野口監督“チームさくら組のプレイでCGは⼀切使っていない!” 『それいけ!ゲートボールさくら組』完成披露上映会レポート

2023年04月18日22時39分映画

令和の時代に誕生する、シニアが奮闘するエンタメムービー『それいけ!ゲートボールさくら組』(5月12日(金))の歓声披露上映会が4月18日(火)に行われ、主演の藤竜也はじめ、石倉三郎、大門正明、森次晃嗣、小倉一郎、田中美里、山口果林、野口孝則監督が登壇した。オフィシャルレポートが到着した。映画予告動画はYouTubeにて公開中だ。



『それいけ!ゲートボール・さくら組』は、青春時代の友である元ラグビー部マネージャー・サクラが経営するデイサービス“桜ハウス”の倒産危機を知り、今自分達ができることで手助けしようと奮起し、かつての仲間達を集結させて、どういう訳か「チームさくら組」を結成しゲートボール大会に出場して優勝を目指すという、愛と正義の“ゲートボール”スポコン人情コメディ。

《映画『それいけ︕ゲートボールさくら組』完成披露上映会 概要》
◆⽇時︓4⽉ 18⽇ (⽕) 17:30〜18:00
◆場所︓新宿ピカデリー スクリーン6(新宿区新宿 3 丁⽬ 15-15)
◆登壇者︓藤竜也石倉三郎、大門正明、森次晃嗣、小倉一郎、田中美里、山口果林、野口孝則監督

映画上映前、⼤勢の観客で埋まった会場内に、百戦錬磨の超ベテラン俳優陣が勢揃いした姿は圧巻︕ そんなつわものの俳優陣を代表した藤が「この作品はコロナの渦中で撮影したものですが、コロナを吹き⾶ばすくらいのテンションでもって、わたしども全員で演技をしております。楽しい映画となっておりますので、どうぞお楽しみください」とあいさつ。さらに森次が「この年で⼀⽣懸命頑張ったので、⼤変⾯⽩く仕上がっています。ぜひお楽しみください︕」と切り出すと、「実はこの映画、初共演の⼈が多くて。⽯倉ちゃんも⼤⾨ちゃんも初共演、藤⻯也さんも初共演でしたが、とっても楽しく現場をやらせていただきました」と述懐。さらに⼩倉が「今までいろんな俳優さんと共演してきましたけど、こんなにじいさんばかりと共演したのは初めて……って、⾃分がじいさんだということを忘れていますが」と笑いながら語ると、「いろんな世代の⽅に楽しんでいただける、楽しい映画になったと思います。ごゆっくりお楽みください」と観客に呼びかけた。

そしてそんな個性豊かなメンバーのあいさつを聞いていた野⽥監督は、「皆さん、僕が⼦どもの頃からスクリーンやブラウン管の中で観てきた⼈たちばかり。⼼地よい緊張感が続く中でも、毎⽇が楽しい感じで。すごくいい現場に恵まれたと思います」と晴れやかな顔を⾒せた。

実際にゲートボールを体験してみて、「わたしはゲートボールをなめてましたね。わたしと同じくらいの年齢の⼈がやるからたいしたことないかと思ったら、本当に⼤変でした」と振り返った藤は、「最初のゲートに通さないとゲームがスタートしない。わたしはめったにNG を出す俳優じゃないんですが、今回は NG を出しましたね」と苦笑い。藤⻯也といえば、徹底した準備やリサーチをもとに役作りをする俳優として定評があるが、この作品でもそのスタイルで進めようと思い、野⽥監督に「どこかのゲートボールのクラブに講義をお願いして。練習したいんですけど」と打診したところ、野⽥監督からは「いや、そんな必要はありません、CG で球はどこにでも⾏くようにしますから」という返事だったという。そこで藤が「『ああ、そうですか。じゃいいんですね』と⾔ったら……本当にねぇ」と釈然としない様⼦で抗議すると、⽯倉も「本当に⼤変でしたよ」と苦笑い。

