海からのおいしい贈り物全40話
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アユの所属はサケ・マス科・・・キュウリウオ科・・・一属一種と変化してきました。遺伝資源としては貴重な魚。初夏から秋にかけて全国の主要河川で捕獲され、旬の味覚として人気があります。しかし、資源変動が激しいアユの初期生活史が海にあり、沿岸域・河口域の環境が重要である事は知られていません。番組では相模川と相模湾を舞台にアユの研究を進める神奈川県水産技術センター・内水面試験場の活動を描きます。
シシャモはキュウリウオ科の魚。北海道東・太平洋沿岸にだけ分布する貴重な水産資源、日本の固有種です。量販店でみかける類似品は、実は本当のシシャモではなく、北極海に生息するカペリン(カラフトシシャモ)です。番組では、11月、河川に遡上する直前の桁網漁風景から翌年4月の受精卵孵化の瞬間を追います。シシャモの海~川往復のライフサイクルや顕微鏡撮影も交え、シシャモの独特な生態と水産科学の関わりを描きます。
ナマコは、ウニ、ヒトデと同じく棘皮動物です。形態の似ているウミウシやアメフラシは貝類と同じ軟体動物です。ナマコは青森県でホタテに並ぶ特産水産物となっています。青森市水産指導センターではナマコの人工孵化・飼育・種苗放流に取り組んでいますが、メスの卵を成熟させるホルモンが未だ未解明で、研究が進められています。東北大学浅虫海洋生物学研究センターでは、ヒトデの研究を土台にナマコの卵成熟の仕組みを探求中。番組では、ナマコの発生の顕微鏡撮影や水中での管足の動き、ナマコ桁網漁業も交えながら不思議な棘皮動物・ナマコの生態に迫ります。
サクラマスは2年間を河川で過し、1年間を海洋生活するサケ科魚類です。その生態は興味深く、海に下り大型化して母川に回帰する個体をサクラマスと呼び(降海型)、一生を河川で過す個体(陸封型)をヤマメと呼びます。サクラマスはサケ科魚類の中では原始的な形質を保存し、川に閉じ込められても、海に出られても、どちらでも繁殖できる形質でした。番組は海と川の両面から水中撮影を駆使してサクラマスの生態に迫ります。
日本人は様々な海洋生物を食卓に乗せて来ました。その多様性は世界でも屈指ですが、その生物の属する種、つまり系統樹の中に魚貝類を分類したりすることは少ないようです。番組では、生命進化の過程で様々な形態・味・栄養素を獲得した「海の幸」を、生物学的&水産学的に紹介します。主に軟体動物・節足動物・棘皮動物・原索動物・脊椎動物をとりあげ、その進化の過程と代表的な水産資源の現状を解説します。
サクラエビはクルマエビ属サクラエビ科の深海性エビ、静岡県駿河湾の特産品です。昼間は水深400~600mの深海で浮遊生活していますが、夜になると水深50mにまで浮上し動物プランクトンを捕食します。番組では静岡県水産試験場の協力を得て、サクラエビの発生と変態、ライフサイクル、1日の浮上・潜行行動、生態調査、資源変動のメカニズムを追います。
ニシンは原始的な特徴を残すニシン科の回遊魚。マイワシと同じく、特定海域を系群で移動しています。明治時代から北海道経済を支えてきましたが、昭和に入って不漁が続き、現在は幻の魚とも言われています。しかし、平成に入って11,14年に大漁があり、水産科学が資源回復に乗り出しました。番組は北海道立稚内水産試験場と北海道栽培漁業振興公社の協力を得てニシン資源回復の試みを描きます。
キンメダイは海山周辺に生息する深海魚。好漁場は房総半島沖。高級魚で、人気の高い食材ですがその生態については未だ謎が多くあります。かつて行われた初期生態研究と種苗生産技術の開発研究成果を振り返り、仔魚期の腹ビレ伸長に関する興味深い調査結果などを報告します。同時に、現在、資源調査に取り組んでいる千葉県水産総合研究センターの活動&獲得した多くの知見を紹介します。
脚を広げると最大4mにもなる世界最大のカニ・タカアシガニはクモガニ科に属しています。静岡県水産試験場では海洋深層水利用施設で生態と種苗生産の研究を行なっています。番組では初期生態と水中における行動形態、飼育のキーポイントになっている海洋深層水の特性を紹介します。又、カメラは伊豆半島西岸の戸田漁港から出漁するタカアシガニ漁船に同行、水深200~400mの深海海底に生息するこの生物の漁法も紹介します。
房総の特産品であるヒジキ&テングサを取り上げ、その生息域・繁茂状況・刈り取りから加工までを紹介します。ヒジキ篇では地元の千葉県水産総合研究センターの協力で陸上の種子植物とは大きく異なるライフサイクルの解明や地元房州ちくら漁協の加工技術を取材、テングサ篇ではアガロース&アガロペクチン等の成分抽出実験・・・つまり寒天作りを描く事で、姿形を変えて食生活に浸透している海藻の食文化を浮き彫りにします。
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