夢をつむぐ人々全75話

●今回は、重粒子線の研究に取り組む野田耕司さん。究極のガン治療といわれる、重粒子線ガン治療。平成6年から治療が開始され、数々の実 績を上げている。●従来の放射線治療との違いは、放射線に比べて、ガン細胞の破壊力が2~3倍強いこと。また、ガン細胞に届くまでに、正常細胞にも広範囲に損傷を与えてしまう放射線とは違い、重粒子線はそのターゲットに到達したとき強力なエネルギーを出すよう設定できるため、正常細胞への損傷も最小限に抑えられ、確実な方法と言われている。●野田さんの研究はこれまで、様々な成果を上げてきたが、その中でも特に、「呼吸同期照射」。これは、PSDカメラによって患者の呼吸を止めたり意識する必要なく、狙いを定めた位置に確実に照射ができる。そのため、患者への負担も軽減し、確実な照射が可能となり、大きく医学界で評価されている。●野田さんの現在の研究は、「電子ビーム冷却装置」。装置は、この野田さんの設計によりこの3月から導入されている。これによって、ビームを細くでき、ガン細胞の中でも細かな位置に照射が可能となる。ガン細胞のどこが弱点かが割り出せ、そこを重点的に攻撃できれば、正常細胞への損傷も今以上になくすことができる。
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●今回は、伝統技術きさげの利村国樹さん。●きさげとはノミのような道具を使って金属の表面を手で削る200年以上も昔からの伝統技術です。●きさげは、ハイテク製品の部品を作るための工作機械に必要不可欠な絶対平面を作ることに生かされています。●きさげの二人の技能士は、この伝統技術をもっと現代に生かし、技を伝えるために日々技能を磨き、若い人たちの指導に当たっています。
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●今回は、樹木医の塚本こなみさん。●塚本さんは、年間に約80人しか合格できない難関の「樹木医」試験をパスした、日本で女性第一号の樹木医。彼女はそれと同時にあしかがフラワーパークの園長でもある。●樹木には不適な湿地帯であったこの土地に、フラワーパークをと、試行錯誤して初めて設計をし、今では様々な樹木が所狭しと花をつけ、立派に咲き乱れている。●このフラワーパークでもっとも有名なのは、樹齢130年の藤。あるオーナーに頼まれて、フラワーパークへ移植。藤の移植は、非常に厳しく、あらゆる文献をみても、移植可能なのは、幹周り2メートルまでといわれている。しかし、塚本さんが頼まれたのは、幹周り4メートルの藤。誰もが無理と匙を投げる中、彼女は独自の技術で、移植をした。その藤もこの5月、立派に花をつけ、観光客の目を和ませている。●「このフラワーパークを日本一優しいフラワーパークにするというのが私の今の夢」と塚本さんは語る。
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●今回は、ノンステップバス開発の大場さん。●最近、町中で多く見かけられるようになったノンステップバス。このバスはひとにやさしい乗り物として開発された。このバスによって、お年寄りや体の不自由な人の社会参加の機会を広げている。●大場さんはこのバスの開発の仕事をしている。そこではいかにして出入り口の段差を無くすかということに技術が注がれている。●さらに人だけではなく、環境にもやさしいノンステップバスとして天然ガスを燃料に利用したCNG(圧縮天然ガス)ノンステップバスも開発され、低公害な乗り物として利用されている。●これらのノンステップバスは、多くの技術者がその開発に携わっている。その様子をインタビューを中心に伝えていく。
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●今回は、音響設計の岩宮眞一郎さん。●ここ十年ぐらいの間に、「音」に対する関心が高まってきました。各地で、音環境デザインが試みられ、「音名所」や「残したい音風景」選定事業が行われています。「サウンドスケープ(音の風景)」という言葉も、知られるようになってきました。音に関する環境教育に取り組むグループがあります。それが九州芸術工科大学の岩宮研究室です。「音を巡る様々な動向を、「音の生態学」という枠組みで総括し、「音の生態学」という概念を持ちだしたのは、「音」を人間との関わりで捕らえたとき、従来の伝統的な「音響学」の枠組みでは対処できなくなってきたため。「音の生態学」とは、音響学を越えた「音」の「学」なのです。」と岩宮先生は語る。「音」は、「音」だけが孤立して存在するのではない。風景の中に、あるいは、社会の営みとともに存在するのです。「音の生態学」が扱う「音」は、自然の営み、人間の営みの中で聞こえる音である。●そんな岩宮さんは「日本に残したい音風景」として、大分県日田市の焼き物の里での音風景を第一に挙げる。
