スバル、新型「インプレッサ」を「2011年ニューヨーク国際自動車ショー」で公開、動画で紹介

2011年04月21日08時27分商品・CM
インプレッサ(米国仕様車)

富士重工業は、米国・ニューヨークで開催中の「2011年ニューヨーク国際自動車ショー」で、新型「インプレッサ」の4ドアと5ドアモデル(米国仕様)を世界初公開として披露した。
スバルの新ブランドステートメント「Confidence in Motion」を通じてユーザーに届ける「安心と愉しさ」を表現した初の製品として、今年、米国市場での導入を予定している。
第4世代となる新型インプレッサの製品コンセプトは「Redefining Value, Redefining Class」。水平対向エンジンを中心とするスバル独自のシンメトリカルAWD(All-Wheel Drive)がもたらす信頼感のある走りやハンドリング性能、高い安全性をベースとしながら、1992年の誕生以来、磨き続けてきた同車ならではの快適性をさらに進化、発展させ、時代に合った魅力ある上質なグローバルカーをめざした。
開発の重要テーマは、さらなる「環境性能」の向上と、ユーザーの「価値観の変化」への対応。このため、昨年秋に全面新設計した新世代ボクサーエンジンや新開発のリニアトロニック(CVT)などによる燃費・環境性能の向上、これまで以上に軽快で気持ちのよい「運転する愉しさ」の追求、ボディサイズを拡大することなくゆとりを持たせた広く快適で質感あふれる室内空間の実現により、従来のクラス観を打ち破る高い価値を持ったクルマを開発。
パッケージ/ユーティリティは、従来同等のボディサイズに、乗る人すべてが今まで以上に快適に過ごせる室内空間の実現をめざした。
Aピラー下端を前方へ200 ㎜延長し、ホイールベースを25mm拡大。ドア構造の見直しなどにより、従来型と全長・全幅を変えることなく、室内スペースを拡大するとともに、ショルダー&エルボースペース、後席足元にゆとりを持たせた。車体側面の開口寸法も広げ、乗降性を大幅に高めた。
また、伸びやかで高さを抑えたインストルメントパネル、低められたドア窓肩部、前ドアに設けた三角窓により、良好な視界や広さ感、開放感を高めた。
4ドア車のトランクスペースは、ゴルフバッグ4個の積載が可能で、大きな開口部を有する6:4分割可倒トランクスルー機能を標準装備。
5ドア車のカーゴルームは、ゴルフバッグ3個や大型ベビーカーを積載でき、ルーフ後端の構造を見直して、床面高さを下げてフラットにすることなどで拡大された荷室高や、6:4分割可倒リヤシートの採用によりユーティリティを向上させた。
エクステリアデザインは、「スマート&クラッシー」をテーマに、洗練さを感じる凛とした佇まいと、上質感のある表情豊かなデザインをめざした。
ボディサイズを拡大することなく、「存在感」、「広さ」、「使いやすさ」を感じるスタイリングを実現。スプレッドウイングを中央に配したヘキサゴングリル、ホークアイヘッドライト、AWDモデルであることを特徴づけるホイールアーチなど、スバル車に統一したキャラクターを採用し、スバルのアイデンティティを強調した。
また、A ピラー位置の前方への移動やホイールベースの拡大により、開放感のあるキャビンを持つスタイリッシュなシルエットを実現。4ドア車では特徴的なCピラーデザインでクーペのような流麗さと、トランクの存在感を両立させたデザインとした。
インテリアデザインは、広がり感のある心地よい室内空間の実現と、素材の持ち味を最大限に引き出した質感あふれるデザインをめざした。
インストルメントパネルは、広がり感をもたらす水平基調の造形を採用。本物の素材感や、ソフト素材の触って感じる上質感など、随所に心地よさを表現した。
ステアリングには、スポーティな3スポークタイプを採用。手触り感にもこだわり、高級感を持たせるとともに、ステアリングのスイッチ類も操作性を高めた大きさの形状とした。
フロントシートは、バックレスト上端を現行モデルよりも60mm高くし、より安心感のあるシートとした。運転席、助手席ともに、現行よりもヒップポイントを高く設定することで見晴らしがよく、より自然な座り心地を実現。リヤシートのヒップポイントも、現行モデルよりも高めに設定し、開放感を高めた。
エンジンには、昨年秋に全面新設計した新世代ボクサーエンジンを採用。水平対向エンジンのメリットはそのままに、燃費性能や排出ガス性能の向上を図った。新リニアトロニック(CVT)の採用、車体の軽量化、空力性能の向上などとあいまって、米国でのAWD乗用車としてはトップクラスの燃費性能を達成した。
