★「歴史ドラマ」を楽しむ-韓国三大悪女まとめ!

特集 韓ドラここが知りたい 三大悪女
2月から5ヶ月続いた「韓国三大悪女」はお楽しみいただけましたか?今回は、シリーズのまとめとして各シリーズでは紹介しきれなかったエピソードなどを紹介しよう。

まず、「チャン・ヒビン編」②からの問題「ドラマで粛宗の忠実な部下パク・ドゥキョンを演じた俳優の名前は?」の答えから!彼の名前は…チェ・ウンギョ!韓国の国立劇団から1987年にデビューした舞台俳優で、ドラマでは他にも、太祖王建(クムテ)、海神(チョン・ドゥマン)、朱蒙(フッチ大将軍)、風の国(ヨンビ)など歴史大作に多数出演している。激しい韓国俳優の中では、少々異彩を放った寡黙な隠れ仕事人的な役柄を多く演じ、どことなく日本の武士にも通じる雰囲気を醸し出している名優だ。今回も出番こそ少なかったが存在感ある演技を魅せてくれた。「張禧嬪」の後半主役級の活躍をしたソン・イルグクも彼との共演が多い。

さて、このソン・イルグクだが、宿敵ヒビンの右腕として活躍したクォン尚宮と実の母子だということをご存知だろうか?キム・ウルドンという女優で「我が子よりもヨン様が好みのタイプ!」と公言するなんとも太っ腹?な母親だ。彼女は国会議員を父に持ち、自身も国会議員を経験している。

また、「張禧嬪」50話以降、民の生活が貧困を極めたとき、官僚が「盗賊チャン・ギルサン(張吉山)が現れました」と報告する場面が何度か出てくるが、このチャンは単なる盗賊とは違い、裕福な者から盗んだ金品を民衆に分け与えた義賊として民から愛されていた。つまり、日本で言うところの鼠小僧のような人物だったのだろう。鼠小僧は江戸時代(18世紀後半)に実在したといわれているが、ギルサンはそれより1世紀ほど前の17世紀、17代孝宗(1649-59年)の時代に出没したといわれている。2004年には「張吉山」(SBS)というタイトルでドラマ化もされている。ちなみに、「女人天下」のナンジョンの初恋の人もギルサン(吉祥)というが、韓国語では違う発音になり、もちろん別人だ。それにしても、韓ドラの登場人物の名前は本当に紛らわしい。

ところで、韓国では「チャングム2(仮題)」が話題になっているようだ。イ・ヨンエは出演しないようだが、ドラマの舞台は粛宗の時代で、主人公は後半チュンテクとともに活躍したスクビン妃(淑嬪)になりそうだ。そうなると、当然ヒビンやインヒョン王妃も登場することになるのでまたひとつ楽しみが増える!同じ役でも違う女優が演じると、まったく違うキャラクターになって生まれ変わる。歴史ドラマの面白さは、こういったところもあるだろう。

そういえば、大女優カン・スヨンは「女人天下」のナンジョンを演じる前の1987年に、映画「燕山君」でチャン・ノクス役に挑戦している。ナンジョンとは違ってこちらは随分色っぽい悪女だ。ということは、彼女は三大悪女の内の二人を演じたことになる。

まだある!「王の男」でノクスを演じたカン・ソンヨンは、昨年のドラマ「タチャ-イカサマ師」で妖艶なチョンマダムを演じている。マダムは血も涙もない現代の悪女という役どころ。この作品は映画版もあり、映画版のチョンマダムを演じたのは、他でもないヒビンを演じたキム・ヘスなのだ。

なにやら因縁めいているカン・スヨン、キム・ヘス、カン・ソンヨンの3人。どうやら、彼女たちは悪女が似合う女優と見られているのかもしれない。

それにしても聞きしに勝る三人の悪女たち!彼女たちに敢えて別の称号(?)を与えるとすれば、貴女はどんな称号を与えるだろう?
調査隊も考えてみた!うーん……。さしずめ、初恋さえも封印したチョン・ナンジョンには“鉄の女”、色香で王を手玉に取り贅沢三昧したチャン・ノクスには“毒婦”、一時は王妃にまで上り詰めながら我が子の体に傷をつけてしまったチャン・ヒビンは“執着女”というところだろうか。

建国当初から波乱含みだった500年の朝鮮王朝は、三大悪女だけを見るとお家騒動に終始したとんでもない時代だったようにもみえる(確かにそうだ!)。しかし、ハングル文字を発明し、高麗青磁を受け継いだ李朝白磁を誕生させ、韓国を代表する伝統芸能の発展や、医療制度の改革、医学教育、専門医学書編纂を通じて現代でも通じる韓医学の礎を築いた時代でもあったことを、3人の悪女たちに成り代わって言っておきたい!

※ 長いシリーズに最後までお付き合いいただいてありがとうございました。シリーズの内容については、ドラマを中心に紹介しているため、史実とは異なることもありますことをご了解ください。
では、次のシリーズをお楽しみに。

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