョク
ムアン大君役:ユン・サンヒョン
ケソン大君役:ユ・ソンホ
イリョン大君役:パク・ハジュン
ファン貴人役:オク・チャヨン
コ貴人役:ウ・ジョンウォン
テ昭容役:キム・ガウン

ほか

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