JAXA、打ち上げまで1か月を切った宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機の最新情報などをダイジェストビデオで紹介

2010年12月24日14時15分暮らしと文化
「こうのとり2号機」宇宙航空研究開発機構(JAXA)提供

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙ステーション・きぼう広報・情報センターは、「SPACE@NAVI-Kibo WEEKLY NEWS 第119号」を公開、打上げまで残り1か月を切った宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機(HTV2)の現在までの準備状況を中心に、国際宇宙ステーション(ISS)に到着したソユーズ宇宙船の話題や「きぼう」日本実験棟での実験について関係者のコメントなども交えて紹介する。

こうのとりは、無人の軌道間輸送機で、食糧や衣類、各種実験装置など最大6トンの補給物資を地上約400キロメートル上空の軌道上にあるISSに送り届け、補給が済むと用途を終えた実験機器や使用後の衣類などを積み込み、大気圏に再突入して燃やす。
2009年9月11日にはHTV技術実証機(初号機)を打ち上げ 、軌道上技術実証、国際宇宙ステーション(ISS)への結合、物資補給など、計画どおりにすべてのミッションを完遂した。
H-IIBロケットは、H-IIAロケットで培った技術を最大限活用し、低コスト、低リスク、短期間での開発に成功した世界最高水準の打ち上げ能力を持つ日本の大型ロケット。
H-IIBロケット2号機は 、HTV2を所定の軌道に投入することを目的に、2011年1月20日に打ち上げられる。
スペースシャトルの退役後は、このH-IIBロケットによるHTV打ち上げがISSへの大型カーゴ物資輸送としては唯一の手段となることから、H-IIBロケット2号機は大きな期待を背負って打ち上げに臨む。
12月16日には、種子島宇宙センターでH-IIBロケット2号機の極低温点検を実施。実際にH-IIBロケット2号機と射点設備を組み合わせて、エンジン点火前までの作業を行った結果、ロケットと設備の機能・データに異常が無いことが分かった。今後も、打ち上げに向けて準備が進められる。

ソユーズTMA-20宇宙船(25S)は、第26次/第27次長期滞在クルー(ドミトリー・コンドラティェフ、キャスリン・コールマン、パオロ・ネスポリ宇宙飛行士)を乗せ、バイコヌール時間12月16日午前1時09分(日本時間同日4時09分)にカザフスタン共和国バイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。
打上げから2日後の米国中部標準時間12月17日午後2時11分(同12月18日午前5時11分)には、ISSへドッキング。そして、同日午後5時02分(同12月18日午前8時02分)にハッチが開けられ、クルーがISSに入室し、ISSの第26次長期滞在クルー6人体制が始まった。
きぼうでは、マランゴニ実験(マランゴニ対流におけるカオス・乱流とその遷移過程)を12月14、16、17日に実施。ビデオでは、今年1年の実験も簡単に振り返り、2011年の実験についてもふれる。

ビデオライブラリ「SPACE@NAVI-Kibo WEEKLY NEWS 第119号」