マル激トーク・オン・ディマンド全212回

埼玉県飯能の山間にちょっと変ったタネ屋がある。野口種苗研究所という立派な名前がついているが、その実は畳10畳ほどの店内に所狭しとタネが置かれただけの小さなタネ屋だ。看板の手塚漫画のキャラクターが異彩を放つ以外は一見ただのタネ屋に見えるが、実はここで売られているタネは普通のタネではない。 今世界のタネ市場はその大半が多国籍企業の資本下にある大手種苗会社によって支配されていて、世界のトップ3が全世界のタネの5割を支配するまでにグローバル化が進んでいる。そして、大手種苗会社が販売するタネはほぼ100%「F1(一代雑種)」と呼ばれる、農家が独自にタネを採ることができない品種に限られている。 野口タネ店はこうした流れの中で、それぞれの国、それぞれの地域が歴史とともに育んできた野菜や穀物のタネが次々と失われていく事態に抗うために、F1ではなく、固定種や在来種と呼ばれる地域の伝統的な作物のタネばかりを売る、おそらく日本で唯一の在来種専門のタネ店なのだ。
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    2012年
  • ゲスト:野口勲氏(野口のタネ・野口種苗研究所代表)
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  • 2012年07月28日 ~

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世界を震撼させた福島第一原発のメルトダウン事故から1年4ヶ月が経つ。事故直後から原子力関連の行政機関や東京電力の事故後の対応には批判が集まっていたが、ここに来て国会の事故調が原発事故を「人災」と認定するなど、あの事故が自然災害によるものであったと同時に、防災体制や事故後の対応にも大きな問題があったことが明らかになってきている。 しかし、そうした指摘にもかかわらず、依然として誰一人として事故の責任を取っていないことに疑問を感じている人も多いのではないか。しかし、そうはさせないと起ち上がった人たちがいる。東京電力の株主の有志たちだ。
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    2012年
  • ゲスト:河合弘之氏(弁護士・東電株主代表訴訟代理人)
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  • 2012年07月21日 ~

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夏の電力不足への懸念から、野田総理自らが責任を取ると明言した上で今月9日に再びフル稼働状態に入っていた大飯原発3号機の直下に、活断層が存在する疑いが浮上している。なぜ今になってと思われる向きもあろうが、12日には国会議員108人の連名で首相と枝野経産相に、大飯原発敷地内の活断層の再調査の要望書が提出されるなど、現実に事態は広がりを見せている。 今回のゲストの渡辺満久東洋大学社会学部教授(変動地形学)は、2006年頃から日本各地の原発施設付近の活断層調査を行い、危険なものについては警鐘を鳴らしてきた。そして、先月27日に、有志議員らと大飯原発の施設に実際に入って観察をした結果、現在稼働中の原発の直下に活断層が存在する疑いが非常に高くなったと言う。2日後の29日、枝野経産大臣は、この問題を専門家会議で確認する考えを示しているが、7月3日の会議(「地震・津波に関する意見聴取会」)では、関西電力側が、関係資料が見当たらないとして、検討が次回聴取会へ持ち越されるなど、そもそも現行の原子力行政システムで、この問題にまともに対処できるかどうかさえ、疑わしい状況となっているのだ。
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    2012年
  • ゲスト:渡辺満久氏(東洋大学社会学部教授)
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  • 2012年07月14日 ~

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20年前のリオ地球サミットの熱気や楽観論は一体どこに行ってしまったのだろう。 日本が原発の再稼働問題や増税法案をめぐる国会の混乱に揺れる6月下旬、ブラジルのリオデジャネイロで世界中の政府関係者や産業界、市民団体の代表者ら総数4万人以上の人々が集まる一大イベントが開催された。20年前に同地で開催されたリオ地球サミット(国連環境開発会議)にちなんで「リオ+20」(国連持続可能な開発会議、6月20~22日)と呼ばれ、リオサミットやそれ以降に合意された国際的な貧困撲滅や環境保全の取組みの成果などが検証されたほか、将来の目標などが話し合われた。 しかし、20年前の地球サミットの熱気は既に過去のものとなり、さしたる成果がないまま閉幕することとなった。国際NGOなどを中心とした市民の側からは早くも「失敗」だったとの批判が出ている。
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    2012年
  • ゲスト:古沢広祐氏(国学院大学経済学部教授)
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  • 2012年07月07日 ~