2L DOHCエンジンは、昨年秋に全面新設計した新世代ボクサーエンジンを採用。エンジン横幅を従来のエンジン同等に維持したまま、ロングストローク化を実現し、燃費に有利なボア/ストローク比とした。また、燃焼室のコンパクト化やEGRの冷却機能追加、吸気ポートやバルブの最適化などにより、燃焼効率を高めた。
その結果、従来の2.5Lエンジンに対して触媒を約30%削減しながら、同等の排出ガス浄化性能を実現。ロングストローク化やデュアルAVCSの採用などにより、環境性能を向上させるとともに、日常的に使う中低速域のトルクを向上。2.0Lながら従来の2.5Lエンジンをしのぐ加速性能と、軽くアクセルを踏んだ際にも素早い加速感が感じられるレスポンスの良いエンジンとした。
新開発のリニアトロニックは、チェーン式無段変速機の特徴である軽量、コンパクト、優れた燃費性能、レシオカバレージの広さなどを生かし、ドライバビリティと環境性能を高めたCVTを新開発。
変速レスポンスの良さを生かすパドル式の6速マニュアルモードを設定し、スポーツAT車に引けを取らないドライビングを楽しめるようにした。
5速マニュアルは、ギヤ比の最適化により、走りと環境性能を両立した。
シャシーは、路面の凹凸をしっかり吸収しながらも、リニアに反応するしっかりとしたハンドリング性能と安心感のある乗り心地を実現。シャシー要所の剛性向上やセッティングの最適化によって、快適な乗り心地ときびきびしたハンドリングを両立させた。合わせて、高い危険回避性能を実現した。
また、フロント、リヤ共にダンパーのバルブに高応答性タイプを採用し、車両の応答性を向上。クロスメンバーの剛性を高めることで振動を抑え、操縦安定性と乗り心地を向上させた。
フロントサスペンションには、ストラット式を採用。スタビライザーの径をアップすることで、走行安定性を向上させた。
リヤサスペンションには、ダブルウィッシュボーン式を採用。ラテラルリンクの外側ブッシュをピローボールタイプへ変更し、直進安定性を高めた。
さらに、北米向けとしてはスバル初となるピニオンアシスト式の電動パワーステアリングを採用。燃費の向上を図るとともに、きめ細やかなモーター制御により自然な操舵フィーリングを実現した。
加えて、全モデルに転がり抵抗低減を図った新開発タイヤを装着。MT車には、ヒルスタートアシスト機能を装備。坂道発進時にペダルから足を離しても、自動的にブレーキをかけ続けることで発進を補助する。
ボディは、操舵に対するレスポンスの向上や、剛性感のある車体の動きを実現するために、要所に補剛を施しながら、高張力鋼板のグレードを上げるとともに採用を拡大。
また、リヤサブフレームにスティフナーを追加し、リヤフレームのねじり剛性を向上することで、ステアリング操作に対するリヤ側の追従性を向上。インシュレーターの最適配置により、高い静粛性を実現した。
安全は、フロントドアのパーテーションウインドゥのピラーを細くし、ドアミラーをドアパネル直付けとすることで死角を減らし、クラストップレベルの前方視界を実現。
高張力鋼板を効果的に使用して軽量化を図るとともに骨格を見直し、全方位の高い衝突安全性を実現した。
また、フロントフードとバルクヘッドに歩行者保護のための衝撃吸収構造を積極的に採用し、剛性を損わずに高い衝撃吸収性能を実現した。
さらに、SRS運転席・助手席エアバッグ、SRSサイドエアバッグ、SRSカーテンエアバッグに加えて、SRS運転席ニーエアバッグも全車に標準装備。エアバッグセンサーのレイアウト最適化を図ったほか、フロントドア内にセンサーを追加。北米の新側面衝突法規に対応させた。
加えて、全車にVDC(横滑り防止装置)を標準装備。介入のタイミングを最適化するとともに、危険回避の状況で効果を発揮する制御ロジックを織り込むことで、走りの楽しさと世界トップレベルの危険回避性能を両立させた。ブレーキアシスト機能もVDCに組み込み、ブレーキオーバーライド制御を採用した。
米国スバルのサイトでは、同ショーでの同車の発表会の模様を動画で公開しており、その様子と同車の姿をじっくりと見ることができる。

米国スバル「Introducing the All-New 2012 Subaru Impreza」




amazonで「車」の関連商品を探す   楽天で「車」の関連商品を探す