「製パン王キム・タック」「イタズラなKiss」の主人公たちが使う慶尚道の方言って?予告動画
韓国ドラマやK-POPの人気で日常的に韓国語を耳にする機会も増えてきて、日本の韓流ファンも標準語と方言とが聞きわけることができるようになったようだ!今回の【「製パン王キム・タック」を2倍楽しむ】コーナーでは、ユーザーからの質問が多かった「タック母子が使う方言」について紹介しよう。
「製パン王キム・タック」や「イタズラなKiss」のイ・テソン、または映画「海雲台(ヘウンデ)」のハ・ジウォンが使う言葉は独特なアクセントがある。これは慶尚道(南北)という地域で使われる方言(東南方言)。韓国の地図で位置確認してみよう。慶尚道の方言は、関西弁で吹き替えられることが多い。ソウルなどで使われる言葉に比べ、抑揚があって怒っているように聞こえることもあるかも?でも聞きなれると親しみがあるので、吹替え版で視聴していた方は一度オリジナルの音声で聴いてみては?
この3作で「イタズラなKiss」「海雲台」は、慶尚道でも南部で特に抑揚のきつい釜山の方言を使っている。
「製パン王キム・タック」のメイン舞台は、忠清北道。改めて韓国の地図で位置確認しよう。
韓国(半島の南部)の方言は、大きく分けて次の4つの方言に区分されている。
A:中部方言=京畿道(ソウル特別市・仁川広域市を含む)、黄海道、江原道、忠清道(大田広域市を含む)地域の方言で、標準語の基礎となっている。
B:西南方言=全羅道地域(光州広域市を含む)を中心とした方言。
C:東南方言=慶尚道地域(釜山広域市・大邱広域市・蔚山広域市を含む)を中心とした方言。
D:済州方言=済州島およびそれに附属する島の方言。
忠清北道は、基本的にソウルなどで使われる中部方言を使うことが多いが、隣接する西南方言や東南方言も使う。
タック母子は激しい慶尚道の方言(東南方言)を使っている。成人したタックには方言が少ないと気になる視聴者もいるようだが、日本でも、実家に帰れば方言を使う人も、学校や会社では標準語を使うことが多いのと同じく、タックも成長する過程で、各地を渡り歩き、標準語と両方を使い分けているのだろう。母と再会した時には、やはり方言が出るのでお楽しみに。
特に、幼少期のタックを演じたオ・ジェム君の方言にはあちらこちらから絶賛の声が聞かれるが、彼の出身は釜山。元々ある程度釜山の方言は使っていたのかもしれない。対する成人してからのタックを演じたユン・シユンは、仁川広域市出身で慶尚道の方言は初めて。ドラマ撮影時には、製パンの技術と方言の練習で大変だったと、当時のインタビューなどで答えている。彼は当時、並行して映画「コ死2」の撮影もあったというから、そのがんばり様はタック以上かも。
では、聞き取りやすい場面で2つの例をあげてその違いを紹介するので、手元にDVDのある方は、第1話の終盤の次の2場面チェックしよう。
一つ目は、12歳になったタックがオネショをして朝っぱらから母にしかられ、それを大家にうるさいと言われた場面で母が謝る台詞。
もう一つは、タックが下宿先の息子にオネショをからかわれ叱られるが、本当なタックは悪くないと母が分かってくれた場面のタックの台詞。どうだろう。DVDを見直した方は、微妙なアクセントや語尾のまとめ方に違いがあるのがお分かりいただけただろうか?この方言に興味を持った方は、Wikipediaの“東南方言”で詳しく紹介しているのでチェックしてみては?書籍も紹介したいが、韓国語の方言をまとめてみられるものが少ない。現在amazonなどで購入できる書籍に、河野六郎氏の「朝鮮語方言學試攷―「鋏」語考―」、「河野六郎著作集1」がある。他にも趙義成氏の「慶尚道方言とソウル方言」などがあるが、こちらは、amazonや楽天の商品リストにはなかったので、大手の書店などで問い合わせてみては?また、他にも参考になる書籍が見つかった時には、こちらで紹介するので、チェックをお忘れなく。
(かつて、韓国に関する調べ物は、東京の新大久保で書物などを手に入れていたが、最近では、ドラマやタレントの雑誌に占拠されて、こうした調べものに困ることもたまにある。韓国ドラマのブームを嬉しく思いながら、一抹の寂しさも感じる筆者だ。)
予告動画はDVD公式サイトで、キャストや相関図は韓流αの番組サイトで見ることができる。ナビコンでは、「製パン王キム・タック」を2倍楽しむで、ドラマのあらすじや見どころ、キャストの魅力を紹介していくのでお楽しみに。
[製パン王キム・タック」DVD公式サイト
フジ韓流α「製パン王キム・タック」番組サイト
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