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5回目の金曜日に特別企画を無料放送する5金スペシャル。今回は2012年の上半期に放送したマル激の中から重要だと思うテーマを抜き出し、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が更に議論を進めた。
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    2012年
  • 神保哲生、宮台真司
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  • 2012年06月30日 ~

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被災地に積み上げられたガレキの山を背景に、被災地の復興のために、みんなでガレキを分かち合いましょうのキャッチコピー。これは環境省が、昨年から総額39億円をかけて進めてきた震災ガレキの広域処理推進キャンペーンの一貫として、今年の春に一部全国紙に掲載した全面見開き広告だ。このガレキの山のイメージはテレビでも繰返し放送され、被災地を助けるためにはある程度のガレキ受け入れはやむなしとする世論の形成に一役買ってきた。 廃棄物処理に詳しい環境総合研究所顧問の青山貞一氏は、一貫して震災ガレキの広域処理に反対してきた。環境省を中心とした世論誘導を横に置いたとしても、あらゆる公共政策は、常に「必要性」、「妥当性」、「正当性」の3つの観点から検証されなければならいと指摘した上で、今回の広域処理は必要性も妥当性も正当性も無いと青山氏は主張する。
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    2012年
  • ゲスト:青山貞一氏(環境総合研究所顧問)
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  • 2012年06月23日 ~

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どうもアメリカの様子がおかしい。 4年前、「Yes, You Can」の合い言葉とともに米国民の熱烈な支持を受けて当選を果たし、リーマンショックを招いた金融制度を規制する制度改革や国民皆保険などを成し遂げたオバマ大統領は、今や再選すら危ぶまれるほど不人気に陥っている。 また、2年前の中間選挙でも、穏健派や良識派の部類に属するベテラン議員らが、過激な主張を掲げる保守系の若手候補に相次いで敗退するなど、アメリカが退っ引きならない方向に向かっているようだ。 アメリカの政治思想史に詳しい共同通信論説委員長の会田弘継氏は、こうしたアメリカの変化を、20世紀に圧倒的な軍事、経済力によって世界をリードしたアメリカの権勢が衰えを見せたことの裏返しだと指摘する。20世紀は、世界中の人々がアメリカ社会に多くの普遍的価値が体現されていると感じた。それが冷戦後の欧州の統一や中国の台頭などによって、アメリカの力が経済軍事両面で相対的に低下したために、アメリカ社会の普遍性よりも、その特殊性がより強く意識されるようになったのではないかと、会田氏は言う。
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    2012年
  • ゲスト:会田弘継氏(共同通信社論説委員長兼編集委員室長)
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  • 2012年06月16日 ~

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6月8日、野田首相は「国民の生活を守るため」に大飯原発3、4号機を再稼働する意向を発表した。しかし、これは総理自身が説明するように、必要性に駆られての再稼働であり、今後日本が原発とどう付き合っていくかについては、有識者会議や政府・国会事故調の結果待ちの状態が続いていることに変わりはない。
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    2012年
  • ゲスト:山名元氏(京都大学原子炉実験所教授)
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  • 2012年06月09日 ~

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2009年の総選挙で300を超える議席を得て政権の座についた民主党だったが、その後、政権に対する世間の評価は厳しい。政治主導に失敗し、官僚に牛耳られているではないかという批判が後を絶たない。それどころか、民主党は約束したことを何も実現できていないという評価が定着してしまった感さえある。民主党政権はどこで失敗したのか。 鳩山内閣で外務副大臣、菅内閣で内閣官房副長官を務めるなど、これまで民主党政権で中心的役割を果たしてきた福山哲郎参院議員は、普天間基地の移設問題のようないくつかの象徴的な政策の失敗によって有権者の信用を失ったとみる。民主党政権が実際にはいろいろな成果をあげているとの自負はあるが、そうした成果についても有権者に聞く耳をもってもらえなくなってしまったというのだ。
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    2012年
  • ゲスト:福山哲郎氏(参院議員)
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  • 2012年06月02日 ~

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増税に命をかけるとか言っている野田政権は、一体何を考えているんだろう。そのように感じている人は多いのではないだろうか。もしかするとその感覚は野田政権に限ったものではなく、政治全般に対してかなり以前から抱いていたものかもしれない。 本来であれば民主的なプロセスを通じて有権者であるわれわれが設置した政府であるはずの政権が、なぜかわれわれの方を向いていない。そして、それではどこを向いているかと言えば、どうやらいつも財務省を見ているということのようなのだ。
  • 日本
    2012年
  • ゲスト:江田憲司氏(衆院議員・みんなの党幹事長)
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  • 2012年05月26日 ~

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