サイエンスフロンティア21全57話
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青色発光ダイオードの開発で有名なカリフォルニア大学の中村修二教授。その中村教授が総括責任者となっている「中村不均一結晶プロジェクト」の研究成果を紹介します。青色発光ダイオードには、窒化インジウムガリウムという物質が用いられています。ところが窒化ガリウム系結晶には、多数の結晶欠陥があり、従来の常識では光るということは考えられませんでした。プロジェクトは窒化インジウムガリウムの発光のしくみを明らかにしてきました。また、「非極性発光ダイオード」など新たな技術の開発も進めてきました。この技術により、高効率な白色発光が可能になり、将来は、車のヘッドライトを含む街中の照明が変わっていくと期待されています。さらに窒化ガリウムには、光によって水を分解する光触媒の機能があることも発見されました。これにより、太陽光で水素を作り、燃料電池のエネルギー源となるなど、エネルギー問題への展開も期待されます。このような研究成果を、中村教授のトークとCGで紹介します。
全ての生物は、呼吸などで得られたエネルギーでATPという物質を作り出し、そのATPを「エネルギーの通貨」として利用しています。細胞の中にはATPを作り出す工場、ATP合成酵素があります。その酵素が、回転していること、すなわち回転のエネルギーを利用しATPを合成していることが近年分かってきました。ATPシステムとATP合成酵素についての最新の研究成果をまとめました。<主な内容>ATPとは?ATP合成酵素とは?ATP合成酵素の回転を詳細に観察する「一分子観察」ATP合成酵素の制御のしくみ液胞などに存在し、中を酸性にする、「V型ATP加水分解酵素」について
ERATOの「十倉スピン超構造プロジェクト(2002~2006)」の研究を紹介したビデオ(番組)で、「磁化と分極(電気分極)に橋を架ける」という視点で研究をまとめています。身近な磁石の話題を取り上げて導入とし、磁場と磁化、電場と分極の関係を示します。そこから、「磁化と分極」に橋が架かっていないことに注目し、この橋を架けることの意義と、その実現に向けた材料の開発や実験による検証、また、新しい理論の提案を描いています。
氷が溶けたり、使い捨てカイロが熱くなったり。身近にありふれた化学反応には、エントロピーとエンタルピー、二つの因子が必要です。ところが、従来はエンタルピーが化学反応の主流でした。国際共同研究エントロピー制御プロジェクトの代表研究者である井上佳久先生は、エントロピーを化学反応に利用する研究をしています。エントロピー(S)君、エンタルピー(H)君と一緒にエントロピー制御化学の世界をのぞいてみましょう。
B型肝炎ウィルスの表面抗原を酵母によりナノサイズの中空粒子として大量生産させ、その中に遺伝子、タンパク質、薬剤等を封入して生体内で肝臓細胞に向かって正確に移動する「バイオナノカプセル」を開発した大阪大学産業科学研究所の黒田助教授の研究グループを取材。いわゆる「ドラッグデリバリーシステム(DDS)」とは、一体どの様なものなのか?その可能性、そして安全性は?”受動的なDDS”と違う、”能動的なDDS”の研究を、分かりやすく紹介します。
「0」でもあり「1」でもある『重ね合せ』という量子の奇妙な振舞いを利用し、従来のコンピュータの能力を遥かに超える量子コンピュータを作ろうという研究が世界中でなされる中、物質・材料研究機構量子ドットセンターの黒田隆さんは、半導体を使った量子コンピュータ素子の研究で画期的な成果をあげ注目を集めています。量子コンピュータとはどのようなものなのか、そして夢のコンピュータに1歩近づいた黒田さんの研究はどういうものなのかご紹介します。
大阪市立大学の大学院理学系研究科・理学部で研究をすすめる宮田真人さん。その専門はバクテリアの一種であるマイコプラズマ。これまで200種類以上のマイコプラズマが発見されていますが、中には人間の肺炎を引き起こすものも存在します。宮田さんは、ほとんど研究されたことのないこのバクテリアの研究に挑み、その特異な運動メカニズムを解明しました。
愛媛大学大学院医学系研究科で教授を務める東山繁樹さんの専門は、細胞増殖と増殖抑制解除システムの解明です。東山さんの研究が進めば、がん細胞の増殖を抑えたり、皮膚の再生医療への応用など、医療分野での発展が期待されます。通常一つの遺伝子から発現したたんぱく質は、一つの作用しかしないと考えられていますが、東山さんの発見はそれをくつがえすものでした。
東京大学、医科学研究所助教授の中川一路さんは『オートファジー』のメカニズムについて研究をしています。彼の目標は、オートファジーのメカニズムを利用した感染症の治療法の確立だと言いいます。細胞と病原性細菌とが繰り広げる、生き残るための戦い。近年、オートファジーの驚くべきメカニズムが次々と明らかになってきました。今回は、日本が世界をリードするオートファジー研究の最前線をお届けします。
東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻の金原数さんは、インテリジェント光駆動分子機械と呼ばれる分子の生成に世界で始めて成功しました。もともと人の体の中には機械のように動くタンパク質がたくさん見つかっています。金原さんの作成した分子機械は、ハサミ(ペンチ)のような形をした分子で、光を当てることで開いたり閉じたりする性質を持っています。このような分子機械を発展させることで、分子サイズのロボットを作りたいと、金原さんの夢は広がります。
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