だがそんなキャスト陣の圧⼒に耐えきれなくなった野⽥監督はあわてた様⼦で「皆さん、お年を召されると⾃分に都合のいいことだけが記憶に残るようで。もちろん本当にやっていただきますと。ただ撮影時間にも限りがありますから。“最悪の場合は”CG でやりましょうと⾔ったんです」と真相を語ると、登壇者たちを含めて会場内は⼤笑い。だがそんなチームさくら組のプレイについては、「その最悪の場合というのはほとんどなかったですね。本編はガチですよ。チームさくら組のプレイでは CG は⼀切使っておりません」と誇らしげに語る野⽥監督。⽯倉も「これは本当にちょっとしたもんですね。でもわたしも本当になめてましたから。こんなにすごいとは思ってなかったですね」としみじみ付け加えた。

⼀⽅、⼭⼝は本作ヒロインとしてチームさくら組を⽀える元ラグビー部マネジャー・サクラを演じ、⽥中がその娘の春⼦を演じている。その共演について⼭⼝が「ともに NHK 朝の連続テレビ⼩説の主役出⾝という共通点があるんです。親⼦ほど年代は違うんですが、⽼いては⼦に従えで、(⼭⼝が朝ドラで演じた「繭⼦ひとり」の主⼈公)“繭⼦”としては、しっかりものの(⽥中が朝ドラ「あぐり」で演じた主⼈公)“あぐりさん”に頼り切ってしまいました」と語ると、⽥中も「⼭⼝さん演じるサクラが、娘役のわたしから⾒てもとてもチャーミングなんです。こんなすてきな歳の重ね⽅をしたいなというようなサクラになっていると思います」と返した。そして本編では、森次の代表作である「ウルトラセブン」にオマージュを捧げたシーンも登場する。野⽥監督が「森次さんのために⾚い⽼眼鏡をご準備させていただきました。脚本のト書きには、“⽂字が⾒えづらいのか、気合とともに、真っ⾚な⽼眼鏡をかける”と書いていて。そこでやってもらいましたね。きっとモロボシ・ダンが今でも地球にいて、この年齢になっていたら、こういったウルトラアイのかけかたをするんじゃないかなと思って。スタッフ⼀同、感涙にむせび泣いてました」と切々とその思いを語ると会場から拍⼿が。それを受けた森次も「なんか監督が望んでいるなと思ったので。コメディーだから、これくらいなら皆さん、⾯⽩おかしく想像してくれるのかなと思ってやりましたね」と貴重なシーンの撮影を振り返った。

そして歳を重ねてぷっくらとしたおなかが印象的な森⻑を演じた⼤⾨も「いつもならやせなきゃと思うんですけど、この作品をやっている時は、何の⼼配もなく飲み⾷いしていましたね。今よりも 5 キロくらい太っているかもしれない。今はまたやせなきゃと思っていますけどね」と笑うと、野⽥監督も「あれは演出です。太ってください、⾷べてくださいとリクエストしまして。⾒事にやってくださって、⼤⾨アプローチというやつですね」と満⾜げにしていた。

そして最後のメッセージを求められた野⽥監督は「この映画のテーマに掲げさせていただいたのは、『⼈⽣には、遅すぎることなんてひとつもない︕』ということ。出ている⽅がまあまあお年を召された⽅が多いので、⾼齢者向けのメッセージだと捉えられる⽅もいらっしゃると思いますが、わたしとしては全年齢層に向けたメッセージだと思っています」と語ると、藤も「⼤いに笑っていただいて。元気をもらうような映画になっていると思います。もしご覧になって⾯⽩いということになりましたら、ぜひお知り合いの⽅に宣伝をお願いします」と観客に呼びかけた。

【作品概要】
藤竜也
石倉三郎 大門正明 森次晃嗣 小倉一郎
田中美里 本田望結 木村理恵 / 赤木悠真 川俣しのぶ 中村綾 直江喜一
特別出演:毒蝮三太夫 友情出演:三遊亭円楽 / 山口果林
監督・脚本・編集:野田孝則
配給:東京テアトル
コピーライト:©2023「それいけ!ゲートボールさくら組」製作委員会
公開日:5月12日(金)全国ロードショー

Youtube予告動画