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●今回は、伝統技術、「へら絞り」の北嶋一甫さん。●「へら絞り」とは、金属が伸びるという性質を利用した技術で、鉄・銅・ステンレス・アルミなどを型に合わせて回転させへらやローラーなどをつけた棒を巧みに操って金属板を形づくる技術である。この技術は、あらゆる所に使用されていて、フライパン・灰皿から科学の最先端ロケットの先端にまで使用されている。●機械では決して作り得ない人間の「技」。その技術の高さは、人間の勘とその経験によるものがすべてという。どんなに高度な機械を使っても人間のそれに追いつけないのはなぜか。金属の性質を見極めた力のいれ加減は千差万別。職人技の世界を北嶋さんはあえてマニュアル化しようとつとめている。この技術を未来につなぐために、誰でもできるようになるマニュアル化は困難だがしなくてはならない事だと北嶋さんは言う。●そんな北嶋さんの夢は、この北嶋絞製作所を日本一の技術をもった会社にすること。そして次世代へつなぐ事。
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●今回は、リニアモーターカー開発の角田さん。●山梨県立リニア見学センター。ここでは「夢の乗り物リニアモーターカー」の実用化に向けた様々な試験が行われています。1997年4月から山梨で実用化試験が行われていますが、開発の始まりは、今から38年も前に遡ります。その技術の精度をさらに高めるのが、角田さんたち技術者のテーマです。技術上ほぼ完成した今は、耐久性や信頼性のために高速での走行を繰り返す段階。●リニアモーターカーは従来のように車輪はありません。「超電導磁気浮上式鉄道」と呼ばれます。その技術の要となるのが超電導磁石です。●角田さんは「夢が現実になるのはもうそこ。自分が開発している間に営業線が着工し、その第一号の車両を自分の手で設計 したい」と夢を語る。
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●私達の身の回りのどこにでも存在する放射線。しかし、目にも見えず、臭いもしない放射線は、時としてマイナスのイメージをもった存 在として受け止められがちです。池田正道さん、67歳。45年もの間放射線の研究に携わった経験を活かし、放射線というものを広く 啓蒙するため、現在放射線とは何か?という疑問を実験や体験を通して子供達に教えています。●「自分が行った授業に対して、自分自身ではまだまだ満足していない。いつの日にか、子供たちから百点満点をもらえるようにこれ からもがんばりたい。」と池田さんは語る。
  • 池田正道 東京都立アイソトープ総合研究所 元所長
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●大分県日出(ひじ)町、ここにホンダ太陽という会社があります。全従業員はおよそ200名。本田技研の子会社で、主に自動車やオートバイの部品を製造しています。実は、この会社の従業員の7割近くは障害をもった方々です。●この工場の一番の特徴は、ユニバーサルデザインと言われる設計。工場内のほとんど全域は段差が無く扉はすべて引き戸です。世間一般にバリアフリーという言葉は普及していますが、これは特別に障害者の為に施されるもので、ユニバーサルデザインは最初から障害者にやさしく健常者にも便利だというものです。障害者にとってこの事は、精神面でとても大切な事なのです。健常者となんら分け隔てなく自然に仕事・生活ができるからです。
  • 岩崎満男 ホンダ太陽株式会社
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●バタリナリー・テクニシャン=VTと呼ばれる仕事は、獣医師の仕事を補佐する動物看護士の事です。日本では、主に獣医師のアシストをする仕事と見られがちですが、 このVTは現在、アメリカでは国家資格取得の対象となる獣医師と並ぶ職業です。しかし獣医師界の歴史がまだ20年という我が国では、VTの立場については認識が甘く、国家資格も無くアメリカに非常に遅れをとっているのが現状です。●今回はそのVTの小林かなみさんに密着しその仕事の重大さ、大切さ伝えます。
  • 小林かなみ 犬山動物病院バタリナリー・テクニシャン(動物看護士)、太田丞慈 犬山動物病院 獣医師 副院長、
  • 再生時間 : 29分
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